ハンティングアクションの草分け的存在であり、今も高い人気を誇る『モンスターハンター』シリーズ。強大なモンスターと対峙し、強烈な攻撃を叩き込んで打ち倒す爽快感は、『モンスターハンターダブルクロス』で更なる進化を遂げました。


また、シリーズの新たな可能性を押し広げる『モンスターハンター ストーリーズ』は、世界観などを受け継ぎながらも、RPGという新たなジャンルに挑戦。主人公も、ハンターからライダーへと変わり、オトモンとの絆を育みながら冒険へと挑みます。

それぞれ異なる魅力を持つ2タイトルが、4月23日に行われた「モンスターハンター頂上大会2017 東京地区大会」に登場し、それぞれ公式大会を実施。『モンスターハンターダブルクロス』では「狩王決定戦」「親子ハンター日本一決定戦」「女子ハンター日本一決定戦」の東京地区大会が、そして『モンスターハンター ストーリーズ』では「エリア絆王決定戦」が行われました。

このイベントには、『モンスターハンター』シリーズのプロデューサーを務める辻本良三氏をはじめ、『モンスターハンターダブルクロス』プロデューサー・小嶋慎太郎氏、ディレクター・市原大輔氏、メインプランナー・平岡拓朗氏、そしてモンスターハンター ストーリーズ』ディレクターの大黒健二氏が登壇。各大会での激戦を解説し、戦いの模様を盛り上げます。

これまで「モンスターフェスタ」といったイベントで公式大会が行われてきましたが、今回は『モンスターダブルクロス』と『ストーリーズ』の二本柱で開催。クリアタイムを競う戦いと、直接対戦で相手を倒すバトル、それぞれ異なる戦いが展開されます。また「親子ハンター日本一決定戦」と「女子ハンター日本一決定戦」の優勝者チームおよび「狩王決定戦」上位5チームは、6月25日に行われる決勝大会に参加できるので、更なる舞台に立つためにも負けるわけにはいきません。

◆オーケストラの開催からバルファルクの意外な設定まで! 見逃せないトークが大会を彩る

激しいバトルが幕を開ける前に、まずは『モンハン』関連の最新情報が飛び出しました。「モンスターハンター オーケストラコンサート 狩猟音楽祭2017」の開催が発表され、8月11日にオリックス劇場にて、8月26日に東京国際フォーラムにて行われます。また『パズル&ドラゴン』にて、『モンハン』のコラボが5月1日10時よりスタート。
14日までの期間限定となるので、楽しみにしている方はお見逃しなく。

このほかにも、リアル集会所やコラボメガネ、4月24日から配信を開始する『ダブルクロス』×『ゼルダの伝説』コラボDLC、イベントクエスト「急募・炭鉱採掘求ム」などの紹介、そして「タル爆弾型リュック」のお披露目も。

続いて、『モンスターハンターダブルクロス』設定講座では、新マップ「遺群嶺」に関する興味深い話を解説。遺群嶺などで見かける「焼けた甲殻」は、バルファルクの翼の一部が落ちたもので、翼の先の甲殻とのこと。サメの歯のように、新陳代謝で常に新しいものになるため、その古い甲殻が剥がれ落ちている模様です。

また、遺群嶺で見かける遺跡については、「人が住んでいたかどうかまではまだ分かっていませんが、人の手が入っていたのは間違いない」とコメントし、バルファルクを模したレリーフなのではといった説や、なんらかの信仰によるものではといった設定話も語られます。

そんな、遺群嶺とバルファルクのバックボーンを明かした後は、寄せられていた質問に答える形で、バルファルクの翼の原理について解説。現実にいる生き物の中には、肺の一部が翼の骨の中にまで及んでいるものもあり、バルファルクもそれに近いといのこと。ですがバルファルクの場合、その肺は骨の先まで突き抜けており、口からブレスを吐くのと同じ原理で、翼の先からエネルギーを噴射しているそうです。

◆“親子”も“女子”も白熱! 東京地区の出場チームが決定

驚くべきバルファルクの生態などに、会場や生放送を見ている視聴者の方々もかなり興味を寄せていましたが、やはり気になるのは大会の行方。まずは、「親子ハンター日本一決定戦」と「女子ハンター日本一決定戦」から始まりました。

すでに予選の方は終了しており、「いいタイム出てますね」と激戦を予感させるコメントと共に、東京地区大会の決勝戦へと駒を進めたチームを紹介。
「親子ハンター日本一決定戦」予選を2位で通過した「ポリタン」チームと1位通過の「ビリビリ」チーム、そして「女子ハンター日本一決定戦」予選2位通過の「金糸雀」チームと1位通過の「俺の先輩ティガレックスさん」チームが登壇します。

制限時間はいずれも7分以内で、フィールドは闘技場。9回力尽きた場合は記録なしとなります。そして親子ハンターが挑むのは「砕竜ブラキディオス」、女子ハンターが討伐するのは「紅兜アオアシラ」。それぞれパワフルなモンスターが、ハンターたちに襲いかかります。

ニャンターで挑む形となる「親子ハンター日本一決定戦」。「ポリタン」は2人ともブーメランを選び、「ビリビリ」はブーメランを主軸にもう一人がサポートするという役回りと、異なる編成での挑戦となりました。「ポリタン」はブーメランを2人同時にヒットさせて会場を沸かせますが、「ビリビリ」もトラップを的確に使いこなして効果的に攻撃を食らわせる展開に。その結果、3分23秒60という好タイムで、「ビリビリ」が地区大会の優勝を飾りました。

そしてもう一方の「女子ハンター日本一決定戦」では、以前の大会では34位だった「金糸雀」が大きな躍進を見せて地区大会の決勝に進出。対する「俺の先輩ティガレックスさん」も大会に何度も出場している強者で、決勝クエストの練習回数は500回にも及ぶとのこと。

それぞれ修練を積み重ねてきた2チームですが、編成は各々で異なっており、「金糸雀」は大剣と片手剣。
開幕早々に眠らせて、片手剣の爆弾設置からの大剣の溜め攻撃と華麗にコンボを決めます。さらにスタイリッシュな回避も見せて好調なスタートを予感させましたが、大舞台の緊張ゆえか、直後に大剣が大ダメージを受けて1落ち。

対する「俺の先輩ティガレックスさん」は、チャージアックスとヘビィボウガンという構成。連携した立ち位置で遠近からの攻めを見せますが、こちらはヘビィボウガンが1落ち。これで互角かと思いきや、「金糸雀」の大剣がもう一度倒れてしまい、波乱を呼ぶ立ち上がりとなりました。

しかし両チームとも、その後は態勢をすぐさま整え、的確な回避と強烈な攻撃を継続的に繰り出します。大剣も、苛烈な攻撃を繰り出す脇の下から抜刀状態のまま回避を果たすなど、魅せるプレイに解説からも賞賛の声が。そんな手に汗握る攻防が続きましたが、この激戦を制したのは「俺の先輩ティガレックスさん」。3分12秒36というタイムは、今後の各大会の目安となるかもしれません。

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◆決勝戦ではまさかの夫婦対決!「エリア絆王決定戦」

息詰まるハンティングアクションが続きましたが、続いては『モンスターハンター ストーリーズ』の「エリア絆王決定戦」が開幕。この決勝に駒を進めたのは、クライドさん、しゃぺさん、hideさん、かのんたま。さんの4人。
最強のライダーとそのオトモンに与えられる称号「絆王」を目指し、白熱した対戦バトルが繰り広げられました。

「パーティのレベル50固定のふらっとルール」「パーティは3体まで」「パーティに同種オトモンは禁止」「ライフポイント3つ」などの共通ルールのほか、「オトモレア度は★5まで」「バトルターン数20回」などのルールで、決勝に進出する2名を選出します。

まずは、クライドさんとかのんたま。さんが対戦。お互いリオレウスをオトモンにしていますが、かのんたま。さんはナルガクルガに入れ替えてトラップサイクロンを繰り出します。一方のクライドさんは、リオレウスの炎ブレスでライダーを一撃で仕留めます。

かのんたま。さんはベリオロスに替えて様々な戦法を放つものの、序盤を有利に運んだクライドさんはそのまま終始ペースを崩さず。飛行対決も制し、最後はロアルドロス亜種の根性猛毒水弾からの大タル爆弾コンボで、クライドさんが勝利を掴みました。

準決勝2戦目は、ラギアクルスを連れたhideさんと、ティガレックス亜種を従えたしゃぺさんの対決。しかしオトモンを、ベリオロスとドスファンゴにそれぞれチェンジ。
真っ向勝負をベリオロスが制するものの、大タル爆弾での攻撃でベリオロスが倒れるという激しい攻防で幕を開けます。

2ターン目では再びオトモンを替え、それぞれ最初のオトモンへと戻します。真っ向勝負はあいこながらも、再度の大タル爆弾と状態異常でラギアクルスも沈没。次のターンでしゃぺさんがロアルドロス亜種の根性猛毒水弾を繰り出すものの、hideさんのベリオロスがこの一撃を耐え、反撃でロアルドロス亜種を倒します。これで1本返す形となりましたが、毒ダメージのスリップでベリオロスがダウン。毒を戦略に組み込んだしゃぺさんが決勝に進出します。

決勝では一部ルールが変更され、「オトモレア度は★8まで」「バトルターン数無制限」に。とはいえ、ここまで勝ち抜いた2人が全力を出し合うと、決着までの時間はそう長くはかからないことでしょう。

ここで決戦に向けて、クライドさんとしゃぺさんにコメントを求めたところ、なんと夫婦であることが判明。東京での「エリア絆王決定戦」は、夫vs妻という驚きの展開を迎えることに。ちなみにしゃぺさん曰く、「勝ったら、洗濯と皿洗いなどをやってくれるというので、頑張ります」とのこと。絆王という称号や豪華な副賞だけでなく、家事分担もかかった一戦となりました。


まさかの夫婦対決は、クライドさんのキリン、しゃぺさんのドスファンゴからスタート。まずはキリンの集中落雷で、しゃぺさんが早速ライフを1失います。対するドスファンゴの根性タックルは、キリンが辛うじて耐えました。そして2ターン目は、キリン亜種とティガレックス亜種にそれぞれ変更。雪とばしでしゃぺさんのライフがほとんど削られるものの、ティガレックス亜種と大タル爆弾の連携でキリン亜種を倒し、互いに1本ずつ奪った形に。

3ターン目で、しゃぺさんはロアルドロス亜種の根性猛毒水弾を、クライドさんはキリン亜種の大氷柱を放ち、それぞれが1ポイントを失います。こうして互いに後がなくなった夫婦対決は、クライドさんの入れ替えで登場したディノバルドが先制を取り、そのままライフと勝利をもぎ取る結果を迎えました。

優勝したクライドさんは、「隻眼のリオレウス&ライダー(男の子) ゴールドVer.」のamiiboをはじめとする賞品の数々を手にし、満面の笑みを浮かべます。また準優勝したしゃぺさんは、「リオレイア&シュヴァル シルバーVer.」などを手に、「洗濯やります」とユニークなコメントを残して笑いを誘いました。

◆驚きのクリアタイムで決着!「狩王決定戦」東京地区大会

そして、「モンスターハンター頂上大会2017 東京地区大会」の締めくくりを飾ったのが、ハンターの頂上を決める「狩王決定戦」東京地区大会の決勝ステージです。この決勝戦では、8チームが華麗なハンティングを見せ、そのクリアタイムで1位を決定。決勝戦進出チームと、予選クリアタイムは下記の通りです。

■東京地区大会 決勝戦進出チーム
・鈴天GX:1分50秒26
・JUVES:2分0秒53
・しゅうしをくらうもの:2分4秒51
・どじっこどうする:2分4秒66
・レンキン唐揚げバズーカ:2分10秒83
・狩・狩:2分12秒13
・蒼:2分20秒65
・Unshakable:2分24秒50
東京地区大会の決勝戦では、黒炎王リオレウスに挑みます。フィールドは闘技場で、制限時間は7分以内。武器のチョイスはもちろん、各キャラが持つアイテムをどのように活用するかで、立ち回りや戦法も大きく変わるため、その編成も『モンハン』ファンならば見逃せないポイントと言えるでしょう。

8チームを全体的に見ると、ほとんどのチームにヘビィボウガンが加わっており、唯一の例外は太刀/操虫棍の「蒼」のみ。「しゅうしをくらうもの」は2人ともヘビィボウガンという尖った編成です。このほかには、操虫棍を使うチームが3つ、双剣を使うチームが4つと、選ばれる武器の傾向が伺えます。

2チーム1組で行われた戦いはいずでも熾烈を極め、互いの武器の特性やアイテムを活用した立ち回りで、いずれのチームもリオレウスを圧倒。攻撃を巧みにかわし、落とし穴で拘束し、大タル爆弾を駆使する。致命的なダメージを与える攻撃の数々が矢継ぎ早に繰り出され、次々とリオレウスが討伐されていきます。

ヘビィボウガン同士の「しゅうしをくらうもの」は十字砲火を放つ場面もあり、攻撃でお互いを阻害しない立ち回りに開発陣も感心。事前の練習による積み重ねが、より的確な動きと効率的な攻撃を生み出しています。中には、クエストを1,000回練習したチームもあり、その積み重ねの成果をいずれのチームも惜しみなく披露しました。

運営側の設定ミスにより、「Unshakable」が仕切り直しするという一幕もありましたが、8チームの戦いはいずれも勝利で閉幕。クリアタイムでその勝敗を決することとなり、この東京地区では「鈴天GX」が見事頂点に君臨しました。そのクリアタイムは1分53秒21と、予選に続き決勝でも2分切りに成功。「何事もなく練習通りやれてよかったです」といった優勝コメントは、積み上げた修練の重みを感じさせます。

また、準優勝は「UNshakable」(クリアタイム:2分1秒20)が掴み取り、3位には「しゅうしをくらうもの」(クリアタイム:2分6秒85)が、4位には「JUVES」(クリアタイム:2分7秒68)がそれぞれ食い込みました。また、大会終了後、5~8位のチームを対象に行われた再計測の結果、「狩*狩」(クリアタイム:1分56秒36)の決勝大会進出が決定。この5チームが、6月25日に行われる決勝大会へと進みます。

決勝大会では、更なる激戦が待ち受けていることでしょう。ですが、「モンスターハンター頂上大会2017」はまだ始まったばかり。今後5地区にて、予選大会が催されます。まずは、名古屋大会が4月30日に開幕。そこでは、どのような戦いやドラマが生まれるのか。ハンターとライダーたちの更なる戦いに、ご期待ください。

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※東京地区大会における代表枠追加対応の報告に沿って、記事内容を一部修正いたしました。
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