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2017年10月分のPS Plusフリープレイタイトルとして配信されているディースリー・パブリッシャーの『アイドルデスゲームTV』。本作は、アイドルグループセンターの座を懸けて、少女たちが凄惨な殺し合いに参加させられてしまうという、ショッキングな展開を持ち味としたアドベンチャーゲームです。


今回はそんな本作のプレイレポートをお届けしたいと思います。なお、スクリーンショットにてゲームの流れを紹介する都合上、本稿には序盤のネタバレが含まれていることをご了承ください。もちろん、物語の核心には触れていないので、ご安心を。

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◆テレビの企画だと信じて疑わなかった7人のアイドルを襲う、恐ろしい悲劇
アイドルグループの頂点。それこそが“センター”の座。
全国47都道府県を7つのグループに分け、その中で200人以上もの少女たちがトップアイドルになるべく競い合う国民的アイドルグループ「プロジェクト47」。
そんな彼女たちのセンターを決める「ドリーム・オブ・ドリーム(D.o.D)」は年に1度のビックイベントとして、大きな注目を集めていました。

しかし、記念すべき10回目となる今年の「D.o.D」は華やかな例年とは異なり、舞台は山奥にひっそりと佇む洋館。さらに事前の台本も無ければ、観客やスタッフの姿も見えません。「D.o.D」に参加する7人のアイドル達は、この異様な雰囲気を訝しながらも、洋館の中へと足を踏み入れます。

ゲーム開始時に選択できる主人公は「千春」のみ。1度クリアすると、ほかのアイドルが選べるようになります。

彼女達の前に現れたのは、「ドリパク」と名乗る奇妙な生き物。ドリパクは事態を飲み込めない彼女たちに、グループセンターの座を懸けてとあるチャレンジをしてもらい、争いに負けた者はデスゲームに連行すると、一方的に宣言します。アイドルたちの不信感はますます募りますが、生放送のカメラが回っている手前、引き下がることもできません。これが「D.o.D」の企画だと信じきっている彼女たちは、悪趣味とは思いながらもチャレンジに参加していくのです。これが、悲劇の始まりだとも知らずに……。

アイドルの二面性を伺わせる、ドス黒いキャッチコピーにも注目。


◆館を探索して、メンバーの知られざる秘密を暴露せよ!
ここで『アイドルデスゲームTV』における、基本的なゲームシステムを紹介しましょう。チャレンジがスタートすると、プレイヤーは館を自由に探索できるようになります。館には“コイン”が隠されており、コインで必要なアイテムを購入しながらチャレンジクリアを目指します。

また、各アイドルは表向きは完全無欠でキラキラとした輝きを放っていますが、その裏では決して知られてはいけない秘密をいくつも抱えています。探索パートでは、そんな彼女たちの隠し事が記されたメモが見つかることも。このメモを頼りにアイドル同士でお互いのスキャンダルを暴露し合うのが、本作最大の特徴とも言える“バクロワイアル”です。
この戦いに勝利すると相手から大量のコインを奪うことが可能で、ライバルを蹴落としつつ自分が有利になるためには、バクロワイアルが欠かせません。中には、相手のアイドル生命を絶つ、致命的なスキャンダルも隠されているとか、いないとか。

ただしバクロワイアルを挑むとアイドルとしての品格が疑問視され、ファンの数が減ってしまうというデメリットもあります。コインを効率良く集めるためには、ネタの収集だけでなく、ネタを暴露するタイミングもじっくりと考慮する必要があり、プレイヤーの戦略が問われます。

このあたりはゲームとはいえ、可愛い女の子相手に相当外道なことをしているなという思いは正直言って、あります。現実世界でも未成年のタバコやアルコールのスキャンダルは一発アウトですし、異性との写真流出はアイドルのイメージに壊滅的なダメージを与えます。
しかし、それでも自分がチャレンジに敗退したら、命が奪われてしまうというこの状況……!極限状態では悪が悪と呼べなくなるのです。でも決して、善とも呼べないジレンマ。ああ、この世界は苦しすぎる。

理不尽な状況が、アイドルたちの精神を蝕んでいきます。
どんな危機的状況でも、笑顔で励まし合う。それこそがアイドル。
けれどそんな姿勢が命取りになることも。
必要なコインを集めてチャレンジをクリアすると、ストーリーが次のパートへと進みます。そしてクリア者が出るということは、当然、脱落者も出るわけで……。キリキリと痛む罪悪感に耐え、次々と脱落する仲間たちの断末魔の叫びを脳内で響かせながら、センターの座を求め続けるアイドルたち。彼女たちの行く末には、どんな未来が待っているのか。それは、プレイヤー自身の目で確かめてみてください。

見事、チャレンジ達成!しかしそれは、誰かの敗退が決まった瞬間でもあります。
山口勝平氏が演じるドリパクの憎たらしさが半端じゃありません。
箱の中に、時限爆弾と一緒に閉じ込められたアイドル。こんな緊迫した状況なのに、その子の持ち歌がBGMになっているという悪趣味っぷり。
デスゲームの光景が信じられない千春。そしてチャレンジは次の舞台へ……
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PS Vita『アイドルデスゲームTV』は発売中。価格はパッケージ版が6,800円(税別)、ダウンロード版が6,000円(税別)です。なお11月7日まではPS Plusのフリープレイソフトとして配信されています。

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