ニンテンドースイッチで発売された『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ・Let’s Go! イーブイ』は、ゲームボーイで1998年に登場した『ポケットモンスター ピカチュウ』をベースにした新作です。つまり、初代といえるポケモンが元になっているわけですね。


もちろんその間には20年もの月日が流れているわけで、ゲームとしてもかなり進化しています。そして20年前に初代を遊んだプレイヤー、つまり私のようなおっさんからすると驚くべきことばかりなのです。今回はその驚いたポイントを10項目に分けてご紹介しましょう。

・『ポケモン ピカ・ブイ』は初代と比べてどのくらい進化した!?
https://www.inside-games.jp/article/2018/11/06/118538.html

◆タケシがくれるわざマシンが超まともになっている
ニビシティのジムリーダーであるタケシは、かつての『ポケットモンスター ピカチュウ』では強敵でした。なんせ電気タイプのピカチュウが主役なのにいきなりいわ・じめんタイプのポケモンを繰り出してくるのですから。当然、新作のほうではナゾノクサを捕まえることができたりと、親切になっていますね。

さらにタケシを倒したあともらえるわざマシンがすごい。かつては「いかり」という使えない技だったのに(イワークが使ってくるあれです)、今では「ずつき」になっているのですから。威力は70で命中100、さらにひるみの追加効果まである驚くべき強さです。「いかり」なんて威力20という驚くべき無駄なわざでした。

◆ポケモンのNNがいつでも変えられる
今回は手持ちポケモンのニックネームをいつでも変えることができます。たくさんポケモンを捕獲するゲームシステムになったので、捕まえていちいち名前を考えるのが面倒ですし、わざわざ名前を変える手間を省いてしまったほうがいいと考えたのでしょう。


それ自体は素晴らしいことなのですが、おかげでシオンタウンにいる姓名判断師がリストラされています。かつて彼はポケモンの名前を変えてくれる大事な人だったのに……。われわれは知っています、彼が仕事を失ったことを。

◆「おしょう」が手に入らない
初代を遊んだことのあるプレイヤーならば誰もが知っているであろうポケモンが「おしょう」です。「そんなポケモンいたっけ?」と思うかもしれませんが、作中トレーナーとの交換で手に入るカモネギがそういうニックネームだったのです。

しかし『ポケモン ピカ・ブイ』では交換できないようなのです! おしょうがいてトレーナーと仲良くしていることは確認できるのですが……。

◆サファリゾーン以外でラッキーが出てくる
かつてラッキーというポケモンは捕まえるのが大変で、それこそポケモン図鑑を完成させるうえでの大きな課題のひとつでした。サファリゾーンという特殊な場所で登場し、さらにそこでの捕獲率は絶望的だったのですから。

一方の『ポケモン ピカ・ブイ』は中盤くらいからラッキーが出てきますし、割と簡単に捕まえられます。おまけに捕まえるとものすごい経験値が獲得できるという、まさにラッキーなポケモンになりました(昔は捕獲すると経験値が得られなかったのです)。

◆スロットがゲームになっている
タマムシシティではロケット団がゲームセンターを運営しており、そこの地下にアジトがあるわけです。しかし変だと思いませんか? なぜ悪の組織がゲームセンターなんていう地味なものを運営しているのか……。


そう、初代であればもともとこの施設はスロットが遊べる場所だったのです。つまり賭け事ができる場所だったというわけで、なるほどロケット団ならやりそうですよね。ギャンブラーというトレーナーがいるのもそのころの名残でしょうか。

◆自転車がもらえない
昔はハナダシティに自転車屋があったのです! 売っているものは法外な値段で買うことはかなわなかったのですが、ポケモンだいすきクラブの会長からチケットを譲り受けることで自転車を入手することはできました。自転車に乗れた時の爽快感はたまりませんでしたね。

しかし、『ポケモン ピカ・ブイ』ではなんと自転車もリストラ。そもそもポケモンに乗れるのだからいらないということでしょうか。ちなみにタマムシシティの左側にあるポケモンロードも、もともとはサイクリングロードという場所で不良がたくさんいる場所でした。

◆かいじゅうマニアの方向性が変化している
『ポケモン ピカ・ブイ』に登場するトレーナーのひとり、かいじゅうマニアはヤドンのコスプレをしています。倒すと顔マネまでしておもしろいですよね。

ただ、昔のかいじゅうマニアは白衣を着たかのような姿で、だいぶカッコつけた印象がありました。それなのに20年後にはなんだかお笑い芸人のようになってしまって……。
時間が経てばマニアの方向性も変わるのですね。

◆パソコンがなくてもポケモンを入れ替えることができる
本作から手持ちポケモンと控えのポケモンをいつでも自由に替えることができるようになりました。これはたいへん便利で、捕獲しまくる『ポケモン ピカ・ブイ』にはぴったりのシステムですよね。

昔は手持ちがいっぱいの時にポケモンを捕まえたらパソコンに送られ、それをわざわざ引き出しにポケモンセンターへ向かったものです。さらにポケモンボックスも細かく区分けされており、目当てのポケモンを探すのに苦労したものよ。

◆野生のイーブイが出てくる
最近のシリーズ作品では当たり前ですが、イーブイはもはやレアポケモンではありません。野生でたくさん出てきますよね。

ただ、初代のイーブイはとても貴重だったのです。一度プレイしたら1匹しか手に入らなかったので、何に進化させるかもとても迷いました。今ではすべてのイーブイ進化系を簡単に揃えられるので、そんな悩みも不要でしょう。

◆ひでんわざばかりのリザードンが消滅した
『ポケモン ピカ・ブイ』はヒジュツで空を飛んだり波に乗ったりできるわけですが、昔はこれをいちいちひでんわざとしてポケモンに覚えさせる必要があり、しかもバトルで使うわさの枠を奪うという仕様でした。しかもひでんわざはどれも使えないものばかり(なみのりは例外)。


特にリザードンはひでんわざを覚えるので、いあいぎり・かいりきあたりを覚えさせてしまう子供たちがたくさんいました。おまけに、このころは覚えさせたひでんわざを忘れさせられないのです。それに比べて今回のピカチュウおよびイーブイはバトルでも活躍できるので素晴らしい。ポケモンの進化を感じます。
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