近年では、iOS/Android向けに登場した『Fate/Grand Order』(以下、FGO)の活躍も目覚ましいところ。2015年に正式サービスを開始した本作は、もうじき4周年を迎えようとしていますが、海外への展開も実現させ、その勢いは更に増すばかりです。
壮大で読み応えのあるシナリオや、お気に入りのサーヴァントを駆使して手強い敵を打破するバトルなど、魅力の方向性はリリース当初から揺らぐことなく、今も軸となって存在しています。
ですが一方で、大きく変わったものもあり、そのひとつが新規ユーザーの参加環境です。『FGO』は、基本無料のゲームアプリによく見られる、ランキングなどの“他のユーザーとの競争要素”や、直接戦って勝敗を決する“対戦要素”などがないため、後発からの参加もしやすいゲームとしての特徴がありました。
しかし、その状況は次第に変化していきます。主軸となる物語が描かれるメインクエストとは別に、季節に合わせたイベントやコラボレーションイベントなどが定期的に行われていますが、イベントへの参加条件が以前と比べて厳しいものになっています。
当初は、メインクエストの序盤だけをクリアすればイベントに参加可能でしたが、第1部 第7章のクリアを前提とするものが登場。直近では、最新のメインクエストクリア(現時点では、第2部 第3章)が条件になることも少なくありません。
戦力の強化となるサーヴァントの育成には、様々なアイテムが必要となります。そういったアイテムの数々は、イベントでの入手が最も現実的です。新規ユーザーにとっても美味しい機会ですが、そのためには高めの参加条件をクリアしなければならず、とはいえメインクエストのクリアには戦力が必要で・・・と、ループに陥ってしまう状況とも言えます。
平成の終わりに向かい、新規ユーザーにとってはプレイ環境が若干変わってきた『FGO』。そこで今回は、「令和から始める『FGO』の歩き方」をテーマに、これから新しく始める方にお勧めのプレイスタイルを提案させていただきます。もちろん、どんなスタンスで楽しむのかは個々人の自由なので、縛られる必要はありません。「もうちょっとだけ、効率的に進めたい」と思った時に、こちらを参考にしていただければ幸いです!
◆新規ユーザーに、イベント参加をお勧めする理由
「イベントに参加しなくてもいいんじゃない?」という声もありますし、そういった楽しみ方も勿論アリです。その上で、イベントに参加するとどんなメリットがあるのかを、まず紹介させていただきます。
まず、本作のサーヴァントたちは、通常の戦闘を繰り返すだけではLVアップしません。主に、アイテムの「種火」(最上級は「叡智の業火」)を消費することで経験値を獲得し、一定量を超えるとレベルが上がります。そしてこの「種火」の入手は、常に用意されている「曜日クエスト」の「種火集め」で獲得可能。ちなみに、イベントでも「種火」は手に入りますが、「曜日クエスト」で集めるのが最も効率的です。
「じゃあ、やっぱりイベントやらなくていいのでは?」と思われるかもしれませんが、サーヴァントはレア度に応じたLV上限があり、これを突破しないとステータスが低め。そしてLV上限を突破する「霊基再臨」に必要なアイテムは、イベントでの入手が楽なのです。
メインクエストを進めることでも、各種アイテムはある程度手に入りますが、限られているのもまた事実。
そしてもうひとつ。各イベントをクリアすることで、サーヴァントが配布されることもあります(配布されないイベントも存在)。この配布サーヴァントは、★4とレア度も高め。更に、戦力として頼りになる場合も多いため、手持ちが揃っていない時ほど、この配布サーヴァントが頼りになります。
プレイを続けていけば、召喚(いわゆるガチャ)で★4や★5のサーヴァントが手に入ることもありますが、こればかりは運に左右されます。ですが配布サーヴァントは、イベントをクリアすれば必ず入手できる確実さが嬉しいところ。ちなみに筆者は1年半ほどプレイしていますが、今も配布サーヴァントがほぼパーティ編成に加わっています。
育成と確実な戦力増強。この2点だけ見ても、新規ユーザーならばイベントへの参加がお勧めです。だからこそ、少しでも早くイベントに参加できるよう、メインクエストの効果的な進め方をお届けしたいと思います。
◆メインクエスト踏破を目指すポイント1:始めたばかりなら、まだガチャは回さなくていい! ・・・けれど、今だけは一考の余地あり
ガチャを回せば、サーヴァントや戦闘をサポートしてくれる概念礼装が手に入ります。
・・・と言いたいところですが、5月6日12:59までは少々事情が異なります。というのも、現在開催されている期間限定召喚のひとつに「ロード・エルメロイII世の事件簿コラボレーションイベント開幕直前ピックアップ召喚」があり、ピックアップ対象となっている「★5(SSR) 諸葛孔明〔エルメロイII世〕」は、新規からベテランまで全てのユーザーにお勧めできるサーヴァントなのです。
この「諸葛孔明〔エルメロイII世〕」の特徴は、全てのサーヴァントが持つ切り札的存在である「宝具」の発動に必要なNPを任意で供給できる点です。宝具の性能はサーヴァントごとに異なりますが、状況を一変させる力を持っており、戦略を組み立てる上で最重要とも言える要素。この宝具の発動を、「諸葛孔明〔エルメロイII世〕」が容易にしてくれるため、狙うに足るサーバントの1騎です。
とはいえ、狙っても出るかどうかは運次第。狙う価値は十分ありますが、出るとは限らないので、その点だけはご注意を。
聖晶石を使わずに戦力を集めよう! 新規ユーザーの育成ペースはのんびりでOK
◆メインクエスト踏破を目指すポイント2:聖晶石ガチャに頼らない戦力の集め方
★4以上のサーヴァントや概念礼装を手に入れる手段は、イベントでの配布を除けば、聖晶石を使った召喚(ガチャ)のみです。しかし、この聖晶石ガチャに頼らずとも、戦力を手に入れる方法があります。
ひとつは、メインクエストの各章をクリアすることで、そのシナリオに関連する★3サーヴァントがもらえます。例えば、第1部 第6章をクリアすることで「ベディヴィエール」が加入します。ただし、章クリアでもらえるサーヴァントは、新規ユーザーにとっては使い勝手が難しいものや、宝具LVを上げないと同じ★3と比べて有用性が発揮しにくい面もあるので、こちらは余裕が出来たら育てるくらいの気持ちでOKです。
そしてもうもうひとつは、フレンドポイントを使用するガチャを回すこと。こちらのガチャは、★3以下のサーヴァントや概念礼装、種火などが排出されます。聖晶石ガチャと比べると、最上のレア度などの違いがありますが、『FGO』ではレア度が低い=下位性能、とは限りません。
詳しく言及すると複雑になってしまうため、要点だけ述べますが、★4や★5では代わりにならない唯一性を持つ低レアサーヴァントがいたり、運用しやすい低レアの支援系サーヴァントなどが存在しています。また、新規ユーザーがメインクエストを進める上で鍵になるサーヴァントも、このフレンドポイントガチャからゲット可能です。
フレンドポイントガチャは、1日1回に限り無料で10連を引けるので、毎日しっかりと回して少しずつ戦力を集めていくのが、新規ユーザーの基本と言えます。
◆メインクエスト踏破を目指すポイント3:新規ユーザーにとっての主力育成は・・・後回しでもOK!?
戦力を整えるには、イベントへの参加がお勧め。そのイベントに参加するため、メインクエストを突破するのが、大きな目標のひとつです。となれば、このメインクエストを突破するための戦力はどうすればいいのか・・・と悩む方もいるのでは。
前述したフレンドポイントガチャで、ある程度のサーヴァントは集まります。が、彼らを急いで育成する必要はありません。メインクエストを突破するための主力は、他のプレイヤーのサーヴァントを頼るのがお勧めです。
本作のバトルは(一部の例外を除けば)、手持ちの戦力に加え、サポートのサーヴァントを借りる形となります。このサポートサーヴァント、ゲーム側が用意する場合もありますが、大半は他のプレイヤーが登録しているサーヴァントを借りることが可能。有用なサーヴァントを登録しているケースが多いので、非常に頼りになる存在です。
そして、サポートサーヴァントを借りた相手には、フレンド申請が可能。先方が受理すればフレンド同士となり、そのフレンドのサーヴァントの宝具も使用できるようになります。この状態のサポートサーヴァントを増やせば、第1部クリアの主力としては十分。ちなみに、フレンドになる必要なくサポートサーヴァントの宝具を使える「フォロー」(第1部限定)というシステムもあるので、こちらも活用しましょう。
ただし、サポートの1騎だけであらゆる戦いに打ち勝てるわけでないので、大事な戦力を守るためのサーヴァントだけは、少しずつ育成していきましょう。そのための育成の候補は、敵の攻撃を自分に向けさせるスキルを持つサーヴァント。
第1部 第3~4章くらいまでに、ある程度育てておけば、それ以降の難所で活躍してくれます。ただしマシュは、シナリオ進行に合わせて成長していく面があるので、その点はご注意を。
アタッカーになりそうなサーヴァントを運良く手に入れた場合、早めに育成すればそれだけ攻略も楽になります。ですが、メインクエストの踏破(=イベントへの参加条件クリア)を第一目標とした場合、行き詰まるまでは放置するのもひとつの手。クラス相性を踏まえた上で、頼もしいサポートサーヴァントを守りつつ戦うことを意識すれば、メインクエストをかなり進めることができるので、盾となるサーヴァント以外の育成は、難所にぶつかってからでも十分と言えます。
育成といっても、初心者の頃はサーヴァントのLV上げ(霊基再臨含む)だけで十分。「種火集め」の中でクリア可能な最も高い難易度(可能ならば「超級」)に挑み、手に入れた種火で主力サーヴァントのLVを上げましょう。
ちなみに、各サーヴァントのスキルも基本的にはLV1のままでOK。もちろん、上げれば上げるだけ強くなりますが、そのために必要な素材が、霊基再臨の必須アイテムと被る場合があるので、しっかり管理している自信がある方以外は、しばらくスキル上げのことは考えなくても大丈夫です。また、上げる場合は、4~6程度がお勧め。それ以上のスキル上げは、戦力が整った後にするくらいの気持ちで問題ありません。
メインクエストを進める、禁断(?)の手段をご紹介
◆メインクエスト踏破を目指すポイント4:難所を切り抜ける最大の武器、それは宝具ではなく・・・!
クラス相性を踏まえ、フレンドやフォローのサーヴァントを主力とし、彼らを守る盾を編成。NPが溜まったら宝具を放つ。この基本を押さえるだけでも、第1部のある程度を踏破することができます。ですが、特に第1部 第6章以降は難所も急激に増え、絶望を覚える場面もあることでしょう。
早くメインクエストをクリアし、今後のイベントに参加できるよう条件を整えておきたい。そんな時に頼もしい最大の武器は、宝具・・・ではなく、コンティニューです!
プレイヤーの分身となる主人公は、「令呪」と呼ばれる力を持っており、最大で3画まで所持。1画を使うと、任意のサーヴァントのHPを全回復したり、NPを100%貯める(宝具発動が可能になる)といった効果を得ることが。そして3画全てを使うと、戦闘中に全滅したパーティを全員復活させることが可能。しかも全サーヴァントのNPが溜まっており、直後に宝具を連発することも。
この令呪は、1日に1画分回復するので、使い切っても3日後には全快。難所にぶつかった時に1画もしくは3画使って打破する道を視野にいれると、メインクエストの進行が捗ります。
そして、一度の復活だけでも勝てない時は、聖晶石を使ってのコンティニューが可能。「何度復活しても勝てそうにない」といった絶望的な状況では撤退した方が吉ですが、あと一押しという状況ならば、聖晶石でのコンティニューもひとつの選択肢です。前述した、「聖晶石は、シナリオを進めるための別の手段として取っておきましょう」は、この聖晶石でのコンティニューのためでした。
ちなみに聖晶石は、課金で購入することもできますが、メインクエストを進めることでも入手できるので、聖晶石コンティニュー=お金が必要、というわけではありません。聖晶石が尽きることのないよう、入手できる範囲でのやりくりは意識しておきましょう。
また、戦闘の醍醐味を味わうという点では、コンティニューはあまりお勧めしません。サーヴァントをこつこつと育て、勝ち目を見出し、それを実現する戦略を組み立てる。それも、本作で味わえる楽しみのひとつです。最終的には、自分がより楽しめるスタイルでバトルに挑むのが一番。その上で、手早く進めたい場合に限り、コンティニューという手段を頭の片隅に置いておきましょう。
◆これから『FGO』を始める方は、夏のイベントを目指そう!
要点をまとめると、フレンドorフォローのサーヴァントに頼り、自身のターゲット集中持ちサーヴァントで主力を守る。そのための戦力はフレンドポイントガチャでこつこつ集め、貴重な「聖晶石」をコンティニューに回す。手持ちの育成は行き詰まった時に始めればOKで、スキル上げは後回し・・・これらが、出来るだけ早くメインクエストをクリアするためのポイントです。
メインクエストを早くクリアすれば、新たなイベントの参加条件を満たしやすくなりますし、常に最新のメインクエストを終わらせておけば、参加できないイベントはまずないでしょう。そして、イベントに参加することで、戦力の更なる確保や育成が捗ります。
しかし、イベント参加だけが『FGO』の楽しさではありません。イベントに参加せず、のんびりメインクエストを進めるのも、立派な遊び方のひとつ。この記事を含め、他人の示すペースに従う必要はどこにもなく、自由に楽しむのが一番です。今回の記事は、あくまで選択肢が存在することをお伝えしているに過ぎません。早くイベントに参加したいのか、ゆっくりシナリオやバトルを楽しみたいのか。まずは、自分が望むスタンスを見つけることが、最も大事なスタート地点かもしれません。
ちなみに、確約でこそありませんが、昨年実施したイベント「サーヴァント・サマー・フェスティバル!」が、例年通りならば6~7月頃に復刻される見通しです。また、毎年恒例となった腕試し的なイベント(昨年の名称は「バトル・イン・ニューヨーク 2018」)も、おそらく今年の9月頃に行われることでしょう。両イベントは参加条件が緩いので、これから『FGO』を始める方は、この2つのイベントの踏破を目的にするのもお勧めです。メインクエストを満喫し、イベントに挑み、育成に励む『FGO』ライフを、この令和から始めてみてはいかがでしょうか。
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