「たづなさん=ウマ娘説」が浮上したワケ
たづなさんは物語の主な舞台となる「トレセン学園」で、理事長秘書を務めている人物。ストーリー上の解説役を担っているほか、友人枠としてサポートカードも存在します。つまりはプレイヤーと同じ“人間”として描かれているのですが、時折不思議なシーンが描写されることも。
まず1つ目の注目ポイントは、「ウマ娘と同じスピードで走れる」という点。たづなさんのサポートカードには、「驚異の逃げ脚?」というイベントがあるのですが、そこで彼女の意外な姿が描かれています。
イベントは寮の門限を超えたタイキシャトルを、たづなさんが追いかけるという内容。そもそもウマ娘のスピードは競走馬と同等らしく、時速に換算すると時速60km前後になるそう。“人類最速”と名高いウサイン・ボルト選手ですらトップスピードは時速44kmくらいだと言われているので、とても人間が追いつける速さではありません。
しかしこのイベントで、タイキシャトルは息を切らして「ノォォォォォウ! たづなさん、ベリー・ベリー・ファスト……!」と言っており、どう見ても追いつかれた様子。つまり、たづなさんはウサイン・ボルト以上の走力をもつ人間か、ウマ娘のどちらかということになるでしょう。
ちなみに、公式4コマ漫画『うまよん』においても、全力疾走で走るスペシャルウィークに追いつくたづなさんの姿が。
もう1つの根拠は「耳」の描写
また、ウマ娘と人間の差は走力だけでなく、頭頂部についた「ウマの耳」も大きな特徴です。この点に関しても、たづなさんには怪しい部分があるそう。
たとえば『うまよん』には、貴重なオフショットを描いた「たづなさんの休日」という4コマがあります。そこでたづなさんはいつも被っている帽子を外し、家の中でくつろいでいる様子。しかしなぜかコマ割りによって、巧みに頭頂部が隠されていました。まるでその部分を映すとマズイ事情があるかのように…。
また、アプリ『ウマ娘』においても気になる描写がありました。メニュー画面にある「レース」のタブを開くと、そこにはいつもたづなさんの姿が。しかしよく見ると、背景の模様がたづなさんのウマ耳に当たる位置に置かれています。偶然にしてはあまりに意味深なので、「たづなさん=ウマ娘」説が囁かれるのも納得と言えるでしょう。
「たづなさん=トキノミノル」説も!?
もしたづなさんが本当にウマ娘なのだとすれば、次に気になってくるのは「モデルになった史実馬がいるのかどうか」という点でしょう。
その候補としてよく挙げられているのが、トキノミノルという競走馬。戦後間もない1948年に生まれ、10戦10勝の成績でクラシック二冠を制しながら、「東京優駿」(日本ダービー)の約2週間後に急死した伝説の名馬です。
トキノミノルとたづなさんは、いずれも5月2日が誕生日。また、トキノミノルの勝負服は、たづなさんが着ている服と同じく、緑地に黒のラインが入ったカラーリングでした。さらに言えば、育成ストーリーで怪我したウマ娘を気遣う描写が多いところも、怪我が原因で命を落としたトキノミノルとの関連性を感じざるを得ません。
極めつけは、たづなさんのイベントに「幻のウマ娘」という映画が登場すること。実は現実でも、トキノミノルを題材とした『幻の馬』という映画が1955年に公開されています。
とはいえ、こちらについては今のところ「たづなさん=ウマ娘」説以上に不確定な考察。外れる可能性もあるので、あくまでファンによる推測と考えておきましょう。
多くのプレイヤーに親しまれながらも、その正体は謎に包まれているたづなさん。彼女の過去についても、いつか語られる日が来るのでしょうか?