1月14日に発売された『ポケモンカードゲーム(ポケカ)』最新拡張パック「スターバース」。新要素である「ポケモンVSTAR」につい目が向きがちですが、その一方でルールを持たない、いわゆる“非エク”や“非V”と呼ばれるカードも強いのではないかと注目を集めています。


一般的にルールを持たないポケモンは、拡張パックから手に入りやすく、カードショップでも比較的安価に購入可能。つまり、“安くて強いデッキ”が作りやすいという特徴があります。そこで今回は、「スターバース」に収録されている注目カードをピックアップ。気になるカードがあれば、ぜひデッキを組んでみてください。

■火力がヤバい!ガチで強いと噂の「ドダイトス」
「スターバース」収録の中で、ルールを持たないポケモンとして最も注目を集めているのは「ドダイトス」でしょう。自分の場の進化ポケモンの数だけダメージが上がるワザ「エボルブレス」を持っており、「こだわりベルト」まで付けると最大330まで伸びます。これはVMAXポケモンすら、一撃で倒れるほどの大火力。とんでもないダメージです。

一方「ドダイトス」のような2進化ポケモンは、「進化したら強いけどそれに必要なカードが多く、安定して場に出せない」というジレンマを抱えています。どんなに強くても、進化できなきゃ意味がないというのが長年の課題でした。

しかし、「ドダイトス」は1進化ポケモンである「ハヤシガメ」が非常に優秀!特性「ひだまりのこうら」で、山札から草ポケモンを手札に加えられるため、とてもスムーズに進化できます。特性「うらこうさく」を持つ「ジメレオン」「インテレオン」との相性も抜群で、2進化ポケモンとは思えないほどの安定性を手に入れました。
もはや“敵無し”な勢いです。

唯一の欠点は、本記事は「安くて強いデッキ」をテーマにしているのに、先述した「うらこうさく」持ちのポケモン(特に「ジメレオン」)が記事執筆時点であまりお安くないこと…。

「ジメレオン持ってないよ」という方は、特性「やりくり」の「チラチーノ」と合わせてみるのもアリ。「スターバース」には、非常に使いやすいワザ「なかまをよぶ」を覚えた「チラーミィ」が収録されており、地味ながらも確実な強化を受けています。

■人気ポケモン「ルカリオ」も良い感じ。放て、連続波動弾!
カッコ良さと可愛さを併せ持つ人気ポケモン、「ルカリオ」も注目すべきカードです。一度進化さえしてしまえば、特性「たけるとうき」によって自然とエネルギーが付いていき、溜めたエネルギーはワザ「れんぞくはどうだん」で一気に放出!その枚数に応じて、なかなかの火力が出せるでしょう。

場に複数の「ルカリオ」を立て、それぞれが「たけるとうき」でエネルギーを付けたのち、「エネルギーつけかえ」で一方に集約するという方法もあります。サポート「キバナ」との相性もよく、諸々駆使すれば1匹の「ルカリオ」にエネルギーが4~5枚付くことも珍しくありません。

闘タイプは「スターバース」の看板ポケモンである「アルセウスV」に弱点が付ける点もグッド。デッキ自体も「ひたすらルカリオを育てて、エネ付けて殴る!」と回しやすく、「ルカリオ」好きならきっと楽しめるはずです。

■可愛い顔して、意外と強い!? “天敵”とタッグを組んだ「パチリス」
上2つが“ガチ”寄りな説明になってしまったため、最後は可愛さ重視で。
「パチリス」は自分の場のポケモンについている「ポケモンのどうぐ」の数×30ダメージを与える「からくりサンダー」というワザを持っています。「ポケモンのどうぐ」を付ければ付けるほど、威力が上がるわけですね。

候補となる「ポケモンのどうぐ」は色々ありますが、ワザに必要なエネルギーが2枚ということを考慮して、「がくしゅうそうち」を入れたいところ。「がくしゅうそうち」で育てた「パチリス」をバトル場に出し、スタジアム「ファッションモール」を使って「こだわりベルト」や「しあわせタマゴ」あたりに付け替えると無駄がありません。

さらに、「スターバース」同時収録である「ドンカラスV」には、「ポケモンのどうぐ」を4枚まで付けられる特性「ドンのふところ」があり、まさに「パチリスと一緒に使ってね」と言わんばかりの相性の良さ!つい、「ドンカラスVを4体ベンチに並べて、それぞれフルにどうぐを付けて…」なんて妄想が広がります。

先日、NHKで「リスの天敵はカラス」なんて番組がありましたが(「ダーウィンが来た!」2021年10月31日放送「北海道 リスvs.カラス 樹上の攻防戦」)、『ポケカ』の「パチリス」と「ドンカラス」は大の仲良しです。良かった、平和な世界で良かった。「ドンカラスV」の弱点は雷だけど…。

■これから「ルールを持たないポケモン」に光が当たるかも
今まで「ルールを持たないポケモン」は環境に多かった「アルセウス&ディアルガ&パルキアGX」に対して、「倒された時に取られるサイドが1枚」という優位性が発揮できず、厳しい戦いを強いられてきました。

しかし、2022年1月14日のレギュレーション改正によって、件のカードがスタンダードから卒業。さらに「こだわりベルト」の登場や、「キバナ」「シロナの覇気」といった、自分のポケモンが気絶した際に使えるサポートの充実によって、「ルールを持たないポケモン」を主力としたデッキが使いやすくなっています。

冒頭に触れたとおり、これらのカードは比較的安価であり、「そろそろデッキを複数持ってみたいな」と思い始めたプレイヤーにも手が出しやすいはず。
ピンと来るカードがあれば、ぜひ試してみましょう。
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