大人気SDシリーズの原点『ウルトラマン倶楽部 地球奪還作戦』
「ウルトラマン倶楽部」といえば、ウルトラシリーズのキャラクターたちを二頭身のSD(スーパーデフォルメ)で描いた人気シリーズ。『ウルトラマン倶楽部 地球奪還作戦』は、その記念すべき第1作目の作品です。
ゲームのジャンルはRPG。プレイヤーはウルトラマンを操作し、怪獣軍団に捕らわれたウルトラ兄弟を救出し、怪獣軍団の親玉を倒すことになります。助け出した兄弟たちは仲間になり、操作することが可能。初代ウルトラマン以外に、セブン、新ウルトラマン、エース、タロウ、レオの5人が仲間として登場します。
同作の特徴は、RPG創成期とは思えない斬新な戦闘システム。戦闘画面では敵の姿が表示され、ターゲットを操作して攻撃する部位を決定することになるのですが、怪獣にはそれぞれ弱点部位が設定されており、弱点にヒットすれば大ダメージを与えられます。これにより、弱点を探る面白さや一撃で引き当てたときの爽快感が生まれ、戦闘は非常にエキサイティングなものに。
その愛くるしいデザインで今なお愛され続ける「ウルトラマン倶楽部」。その原点と呼ぶに相応しい、名作ソフトです。
スペシウム光線で止めをさせ!『ウルトラマン』
お次は全ウルトラマンファンに衝撃を与えた『ウルトラマン』。
1990年にスーパーファミコンが販売開始、その翌年にスーファミ初のウルトラマンのゲームとして発売された同作。これまでのゲームではデフォルメされたウルトラマンが一般的でしたが、同作ではリアルなウルトラマンがリアルな怪獣と戦う姿が描かれ、新時代のゲーム機の性能をファンにまざまざと見せつけることとなりました。音声面でも進化しており、ゲーム中ではウルトラマンの「ヘアッ!」「ダアッ!」「シュワッチ!」、あるいはバルタン星人の「フォフォフォ…」といった声を聞くことができます。
戦闘システムも、原作の要素を踏襲した見事な出来。怪獣は攻撃を当てることで体力ゲージを減らせますが、体力をゼロにするだけでは倒すことができません。怪獣の体力ゲージをゼロにすると、ゲージ上に「FINISH」の文字が表示され、この間に最大必殺技の「スペシウム光線」を当てることで、初めて勝利することができるのです。
スペシウム光線を外してしまったりFINISHでないときに使用してしまったりすると、必殺技ゲージを溜め直すために大きなタイムロスが発生。制限時間の3分が経過するとウルトラマンの敗北になってしまうシステムとなっている上、残り制限時間が1分を切るとカラータイマーが鳴りはじめるようになっており、手に汗握る緊張感が味わえます。
人気ゲームバラエティ番組『ゲームセンターCX』で有野課長こと「よゐこ」の有野晋哉さんもプレイしていたこのゲーム(第4シーズン・#21)。ウルトラマンファンのみならず、レトロゲームファンにとっても見逃せない作品と言えそうです。
ウルトラマンゲームの最高峰『ウルトラマン Fighting Evolution 3』
最後はPS2時代後半のゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution 3』。ウルトラシリーズを題材とした3D対戦型格闘ゲーム『Fighting Evolution』シリーズの、最後のナンバリングタイトルです。
同作の魅力は、何といってもそのリアルなグラフィック。ウルトラマンや怪獣が、3Dポリゴンで見事に再現されています。また、その動きも重厚感たっぷりで、まるでTVや映画をそのまま見ているような気分に。それもそのはず、同作のモーションは円谷プロ監修のもとスーツアクターからモーションキャプチャして作られているのです。
またウルトラマンの世界観と、対人戦の楽しさを見事に融合したシステムも魅力の一つ。SFC『ウルトラマン』同様、必殺技でトドメをさすことで初めて勝利となるシステムが採用されています。ただし、必殺技はスキも大きいため、同レベルの人間が相手だとなかなか当てることができません。
同作では「ふらふらゲージ」と呼ばれるシステムがあり、特殊な攻撃を当てると相手が文字通りふらふらと気絶するようになっています。これをうまく利用することで、初めて必殺技を当て勝利することが。対人戦では、体力・ふらふらゲージ・必殺技ゲージを巡る熱い駆け引きを味わえます。
『シン・ウルトラマン』を見てウルトラマン熱が高まっている…という人は、ぜひ探してみてはいかがでしょうか。