2022年7月21日、ついに『ポケモンユナイト』が配信1周年を迎えます。「ポケットモンスター」シリーズのMOBAということで注目されている本作も、登場してからもう1年が経つとは早いものですね。


本作では1周年を記念したさまざまなイベントが開催されるほか、「グレイシア」、「マッシブーン」、「バンギラス」といった新たなポケモンが参戦。さらに新モード「挑戦!!ボスラッシュ」などが追加されます。

インサイドでは、株式会社ポケモンにお邪魔してこれら新要素を先行プレイしてきました。各モードの魅力や新ポケモンのスペックなど、みなさんが気になるところを紹介していきましょう!

◆一番盛り上がったPvEモード「挑戦!!ボスラッシュ」
1周年ではさまざまな要素が追加されるのですが、特に先行プレイで盛り上がったのがいわゆるPvEモードの「挑戦!!ボスラッシュ」です。

このモードは、 仲間と協力して制限時間内に3匹のボスポケモンを倒すというもの(クイックバトルに期間限定で登場)。これがかなりアツいモードになっているのです。


ボスは普段のユナイトバトルでは見せない強力な攻撃を仕掛けてきます。たとえばサンダーは遠くの敵に攻撃する「ブレイブバード」を撃ってきたり、レジギガスが「がんせきふうじ」を使ったりと、非常に多彩。

攻撃範囲が事前に表示されるのでそれをうまく回避すればいい……のですが、それだけではありません。「でんげきは」はプレイヤーの周囲に電気が出るので、味方と近づくとダメージを与えてしまいますし、レジギガスの「こごえるかぜ」は降ってきた岩の影に隠れないと避けられないのです。

当然ながらボスの攻撃力はかなりのもので、うっかり食らってしまえばすぐにやられてしまいます。リスポーンは早めでしたが、それでも制限時間が短いので、やられないに越したことはありません。


ボスラッシュでは連携も重要です。ラッキーなどのサポート可能なポケモンが必要なのはもちろん、技のチョイスも大事。試遊中は、味方のルカリオが電気をまとった状態で「しんそく」を使い突っ込んできて、パーティが壊滅しかける事件が発生したりしました。

難易度は初級・中級・超級の3種類。初級は手軽に遊べる難易度で、中級はきちんとパーティーの構成を考える必要があり、超級は開発チームも未だにクリアできていないほど高難易度だとか。

そして、「ひるみゲージ」も重要です。
ボスに妨害やバインドなどの効果がある技を命中させると、体力ゲージの下にあるゲージが増えてきて、いっぱいにすると“ひるみ状態”にさせられます。

ひるんだボスは無防備になるので、一気にダメージを与えるチャンス!制限時間がちょうどギリギリに設定されているので、本気で挑んでなんとか勝てるバランスが楽しいモードになっていました。

◆ポケモンを自由に強化できる「ポケモンサポートメダル」

新要素となる「ポケモンサポートメダル」も重要です。これはポケモンに装着することで能力を上下させられるというもの。効果はランクマッチを含むすべてのバトルで反映されます。

ポケモンサポートメダルはエナジーリワードから入手可能で、金・銀・銅の3種類のレアリティが存在します(7月21日には99種類が実装)。


メダルは10個までセット可能で、種類によってHP、攻撃、防御、特攻、特防、移動速度、急所率などが変動します。また、メダルの色の組み合わせによってボーナスが発生するとのこと。

ポケモンサポートメダルによってポケモンの長所をさらに伸ばしたり、あるいは弱点をフォローしたり、よりチーム向きの尖った性能にしたりと、戦略がかなり増しそうです。種類も多いので収集も魅力のひとつとなるのでしょう。

◆初の“通常攻撃が特攻”のポケモン「グレイシア」
さて、続いては新ポケモンを実際に触ってみた所感をお届けします。まずは『ポケモンユナイト』初となる、特攻タイプの通常攻撃で戦うアタック型「グレイシア」です。


グレイシアは、自分の周囲に氷の結晶を作り出し、技でそれを飛ばして攻撃する特徴を持っています。結晶は強化攻撃および特定の技で2個生成可能です。

遠距離攻撃が強いものの、打たれ弱いのがネックのポケモンです。ディフェンス型に前に出てもらったり、射程ギリギリから攻撃したりして立ち回るのがベター。なお、特性「ゆきがくれ」 は相手からの行動妨害を自動的に回避し、しばらくステルス状態になるというもの。特性があるときだけは少し前に出られるでしょう。


技セット1は「つららばり」+「こおりのつぶて」。つららばりは氷の結晶をすべて発射するというもので、相手ポケモンに当たるとさらに後方へもダメージが発生します。

そして、 こおりのつぶては移動速度UP+通常攻撃で結晶が発生するような技で、結晶を溜めてからつららばりで発射するというコンボになります。

また、つららばりには発動時にこおりのつぶてとフリーズドライの待ち時間を短縮させる、という特殊効果が存在。逆に、つららばり発動中にこおりのつぶてを使用すると、氷の結晶を2個生成するという効果もあります。

こおりのつぶてを使ってから攻撃連打、そして結晶が溜まったらつららばりを発射して大ダメージを与えるという、シンプルで扱いやすいコンボとなっています。とはいえ、前述した通り打たれ弱く、慎重な取り扱いが必要です。

技セット2は「こごえるかぜ」+「フリーズドライ」。こごえるかぜは、ダッシュを行ったあとの通常攻撃が、氷の結晶をすべて発射する攻撃になるというもの。また、4つ以上の結晶が命中すると、相手に短い減速効果を与えます(結晶が多いほど減速効果が増加)。さらに、命中させた氷の結晶と同じ数の結晶を生成します。

一方、フリーズドライは前方に冷気の弾を放つ技。相手に命中すると爆発し、一定範囲にダメージを与えるうえ、氷のエリアが発生。エリア上では相手に継続的な減速効果を与えるうえ、1秒間そのエリアに留まった相手を凍り状態にします。こちらも爆発が命中した相手1体につき氷の結晶を2個生成します。

技セット2は扱いにコツが必要なものの、結晶が溜まりやすく、相手を一気に倒せる可能性を秘めた爆発力のあるコンボになっています。こごえるかぜが移動技なのも地味に嬉しいところ。

ユナイト技は「ダイヤモンドステージ」。ジャンプしたあと指定方向の地面を凍らせて範囲ダメージを与えます。凍った地面では相手ポケモンの移動速度がダウン。グレイシアは移動速度がアップし、0.8秒ごとに氷の結晶を1個獲得するようになります。

いわばグレイシアの拠点を作るような技で、相手を引かせつつその後の攻撃に繋げるようなユナイト技になっていました。膠着状態で使うと効果を発揮しそうです。

◆マッスルゲージを溜めてタイマン!「マッシブーン」
『ポケモンユナイト』にもついにウルトラビーストが登場します。「マッシブーン」はマッチョな虫という見た目のポケモンで、1vs1がとにかく得意なバランス型のポケモンです。

進化しないポケモンのため、序盤がとにかく強くレベルも上がりやすいのが特徴です。終盤はほかのポケモンが強くなるので影が薄くなるものの、それでもインパクトはバツグンでした。

特性は、KO・アシストすると移動速度と通常攻撃の速度が一定時間アップする「ビーストブースト」。原作をリスペクトしつつ、タイマンで相手をなぎ倒しまくる性能が再現されています。

「マッスルゲージ」という特徴もあります。このゲージは相手ポケモンに通常攻撃や特定の技を命中させると増えてゆき、特定の技の効果を強化するというもの。ゲージの単位は「マッスル」になっており、最大8マッスルまで溜められます。

技セット1は「とびかかる」+「きゅうけつ」。とびかかるは、指定方向に範囲攻撃をするシンプルな技です。しかし、相手の攻撃力と移動速度を下げるうえ、短時間だけマッシブーンの攻撃速度がアップ。さらに、命中した相手1体につき1マッスルを獲得します。

きゅうけつは、指定方向にダッシュして相手を拘束し、複数回に渡ってHPを吸収するという技。マッスルを溜めていると攻撃回数とダメージが増加しますが、脱出ボタンを使われたり、マッシブーンが行動不能になると技が中断します。

このコンボはとにかくきゅうけつが強い。序盤は特にHP回復量も半端なく、野生のポケモンがオボンのみに見えてくるほどです。ただし、きゅうけつは回避されると技の待ち時間(9秒ほど)が発生するので要注意。

技セット2は「うちおとす」+「ばかぢから」。うちおとすは、指定方向の相手を吹っ飛ばして範囲ダメージを与える技です。相手が空中にいるときに再発動すると、さらに相手に飛びついて地面にうちおとします。こちらも範囲ダメージが命中した相手1体につき、1マッスルを獲得可能です。

ばかぢからは、前方にダッシュして当たった相手を捕まえて地面にたたきつける技です。命中するとマッシブーンはシールドを獲得。すべてのマッスルを消費する技になっており、消費した数が多いほどダメージと獲得するシールド量が上昇します。

技セット2は相手を捕まえて任意の方向に動かすコンボです。うちおとすでは叩きつける方向を任意に決められるので、敵陣から相手をひっぱりだして味方のほうに運ぶなんて芸当も可能。チームで連携するときのセットといえるでしょう。

ユナイト技は「ウルトラバルクマスキュラー」。マッシブーンが突撃し、範囲内のすべての相手にダメージを与えるというものです。また、上空まで飛び立ったあとに、HPの一番低い相手に狙いを定め、拳を振り下ろしてダメージを与えます。シンプルで使いやすいのですが、対象が自動的に決まるところには要注意。

序盤のマッシブーンは怖いものなしといえるくらい強いのですが、複数相手だと弱点が見えやすくなります。きゅうけつは強いものの妨害される状況だとすぐに解除されますし、ばかぢからなどの拘束技を使っている最中も横から攻撃されたくありません。やはり、タイマンか数的有利な状況に持ち込むのが重要なポケモンです。

◆大器晩成の超強力アタッカー「バンギラス」
そして、最後に紹介するのが「バンギラス」。人気あるポケモンですが、本作でもかなり活躍しそうな予感がします。なんといっても、 相手のシールドを無視してダメージを与えられるのが強力なバランス型なのです。

特性は「すなおこし」。技を命中させると一定時間周囲にすなあらしを起こし、範囲内の相手に継続的にダメージを与えます。また、バンギラスは砂の中で防御と特防が上がるので、砂がある間は大暴れできるのです。

技「げんしのちから」と「すなじごく」を命中させたあと、一定時間相手にシールド無視ダメージを与えられます。シールドのみならず、防御・特防も無視するので、ダメージが非常に高くなりやすいです。

技セット1は「あくのはどう」+「げんしのちから」。あくのはどうは前方に範囲攻撃をする技で、以下の効果が発動します。

・命中した相手には一定時間マークが付与され、再度あくのはどうを命中させると追加ダメージを与える。
・命中した相手のHPが一定の割合以下なら短時間の行動妨害を与える。
・確定ダメージを与えられる時間を延長する。

そしてげんしのちからは、ちからを溜めてから衝撃波を放ち、周囲にダメージと短時間の行動不能を与える技です。衝撃波を当てると再度使用可能になり、前方に岩でダメージを与えるうえ、バンギラスはシールドを獲得します。

技セット1は、げんしのちからで相手を攻撃したのち、あくのはどうで追加ダメージを与えてシールド無視ダメージで追い詰める、といったコンボになります。これでも十分に強かったのですが、味方や敵のバンギラスが使っていた次のコンボのほうがかなり強力に見えました。

技セット2は「ストーンエッジ」+「すなじごく」。ストーンエッジは前方へ扇形にダメージを与える技で、近い範囲にはより強力なダメージを与えます。さらに最大3回まで連続で発動可能です。

すなじごくは、前方にタックルして相手にダメージと減速効果を与える技です。さらに範囲内で再度発動可能で、相手を自分のところへ引き寄せる流砂を発生させます。

このすなじごくによる拘束&ストーンエッジの近接ダメージ増加が非常に強い。シールド無視ダメージも発生させられるので、捕まってしまったポケモンはたいていやられます。しかも集団戦に強いので、育ちきったバンギラスは暴れまわるわけです。

ユナイト技は「リーサルランページ」。怒ったバンギラスが暴れまわる技で、移動速度アップ&妨害効果の持続時間が短縮&通常攻撃が変化してダメージもアップ。さらに発動中に通常攻撃を受けたポケモンのHPが一定の割合より低い場合、即KOする効果まで持っています(ただし、HPがかなり低くないと即KOは発動しない模様)。

やはりバンギラスはレベル9になって進化しきる&ユナイト技取得までが少し苦労するのですが、育ちきったあとはとんでもない強さ。2回目のカジリガメからサンダー戦まで暴れまわり、シールド無視ダメージですべてをなぎ倒していきます。

ストーンエッジとすなじごくのコンボを退けた敵がいても、リーサルランページで追い詰めることも可能と、技の噛み合いっぷりがかなりのもの。強いポケモンといっても過言ではないでしょう。

今回の試遊会では新ポケモンが優先的に使われていたこともあり、序盤はマッシブーンが暴れまわり、終盤はバンギラスがすべてをなぎ倒すといった試合展開になっていました。グレイシアももちろん注目ポケモンなのですが、この2体は特に要チェックとなるでしょう。

◆1周年で再び火がつきそうな『ポケモンユナイト』
さすがに配信から1年も経つと、『ポケモンユナイト』からしばらく離れていたという人もいるでしょう。今回のアップデートは盛り上がる要素も多く、復帰する人やまだ遊んでいなかった人に響く内容になっていると思われます。

また、各種キャンペーンでゲーム内アイテムがもらえるのも嬉しいところ。5種類のユナイトライセンスとホロウェアのセットがもらえる「1周年記念スペシャルプレゼント」もかなり豪華。再び盛り上がりを見せてくれそうです。

なお、今回紹介したのは1周年アップデートで追加される6体のうちの3体です。さらにどんなポケモンが登場するのか、非常に気になりますね。

※ゲーム画面は開発中のものです。実際のプレイとは異なる場合があります。

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