特に「傀異錬成」では武器や防具の強化が行えるので、多くのハンターが愛用の装備をアップグレードするために今日も奮闘していることでしょう。
その強化元に選ばれるのは『サンブレイク』発売当初から人気だった武器ばかりですが、本記事では“見た目はネタ寄りだけど、狩りの最前線でも使える武器”を筆者の独断と偏見で5本ピックアップ。中には傀異錬成の恩恵を受けたものもあるので、是非今後の強化候補の参考にしてみて下さい。
◆圧倒的な氷属性値!大剣「瞬間レイトウ本マグロ」
過去作では物理攻撃力が重視された一方、属性武器が軽視されがちだった大剣。『サンブレイク』では入れ替え技“流斬り連携”が登場したことで、手数と属性値で攻める新たな戦術が生まれました。
シリーズ初期から存在し、『アイスボーン』では局所的な活躍をした「レイトウマグロ」も“流斬り連携”の恩恵を受けた武器の一つです。カジキマグロをそのまま凍らせて、尖った上顎(吻)の部分を柄に振り回す、ワイルドな武器となっています。
『ライズ』時点で既に高めだった氷属性値を持つ本武器ですが、『サンブレイク』では最終的に「瞬間レイトウ本マグロ(以下、レイトウ本マグロ)」の名を冠し、その属性値は圧巻の“118”にまで到達。他武器種では特に中々お目にかかれない数値に仕上がり、斬れ味ゲージの補正(白→紫の場合、物理は恩恵が少なめな一方で属性は大きい仕様です)を加味しても卓出していると言えます。
ライバルとしては、今作から登場する「イソネミクニ亜種」の素材から作れる「極光雪剣スノウドロウ」も無視できません。こちらは、氷属性値が100と少し低くなった代わりに、“装飾品スロットの多さ”と“斬れ味の長さ(スキル”匠“を積めば紫も出現)”に秀でており、攻撃力も若干高くなっています。
しかし属性武器として見ると、「レイトウ本マグロ」は百竜装飾品のスロットレベルが3であり、モンスターの肉質次第では有効な「属痛竜珠」を入れられる点で優秀。
8月25日には氷属性を弱点とする、“激昂したラージャン”が2頭の狩猟が目的のイベントクエスト「凶双襲来:破壊と滅亡の狂宴」が配信。氷属性特有のエフェクトも爽快感があって楽しいので、是非このマグロを担いで挑戦してみてはいかがでしょうか。
◆シナジーで楽しくハンティング!双剣「エレジェント・ジェリィ」
ゴシッククラゲを素材にした、『ライズ』が初登場の双剣「レイニィ・ジェリィ」。素材元の名に恥じず、納刀時はゴシックな傘の見た目をしており、抜刀時には中からレイピアが現れる、着せ替えでも光るオシャレな武器です。
過去作には「ダークフリルパラソル」という、同じくゴシックな傘の外見をした攻撃的な性能のライトボウガンが存在しますが、「レイニィ・ジェリィ」は麻痺属性を持ったサポート寄りの武器となっています。
『ライズ』時点の最終強化「ゴーリィ・ジェリィ」は“斬れ味”と“攻撃力”ともに低めで実戦投入には難しかったものの、『サンブレイク』では「エレジェント・ジェリィ」として斬れ味が大幅に改善。スキル「業物」と併せればそこそこに維持できるレベルにまでなりました。
本武器のライバルとして考えられるのは、『ライズ』時代に 「レイジネイルー」として“鬼人激化”による圧倒的物理火力で人気を博した「肉球乱舞爪」でしょう。
『サンブレイク』でも“鬼人激化”は百竜装飾品として続投されましたが、効果が大幅に弱体化。物理火力に特化する運用では、スキル“研磨術【鋭】”と相性のいいイブシマキヒコ双剣「神閃・風雲一双」などが立ちはだかり、麻痺に特化する運用では攻撃力は下回る一方、斬れ味・属性値で勝る「エレジェント・ジェリィ」の方が使い勝手が上となっています。
また、第一弾アップデートで双剣や状態異常武器と相性のいい、回避を条件に発動するスキル「状態異常確定蓄積」や「巧撃」が追加されたことも本武器の追い風に。
さらに、状態異常といえば今作は遠距離系スキルを中心に構成した「遠隔ガルク」が非常に強力です。モンスターは状態異常にかかるたび同じ状態異常への耐性が強くなりますが、「遠隔ガルク」に毒属性武器を持たせて狩りに連れて行けば、麻痺属性の本武器と併せて効率的に「攻勢」の条件を満たせるのでオススメです。
ダメージ源が物理攻撃に依存した状態異常双剣は、モンスターの弱点に合わせた属性双剣に討伐タイムで劣りますが本武器は麻痺に特化できることもあり、十分実用圏内かつ他武器との差別化が出来ています。マルチでも麻痺によるサポート力が光るので、是非使ってみて下さい。
◆モンスター武器より優秀なぬいぐるみ!?ハンマー「ZZZ…ベア」
巨大なクマのぬいぐるみをそのまま武器化した「おやすみベア」。睡眠属性を持ったハンマーとして、「レイトウマグロ」と同じくシリーズ初期から存在する、ファンにはお馴染みの武器です。
『ライズ』でもサイドクエストを経由して作れるようになる本武器ですが、上位時点で睡眠属性値が“38”と高く、斬れ味は“白が長め”とぬいぐるみとは思えない鋭利さを誇る一方、攻撃力が下位武器(例:ウォーメイスなど)を下回るレベルだったため、あまり日の目を見ませんでした。
ところが『サンブレイク』で状況は一転、ほぼ全ての武器にレア度10相当の強化先が用意され、「おやすみベア」は「ZZZ…ベア」としてパワーアップ。睡眠属性値は“43”とほぼ据え置きな一方、ネックだった攻撃力は“320”に大幅に底上げされ、特徴的だった斬れ味も“白が若干”伸び、装飾品スロットはレベル4を一つ、百竜装飾品スロットは各種特攻系珠が入れられるレベル2を搭載した、大業物に成長しました。
他の睡眠属性ハンマーと比べてみると、イソネミクニ素材で作れる「夢魘鎚メロウブロウ改」は大まかには似通っているものの、属性値・斬れ味の長さで本武器に大差をつけられており、まさかの“ぬいぐるみ”が総合性能でモンスター武器を下す事態になっています。
またハンマー全体においても、バージョン10.0.2から“溜め変化:勇”の状態異常補正がアップしていることは必見。
ちなみに眠らせた後の立ち回りですが、ダメージ効率の観点では“インパクトクレーター”の“飛び上り時の攻撃を当てないようにしつつ、振り下ろしの攻撃を当てるといい”とされています。しかし、このテクニックはそれなりの練度を要するため、“溜め変化:武”の“踏み込み叩きつけ”の振り下ろし部分を当てるのも悪くありません。
◆悪い子は乙女チックボンバー!操虫棍「究極愛棍マギルーン」
初登場は『モンスターハンタークロス』と、今まで紹介してきた中では比較的新参者の「マギア=ピタリーン」。魔法少女のステッキのような外見や、説明文の「乙女チックボンバー!」という印象的な謳い文句が特徴の爆破属性武器です。
『ライズ』で再登場した際も外見・説明文ともにほぼ変わりなく引き継がれており、ナルガ武器一強だった上位における操虫棍の中では“何とか使える”レベルの武器でした。『サンブレイク』で最終強化先「究極愛棍マギルーン(以下、マギルーン)」が用意された本武器ですが、攻撃力は“320”、斬れ味は短いながらも“紫”、そして爆破属性値は「乙女チックボンバー!」な“46”と、トップ層の武器に負けず劣らずの総合性能に仕上がっています。
さらに目を引くのはその猟虫レベルで、『サンブレイク』バージョン11.0.2時点で最大の15となっています。『ライズ』の頃と比べ、武器間の猟虫レベル格差は少なく大きなアドバンテージにはなりませんが、あって損するものでもありません。
また本武器を運用する際に気になるのは、同じく爆破属性武器でマガイマガド操虫棍の最終強化先「鎧怨鬼鉾ギネヴルム」でしょう。こちらは装飾品スロットに優れ、攻撃力と斬れ味の長さが僅かに上回っている一方、爆破属性値と百竜装飾品スロットレベル、そして防御力ボーナスでは「マギルーン」に分があります。
特に「傀異錬成」の実装以降、ハンター間で防御力を犠牲に優秀なスキルやスロットを防具に付け足す傾向が見られるため、防御力ボーナスで少しでもそのデメリットを緩和できることを考慮すると、両武器は甲乙つけがたい関係です。
◆タイムアタックでも採用!チャージアックス「新鮮斧アルマドラード」
本記事最後に紹介するのはメイド・オブ・“ヨロイシイダイ”の属性ビン・チャージアックス「ヴァイクベイル」の最終強化「新鮮斧アルマドラード」。剣モードでは盾として魚が一匹まるごと使われていますが、斧モードに変形すると身がパックリと開く、人によってはグロテスクに感じられるかもしれないデザインとなっています。
『ライズ』時点では、デザイン元になった“ヨロイシイダイ”を素材に生産し、“キレアジ”や“カジキマグロ”、そして “オロミドロ”といった他魚(?)類を混入させることで強化できた武器です。当時はチャージアックスという武器全体が火力と使い勝手に難を抱えていたことに加え、水属性を弱点とするモンスターが少なかったため、使いどころに困る一本でした。
『サンブレイク』で最終強化先「新鮮斧アルマドラード」を得た本武器ですが、ビンの当たり判定・威力の改善や、水属性が弱点のモンスターの追加といった要因が追い風に。ライバル的立ち位置の武器「ヴァルトス・ボワ改」が高攻撃力&低水属性値という、属性ビン・チャージアックスの仕様と相反する性能だったため、一部ではタイムアタックにも使われるガチ武器へと躍進することができました。
なお、本武器を運用するにあたりいくつか注意点があります。(これは属性重視の武器全般にも言えることですが)属性ビン・チャージアックスは与ダメージがモンスターの属性肉質に大きく依存しています。相手によっては雀の涙ほどのダメージになることもあるので、ハンターノートで事前に予習する必要があるでしょう。
さらにチャージアックスは、バージョンの更新やスキル環境の変化で火力面は改善されましたが、“操作の煩雑さ”や“立ち回りの難しさ”は殆ど据え置きです。特に戦闘がハイペースになった本作の環境下における“(超)高出力属性解放斬り”は、モンスターの大技後に撃っても十分反撃を食らいかねないほど隙が大きく、同モーションを中心とする属性ビン・チャージアックスは上級者向けの武器といえます。
“修練場”での操作練習はもちろん、耐久力を重視した装備構成で実戦での感覚を掴んでみるのもいいでしょう。筆者個人としては入れ替え技“アックスホッパー”や“反撃重視変形斬り”だけでなく、“形態変化前進”で位置を調整しながらの“超高出力属性解放斬り”も出来るようになると効率的にダメージを稼げるのでオススメです。
以上、見た目がユニークかつ性能が実用圏内な武器を5本紹介しました。今回掲載できなかったものには、ガチさが有名すぎて紹介しにくいガンランス「波動砲モロコシ」、「ZZZ…ベア」と立ち位置が似ているランス「エレガンフレグランス」、「レイトウ本マグロ」と同じく属性特化大剣なものの、ライバルが多めな「忍傘【散竜】改」など、まだまだ注目に値する武器が多く存在します(見た目だけのものも含めると、当初の掲載候補は32本も!)。
9月末にはタイトルアップデート第二弾が控えている本作。待ちきれない方は気分転換として、「傀異錬成」でこれらの武器を活かした装備を作ってみましょう!