シンプルなルールと奥深い戦略性を両立し、子供から大人まで大人気の『ポケモンカードゲーム(ポケカ)』。その「レギュレーション」が2024年1月26日から、大きく変更されます。


レギュレーション変更は『ポケカ』を新しく始める方や久々に復帰を考えている方にとって、まさに絶好のタイミング!また公式大会やジムバトルといった知らないプレイヤーと対戦する機会を持つお子様がいる場合、その保護者も内容を抑えておくとトラブル防止に繋がります。

多数のプレイヤーに影響を与える1月26日のレギュレーション変更について、詳しく解説します。

◆『ポケカ』の「レギュレーション」とは
1996年から続く『ポケカ』には長い歴史があり、これまでに膨大なカードが登場しています。しかし、過去に発売されたカードが増えるほど新規プレイヤーにとってその入手は困難となるもの。その対策として、使用できるカードの範囲がある程度絞り込まれる「レギュレーション」というルールが設定されています。

レギュレーションは大きく分けて、「スタンダード」「エクストラ」「殿堂」の3種類。そのうち、最初に挙げたスタンダードが最も競技人口が多く、大会も盛んに開かれています。一般的に『ポケカ』といえば、このスタンダードレギュレーションで遊ぶと考えて差し支えないでしょう。

そのスタンダードにおいて2024年1月26日から、これまで活躍していたレギュレーションマーク「E」のカードが使用不可となります。(F・G・Hマークのみ使用OK。詳細は公式サイトにて)。なおレギュレーションマークとは、カードの左下に記載されているアルファベット1文字のことを指します。


「E」マークのカードで一例を挙げるとするならば、登場から現環境まで“最強”の一角に座り続けた「ミュウVMAX」でしょうか。1月26日のレギュレーション変更から「ミュウVMAX」はもちろん、その入手難度が話題になった「ウッウロボ」までスタンダードレギュレーションでは使えなくなります。

さらに汎用性の高さから高騰した「バトルVIPパス」、多くのデッキに採用された「レベルボール」「霧の水晶」、ルールを持つポケモンの特性を無効化するために欠かせなかった「頂への雪道」まで使用不可に。文字通り、環境が激変します。

◆同名カードの再収録があれば、「F・G・H」マーク以外も使ってOK!
さて、ここが初心者にとって少しわかりにくい箇所なのですが、一部のカードは「F・G・H」以外のマークでも、スタンダードレギュレーションで使用可能です。その条件は、後年発売された商品に新たなマークで再収録(再録)されたカードであること。

例えば、どんなデッキにも欠かせないトレーナーズである「ボスの指令」。記事執筆時点、同名のカードは4種類登場しています。そのうち、「サカキ」「フラダリ」が描かれたDマークのカードは一見、スタンダードレギュレーションで使用不可に見えますが、「アカギ」が描かれたFマーク、及び「ゲーチス」が描かれたGマークの同名カードが存在するため、1月26日の新レギュレーション以降も問題なく使えるのです。

このように、過去シリーズのカードが現行のレギュレーションで使用できるケースはいくつかあります。その全ては公式のトレーナーズウェブサイトに記載されていますが、覚えるのはちょっと大変。慣れるまでは同サイトの「デッキ構築」機能にある、「レギュレーションチェック」を試すといいでしょう。
登録したデッキがどのレギュレーションで使えるのか、バッチリ判定してくれます。

◆「スタンダード」を卒業したカードは、他のレギュレーションで遊ぼう!
スタンダードレギュレーションを卒業してしまう「E」マークのカードたち。「せっかく集めたのに…」と残念に思うかもしれませんが、決して遊べなくなるわけではありません。

冒頭、レギュレーションは3つあると説明しました。そのうち、「スタンダード」で使えなくなるだけで、「エクストラ」及び「殿堂」では問題なく使用できます。

この2つのレギュレーションは、Eマークよりはるか前に発売されたカードも使えるため、デッキ構築の幅がスタンダードレギュレーションとは比べ物にならないほど広いのが特徴。まさに『ポケカ』のオールスター戦といっても過言ではありません。スタンダードレギュレーションでは考えられないくらい強力なカードが、ウヨウヨしています。

また、スタンダードから外れたカードは競技用としての需要が減るため、カードショップ等で価格が下がってコレクションしやすくなるという側面もあります。Eマーク時代の思い出に、印象深いカードを揃えてみるのも良いでしょう。

◆レギュレーション切り替え時期こそ、ポケカ』は遊びやすい!
『ポケカ』はこうした新陳代謝を繰り返すことで、新規&復帰プレイヤーが遊びやすい環境を作っています。またレギュレーション変更はベテランプレイヤーにとっても、全く新しい対戦環境を提供してくれます。


なお今回のレギュレーション変更はあくまで、公式大会やジムバトルに参加する方向けに解説したものです。家族や友人とお互い合意の上で遊ぶのであれば、レギュレーションを気にしないで思う存分好きなカードを使っても問題ありません。お気に入りのカードはルールが変わったとしても、ずっとあなたのパートナーであり続けるのですから。
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