任天堂は、2024年5月23日にニンテンドースイッチにて『ペーパーマリオRPG』を発売しました。本作は2004年に発売した同タイトルのフルリメイク作。
実に20年振りの帰還となる、このときを待っていた!

筆者は、人生ベストゲームトップ5を上げるなら『ペーパーマリオRPG』を絶対に入れるぐらいのリアタイプレイヤーです。RPGをこよなく愛するゲーマーですが、そもそもRPG大好きになった原因の筆頭格として挙げたいのが本作。20年の時を経て、今や永遠の17歳なゲームライターとなった筆者による『ペーパーマリオRPG』ココ好きポイントを紹介する機会がやって参りました。

本稿では本作を愛してやまない筆者による、オリジナル版のファンであればあるほど感動するリメイク版『ペーパーマリオRPG』のプレイレポートを愛情マシマシでお届け。本当は論文に起こせる文量を用意できそうですがあまりにも長過ぎるため、BGM・バトル・作品の雰囲気の3つに絞ってお送りしていきます!

◆忠実アレンジかと思いきや、まさかの新フレーズ導入!?BGMの進化がすごすぎた件
いざゲームを起動して物語を始めると、いきなり大きな変更点で感動の涙を流すことに。

冒頭では、マリオとルイージの家に前作『マリオストーリー』でも仲間として共に戦った「パレッタ」がピーチ姫からの手紙を運んできてくれるのですが……このときのBGMをよくお聞きください。
ここだけ音量が超小さいけど、ファンなら聞き覚えのあるフレーズが流れてくるはず。そう、『マリオストーリー』のタイトルBGMのアレンジなのです!

しかも室内の棚をよく見ると前作で旅した「クリオ」「カメキ」といった仲間が映った写真が鎮座。この写真がマリオの家に置かれているという設定は、シリーズ3作目『スーパーペーパーマリオ』で追加されたものの逆輸入です。

『ペーパーマリオRPG』発表時は、「グラフィックがキレイになっただけかな」としか思っていませんでしたが、蓋を開けてみるとオリジナル版になかったファンサービスがいきなり登場。もうこの時点で、本作が愛を持って丁寧にリメイクされた作品であることが分かります。

さらにリメイク版はBGMにも全力投球。


“ただのアレンジ”なんて器に収まるものではなく、まさかの新規フレーズがほとんどの楽曲に追加されていました。もはや新曲の領域に片足突っ込みかけている勢いで、原曲では1ループするフレーズから急に全然聞いたことのない音楽が始まります。ときには『オリガミキング』を彷彿とさせるようなものも。

ちなみに、「ナツメーロ」というどう見てもゲームキューブなバッジを手に入れると、好きなタイミングで思い出の詰まった原曲BGMに切り替えることができます。原曲も収録されているのって、地味ながら超嬉しいんですよね。うーん、福利厚生が完璧!

というか、アレンジだけでなく事あるごとに新曲が随所に差し込まれるようになりました。
「新曲が多すぎてどういうこと? これ、リメイクだよね……?」と困惑する勢いです。オリジナル版がファミコンやゲームボーイで発売されていたならともかく、今でも現行機との比較に度々駆り出されるゲームキューブのリメイクでここまで新規要素ぶち込むことってあるんだ……。

そしてSEは全体的に一新。特に目立つのはキャラクターのテキストで、オリジナル版では一定のテロテロという音(あまりにも文字で表現するのが難しい)に合わせてセリフが流れるのみでしたが、リメイク版はキャラクター固有のボイスのような音が流れるようになりました。

これは同じ任天堂の『どうぶつの森』の住人たちのボイスとよく似たもので、例えばノコノコやキノピオは本家『スーパーマリオ』シリーズでお馴染みの声に。

聞き慣れたキャラの声で、『ペーパーマリオRPG』ならではの独特なブラックジョークを聞けます。
これも一種のフルボイスなのかもしれません!

◆レベル差を無視して戦える「アクションコマンド」を駆使して、ステージ1クリアの段階で100階ダンジョンに挑戦してみた!
『ペーパーマリオRPG』は、肝心なRPG要素も非の打ち所がない素晴らしいリメイクとなっています。

本作のターン制コマンドバトルは『スーパーマリオRPG』などと同様に、「アクションコマンド」という攻撃に合わせてタイミング良くボタンを押すことで優位に戦えるシステムが採用されています。これによって、バトルに一瞬たりとも目が離せない緊張感が生まれているわけですね。

ボタンを押すタイミングがシビアですが、相手にカウンターできる「スーパーガード」を上手く決めると、どんな格上の相手だってノーダメージで倒すといったことも可能。

もちろんレベルは上げておくに越したことはありません。とはいえ、RPGなのにコマンド入力次第ではレベル差なんて関係なく戦えてしまうという要素が、現代の視点で振り返っても画期的に感じます。


このボタン入力のタイミングも、オリジナル版で培った感覚そのままに楽しめました!キレイに決めれば決めるほど「自分、めちゃくちゃゲーム上手い!」というポジティブ思考が生まれてくるのです。

ということで、そんなレベル差も覆すアクションコマンドの感覚が鈍っていなかったのを良いことに、当時できなかったことにチャレンジしようと思った筆者。ステージ1クリアの時点で挑戦できる本作最難関の「100階ダンジョン」に挑んできました。

ちなみに、100階ダンジョンは一度潜ると倒れるかクリアするまで戻れないしセーブもできないというシビアな仕様。一応10階単位で入り口に戻れますが、最初からやり直しになってしまいます。さらに終着点となる100階にはラスボスより強いボスが待ち構えているため、エンドコンテンツとして用意されています。


当時は50階まではステージ4クリア段階で踏破したものの、100階まで辿り着いたのはクリア後。オリジナル版をしゃぶり尽くした筆者は今回のリメイク版で、100階ダンジョンにステージ1クリア後すぐに挑戦したいという野望を以前より抱いていました。今こそ、そんなチャレンジ魂を昇華させるときではないだろうか。行くぜ、100階ダンジョン!待ってろ、真の裏ボス!

バッジ「ハートフエール」で補強していたものの、マリオのHPを1回も上げていない段階で挑むため、いかにアクションコマンドで攻撃力の高い敵を無力にするかに掛かっています。信じられるのは己の腕のみ……!

結果としては、50階まで辿り着いて報酬「ふしぎなふくろ」を獲得しました!最低ラインはクリアできたからよし。100階踏破ではないものの、当時はできなかった深い階層まで、最序盤で到達できたのはやはり嬉しいものですね。こんな感じで、アクションコマンドさえマスターすれば序盤だろうと最難関ダンジョンに挑戦できるのが本作の魅力です。

◆同じところは変わらず、懐かしいけど新しい……紙ゲーの神リメイク
新しい要素と変わらない要素、そのどちらもが違和感なく共存している本作。

『スーパーマリオ』シリーズはもちろん、『ペーパーマリオ』シリーズとしても街を歩いているだけでマリオがスリに遭ったり、「おめえのようなゲームの主人公はいつもそうだ」と毒を吐かれたり、およそマリオ作品で聞くとは思えないブラックなセリフで異色を放つ1本となっています。

筆者はこの良い意味で全く「マリオ」らしくない雰囲気に惹かれ、初めてプレイした約20年前のあの日から、仕事として書いているこの日まで『ペーパーマリオRPG』がずっと大好き。プレイ中はとにかく細かなことでも、あの楽しかった感情がフラッシュバックしてきました。

とくに移動に使われるマリオの紙を活かした形態「ヒコーキ」の操作がとにかく苦手で、当時全くできずに1週間同じところで詰んでいた記憶があります。今思うと、こんな超序盤で詰んだらそのまま諦めそうですが……よく投げ出さなかったものだと当時の自分を褒めたいところ。今、そのおかげでこの感動を味わえている!

忠実丁寧、愛を持って施された間違いなく“神リメイク”な“紙ゲー”のリメイク版『ペーパーマリオRPG』は、ニンテンドースイッチにて絶賛発売中!うんと愛を詰めて手掛けた本稿が、誰かの購入意欲を促していれば良いなと思いこれにて締めさせていただきます。

当時プレイした筆者のようなファンも、当時を知らない人も、これまでプレイする機会がなかった人も……ぜひ最高の1本をプレイしてみてください。