長引く暑さがようやく収まったかと思えば、いつの間にか暦はすでに10月。2024年も、残り3ヶ月を切りました。
年末までの短さに気も焦りますが、ゲーム業界はここからさらに盛り上がりを見せていきます。

今月だけでもすでに、『ソードアート・オンライン フラクチュアード デイドリーム』や『ドラゴンボール Sparking! ZERO』などが発売されたほか、アトラス渾身の1作『メタファー:リファンタジオ』も無事に発売日を迎えました。

しかし、10月後半も様々なタイトルが控えているほか、11月、12月の展開も見逃せません。果たしてどんな作品が、ゲームファンの関心を集めているのでしょうか。特に注目が集まる話題作をピックアップし、皆様にお届けします。気になる作品の見落としがないよう、しっかりとチェックしておきましょう。

■スイッチ『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』:10月17日発売
まずは、『マリオパーティ』シリーズの最新作『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』が、10月17日に発売されます。

本作では、巨大なリゾートアイランドを舞台に、スゴロクやミニゲームなど様々な楽しさを味わえます。操作可能なキャラクターは20体以上、110種類以上のミニゲーム、5つの新作ボードに過去作2つのリメイクボードも収録するなど、シリーズ史上最大級のボリュームがバトルを大いに盛り上げてくれることでしょう。

また新モードの「クッパアスロン」では、20人で競うオンラインバトルが楽しめます。これから冬に向けて、家で過ごす機会が増えるため、家族やオンライン経由でワイワイ遊べる『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』も悪くないチョイスです。

■スイッチ/PS5/PS4/PC『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』:10月24日発売
帝国を率いる「皇帝」となり、「七英雄」との数千年にわたる戦いを描くRPG『ロマンシング サガ2』。
スーパーファミコン時代に登場し、個性的なゲームシステムで唯一無二の作品として高く評価されたオリジナル版をベースに、フルリメイクで現代に蘇った『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』が、10月24日に登場します。

リメイクにあたりビジュアルを一新したほか、戦闘や成長システムを再構築し、ファンだけでなく新規ユーザーにも遊びやすい調整が施されました。バトルもタイムライン制を導入し、テンポと戦略性を両立させ、新たなプレイ感を味わわせてくれます。

本作を遊ぶかどうか悩んでいる人は、配信中の体験版に触れてみるのもお勧めです。ゲーム冒頭から七英雄「クジンシー」との最初の戦いまでを体験できる上に、製品版への引継ぎも可能なので、気に入ったら製品版で続きから遊べるのも嬉しい点です。

■スイッチ/PS5/PS4『クロックタワー・リワインド』:10月31日発売
1995年、スーパーファミコン向けに登場した『クロックタワー』は、死の危険がつきまとう洋館からの脱出を目指し、殺人鬼「シザーマン」の脅威をかい潜りつつ、悲しき真相に迫るサバイバルホラーADVです。

ややもどかしい操作方法は、恐怖に対して無防備な人間の弱さを演出し、ゲームならではの体験として高く評価されました。サバイバルホラーを切り開いた作品のひとつとも称されており、その存在感は今もなお薄れていません。

この『クロックタワー』をリバイバルした『クロックタワー・リワインド』が、10月31日にリリースされる予定です。当時のオリジナル版をそのまま遊べるモードのほか、追加コンテンツや改善要素が含まれるリワインドモードも搭載。手動セーブ機能もあり、「サバイバルホラーの名作を現行機で手軽に楽しみたい」という人にはうってつけの作品です。

■スイッチ『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』:11月7日発売
11月の先陣を切るのは、『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』です。
本作は、マリオファミリーがRPGの世界で活躍する「マリオ&ルイージRPG」シリーズの最新作で、完全新作は実に9年振り。久しぶりの新展開に、期待を高めている人も多いはず。

今回舞台となるのは、キノコ王国とは異なる世界にある「コネクタルランド」。マリオたちは、「コネクタルツリー」という大きな樹が生えた「船島」に乗り、大海原に浮かぶ様々な島々を訪れる冒険に出かけます。

マリオたちの通常攻撃は、タイミング良くボタンを押せば「コンビネーションアタック」が発動。また、BP(ブラザーポイント)を消費して発動する「ブラザーアタック」を使いこなせば、戦況を一気に覆すことも不可能ではありません。

RPGになっても楽しいマリオたちの冒険で、この秋冬をとことん楽しんでください。

■PS5/PS4/Xbox Series X|S/PC『野狗子: Slitterhead』:11月8日発売
ホラー系といえば、『SILENT HILL』や『SIREN』などを思い出す人も多いことでしょう。これらの作品を手がけた実績を持つ外山圭一郎氏による完全新作『野狗子: Slitterhead』の発売も迫っており、11月8日にリリースを予定しています。

猥雑で怪しげな街「九龍」には、 人間に擬態して人の脳を食らう「野狗子」が跋扈しており、その危険極まる怪物を倒すのが本作の目的となります。敵は恐るべき相手なので、こちらも人間に憑依し、血を消費して戦うといった特別な手段で立ち向かうことに。

異形と異能がぶつかるバトルアクションと、独特な世界観を描くアドベンチャー性を併せ持つ『野狗子: Slitterhead』は、新たなゲーム体験への期待が高まる話題作のひとつです。


■スイッチ/PS5/Xbox Series X|S/PC『HD-2D版 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:11月14日発売
国民的RPGシリーズとして今も愛され続けている「ドラゴンクエスト」シリーズ。その中でも、指折りの名作として知られ、シリーズの転換期にもなった作品が、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』です。

ロト三部作を締めくくる壮大な冒険、プレイヤーの任意で編成できる自由なパーティ、転職による育成の広がり、昼夜が切り替わる時間の概念など、本作の魅力や特徴は枚挙に暇がないほどです。

そんな名作を、ドット絵とCG描写を組み合わせた「HD-2D」による表現を用いて、フルリメイクしたHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が、11月14日に待望の発売日を迎えます。

本作では新たに「まもの使い」も仲間に加わるほか、戦闘中に「とくぎ」も使えるなど、従来の作品にはなかった新要素も多数あります。嬉しい賞品がもらえる「モンスター・バトルロード」など、新たな遊びも追加されており、今回も長く楽しめる作品となりそうです。

■スイッチ/PS5/PS4/Xbox Series X|S/PC『FANTASIAN Neo Dimension』:12月5日発売
12月までまだ時間があるため、ランナップが出そろっていない感もありますが、同月に発売が決定している話題作もいくつかあります。そのひとつ『FANTASIAN Neo Dimension』も、RPG好きなら見逃したくない作品です。

『ファイナルファンタジー』の生みの親である坂口博信氏と、同シリーズに広く楽曲を提供し続けてきた植松伸夫氏が手を取り合い、多次元を駆け抜ける冒険を描く『FANTASIAN Neo Dimension』を作り上げました。

バトルはコマンド選択型のターン制ですが、有効な属性や敵の行動を封じる状態異常などを駆使しなければ、強大なボスには勝てません。相手の弱点を見抜き、どのように立ち回るか。RPGの戦略性を存分に楽しみたい人は、この『FANTASIAN Neo Dimension』も視野に入れておきましょう。


■スイッチ『ストレイチルドレン』:12月26日発売
「敵と戦って経験値を得てレベルアップする」というコンピュータRPGの定番とも言える仕組みとは真逆に、「敵と戦わないRPG」という異色の切り口で作り上げた『moon』は、その斬新さと深いメッセージ性でユーザーを魅了し、RPG史に残る作品として足跡を残しました。

この『moon』を開発したスタッフによる完全新作RPG『ストレイチルドレン』が、12月26日に配信を開始します。『moon』と違って恐ろしい存在(作中における「オトナ」)と戦う場面もありますが、攻撃だけでなく「ことば」も有効な手段になる模様。

「ことば」を伝えて「オトナ」に訴えかけながら、奇妙で危ない世界を旅する少年を描く『ストレイチルドレン』。『moon』のように、本作もRPGの新たな扉を開いてくれるのでしょうか。期待が高まるばかりです。
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