9月26日から29日まで千葉・幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2024」には、国内外からゲームやPC周辺機器メーカー、さらにはゲーム市場に参入した異業種まで、44の国と地域から昨年を上回る985社が出展しました。

日本国内だけでなく、海外のパブリッシャーやメーカーの出展も目立つ中、スマートフォンの普及率の上昇によるweb漫画やソシャゲプレイヤーが急上昇している「インドネシア」のゲームメーカーも合同出展していました。


モバイルアプリ/ゲームのデータや分析で知られる「Sensor Tower」の「2024年東南アジアのモバイルゲーム市場」によれば、2024年上半期の東南アジアにおけるモバイルゲームダウンロード数は、前期から3.4%増加の42億に達しました。中でもインドネシアは、東南アジアでモバイルゲームのダウンロード数が最も多く、全体の41%を占ており、インドネシアだけでも、2024年上半期のモバイルゲームダウンロード数成長率が前期比で15%を超え、東南アジアモバイルゲーム市場成長のけん引役にもなっています。

そんな注目の「インドネシア」ブースを、日本とインドネシアのハーフコスプレイヤーである「KAPI」さんと訪れました。

インドネシアでもスマートフォンゲームは大変人気が高く、日本でもお馴染みのHoYoverse作品は特にプレイヤーが多いそうです。

また、各ゲームごとにコミュニティーがあり、「日本人のコスプレイヤーにこのキャラのコスプレをしてほしいよね」といったやりとりもあると聞きました。実際、シンガポールで開催されたポップカルチャーイベント「AFA Singapore 2023」では、日本人コスプレイヤーの「しょこら」さんが声をかけられるなど、ゲームやコスプレへの関心度も高いのが伺えます。

◆『Kidbash: Super Legend』
同ブースでは様々なメーカーのゲーム紹介が展示されており、試遊できるゲームの中で一番高評価だったのが、懐かしさあふれるローグライフな横スクロールアクションゲームです。日本人にとっても馴染みが深く、難しい説明や世界観の理解なしにスッと入れるのは手堅いです。

◆『As I Began to Dream』
同じく横スクロールアクションゲームですが、ややシリアスな印象の世界観です。しかし、子供が気軽に遊んでいたのと、「感想コメント」がたくさん貼られているのが目を引きました。

◆『スパイス・オブ・ライフ』
まだ開発中らしく試遊はできなかったのですが、インドネシア料理をテーマにしたゲームです。インドネシア料理はスパイスが強めで、甘い料理も多くあり、何度か食べた範囲では辛さと甘さを行ったり来たりする印象があります。
スパイスや食材の組み合わせで多様な料理が生み出せそうですね。

◆『コモドズ』
また、ゲーム会社ではありませんが、3D CGを制作する会社も出展していました。ゲーム内で使う素材の制作依頼を多く受けているそうです。ディティールも高く、インドネシアゲーム全体の成長速度の速さを感じさせました。

◆まとめ
イラストやゲーム性において、これからどんどん成長していくのが伺えますし、逆に日本企業が参入するチャンスも大きいのがインドネシアゲーム市場だと言えそうです。

最後に、『エヴァンゲリオン』葛城ミサトのコスプレで一般参加していた「KAPI」さんのフォトレポートで締めくくりたいです。実際、海外イベントを取材していると、インドネシアのコスプレイヤーの水準の高さも感じられます。エンタメにおける注目度の高さは今後続いていくのが予想されます。

モデル:KAPI(X:@KAPI_827MP)

撮影:乃木章(X:@Osefly)
編集部おすすめ