歴史をテーマにした漫画作品はたくさん。みなさんはどれくらい読んでいますか?今回はその中でも江戸時代に絞って、オススメしたい作品を3つご紹介します。


■「竹光侍」

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「ピンポン」、「鉄コン筋クリート」などで有名な漫画家松本大洋が作画を担当した本作。松本ワールド全開の個性的な絵柄はファンであればもちろん、松本作品初体験の人にもおすすめの1作。日本史好きであればサクサク読める全8巻。

あらすじ

江戸の町にふらりと現れ、長屋に居座った浪人「瀬能宗一郎」。腰に竹光(竹で作った偽物の刀)をぶら下げた風変わりな侍は、次第に住人達と打ち解け長屋の子供達に勉強を教え始める。

そんな折、瀬能は木久地真之介という男に命を狙われる。木久地は信濃の多岐家に刺客として雇われた人斬りであった。木久地の出現と前後して徐々に明らかになる瀬能出生の秘密。2人の死闘が近づいていた。

基本情報

原作:永福一成 漫画:松本大洋 「ビックコミックスピリッツ(小学館)」
単行本全8巻
第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 優秀賞受賞作品
第15回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作品

竹光侍

■「シグルイ」

日本史フリークは必読!江戸時代を舞台にしたオススメしたい漫画3選


「残酷」をテーマに過激なバイオレンス描写や性描写を駆使し、江戸に生きる武士達の因縁を描く。タイトルは「武士道と云ふは死ぬことと見付けたり」の一節で有名な書物「葉隠」に使用されている「死狂ひ」から取られている。

あらすじ

時は江戸時代初頭。
掛川に岩本虎眼が開いた剣術道場虎眼流の門下生として切磋琢磨する「藤木源之助」と「伊良子清玄」。虎眼流の次期後継者と目された清玄だったが、虎眼の愛人いくとの関係が明るみになり、両目の光を奪われいくと共に追放されてしまう。

3年後、掛川で虎眼流の門下生ばかりが闇討ちされ殺害されるという事件が発生する。

基本情報

原作:南條範夫・作画:山口貴由 「チャンピオンRED(秋田書店)」
コミックス全15巻 秋田文庫版全7巻

シグルイ

■「バジリスク」

日本史フリークは必読!江戸時代を舞台にしたオススメしたい漫画3選


原作は山田風太郎の小説「甲賀忍法帖」。この小説は漫画やアニメにおける“バトル物”という概念の原型をはじめて創造したともいわれる作品。バトル漫画の源流的な要素が多分に含まれている。2003年から連載されたバジリスクは「忍」をテーマとして超人的な忍法を体得した里忍たちの死闘を描く。

あらすじ

江戸時代初期。数百年におよぶ因縁関係にあった甲賀卍谷と伊賀鍔隠れの忍一族。互いに争うことを禁じられた条約によって一時の和平は保たれていた。しかし、徳川将軍家の後継者選びのために開催されることになった甲賀と伊賀の争い。

恋仲にあった甲賀の次期頭領「甲賀弦之助」と伊賀の頭領お幻の孫「朧」は、互いに本心を忍ばせ一族の争いに身を投じてゆく。


基本情報

原作:山田風太郎 作画:せがわまさき 「ヤングマガジンアッパーズ(講談社)」
コミックス全5巻

バジリスク

侍や忍の生き様とは 今回紹介した3作品に共通するのは、自分自身の出生や生い立ち、環境など、抗えない運命に翻弄されつつもがき苦しむ主人公像。現代以上に厳格化された江戸社会の身分や階級、掟や慣しといったシガラミの中にあって、自我と戦い生き抜く登場人物達の人生をぜひご堪能あれ。

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