無邪気に楽しく口ずさんでいたこの歌詞、本当は怖い意味があったこと、ご存じでしたか……?
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怖すぎる…。
■そもそも、「ゆびきり」っていつからあったの?
ゆびきり(指を切ることで責任を取らせる)という行為が日本史上において初めて登場したのは鎌倉時代の『吾妻鏡』とされています。合戦の最中に同士討ちをしてしまった武士が、ゆびきりの刑に処されてしまったようです。
また、このゆびきりは男性に対してだけでなく、女性にも行われていました。それは、室町時代に発布された撰銭令(えりぜにれい)に違反した際に、男性は斬首、女性はゆびきりと決められていたのです。
■「ゆびきりげんまん」の「ゆびきり」とは?
このわらべ歌における「ゆびきり」は、江戸の吉原の遊女が意中の男性に小指の第一関節から先を切って渡すという儀式があったことが由来だとか。
これには、心中立(しゅんじゅうだて:不変の愛情を誓うために証拠をたてること)という意味がありました。髪の毛や爪ではなく、生え代わりのない指を着ることで、その覚悟の強さを示したと言われています。
遊女が客に本気を伝える「心中立て」で行われた「切指」その凄まじい方法とは?
ただし、実際に小指を切った遊女は少なく、偽造品も出回ったと言います。また、このゆびきりは庶民にも広まったとされていますが、当時は人形浄瑠璃の「曽根崎心中」などの流行もあり、その延長線上として知られるようになったのではないかと推測されています。
■では、「げんまん」とは?

「げんまん」は漢字で書くと「拳万」となり、一万回のげんこつ、という意味を持っています。ウソをついたら一万回殴るほど許せないという意味があり、これは後から付け足されたと言われています。
さらに、「嘘ついたら針千本飲ます」が加えられ、わらべ歌となって子どもたちに伝わったそうです。
いかがでしたか?かわいらしい「ゆびきりげんまん 嘘ついたら針千本飲ます」のフレーズに、こんな怖い意味が隠れていたとは、意外だったのではないでしょうか?
この記事が、みなさんが少しでも歴史に興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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