満開になった桜の花びらが川面を薄いピンクに染め上げる風景は、「花筏(はないかだ)」と呼ばれています。その由来は【前編】でご紹介しました。




極楽浄土に行ける?……川面を流れる桜の花びらが織りなす「花筏(はないかだ)」。SNS 4万超「いいね!」で人気に【前編】
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【後編】では、その「花筏」が有名で人気の場所や、SNSで取り上げられ大人気になったことなどをご紹介しましょう。

■4万以上の「いいね!」「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」に選ばれた弘前公園

極楽浄土に行ける?……川面を流れる桜の花びらが織りなす「花筏(はないかだ)」。SNS 4万超「いいね!」で人気に【後編】


「人生で1度は見たい」と評される青森・弘前公園の桜(写真:photoAC)

川面が舞い散る桜の花びらでピンク色に染まる、この時期ならではの「花筏」の光景は、満開になった桜が散る頃になると、ネットの記事で取り上げられたりSNSでも多くの人が写真を投稿するようになり、一般的にも知られるようになりました。

特に有名なのは、桜の名所としても知られる青森県弘前市「弘前(ひろさき)公園」。弘前市の中心部に位置する総面積約49万2000平方メートル(約14万9000坪)にも及ぶ公園で、藩政時代に弘前藩10万石を治めた津軽家代々の居城で・弘前城が基になっています。

弘前公園には、樹齢100年を超える古木が300本以上。ソメイヨシノを中心に、シダレザクラ、八重桜など、約50種類、2600本の桜が植えられているので、訪れた人は桜、桜、桜の大歓迎に圧倒されてしまうようです。

特に、「外濠」(弘前城の外周、三の丸と四の丸を囲む濠)の「花筏」はまさに圧巻。

水面に浮かぶ桜の花びらがまるでピンクの絨毯のようになる名所で、毎年季節には数多くの観光客が訪れます。



「いいね!」が4万2千件を突破した、弘前の「花筏」
極楽浄土に行ける?……川面を流れる桜の花びらが織りなす「花筏(はないかだ)」。SNS 4万超「いいね!」で人気に【後編】


濠の水面をピンクの花筏が埋め尽くす(写真:photoAC)

弘前城の「花筏」は、人気フェイスブックページ「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」で紹介され「いいね!」が4万2千件を突破したと東奥日報に掲載され注目を集めました(2014年5月23日現在/弘前公園公式HPより)

そのほかにも、東京なら桜の名所落として知られる石神井川・目黒川・神田川でも、「花筏」の風情ある景色を楽しめます。

極楽浄土に行ける?……川面を流れる桜の花びらが織りなす「花筏(はないかだ)」。SNS 4万超「いいね!」で人気に【後編】


石神井川の「花筏」と、鴨。(写真:T.TAKANO)

また、和菓子処では、川面を流れる桜の花びらをモチーフにしたこの季節ならではの生和菓子「花筏」もあり、年々提供する店も年々増えているようです。


極楽浄土に行ける?……川面を流れる桜の花びらが織りなす「花筏(はないかだ)」。SNS 4万超「いいね!」で人気に【後編】


川を流れる「花筏」を表した和菓子(写真:菓舗ふくおか)

上の写真は、ねり切りで作られた和菓子「花筏」です。(菓舗ふくおか)

満開の桜の時期は一週間ほど。散っていくのはさみしい気持ちにもなりますが、もしご近所の川沿いに桜並木があったら、散り行く季節ならではの「花筏」を見に足を運んでみませんか。

近所にない場合は、SNSで「花筏」で検索をすると、見事な花筏の風景から、道端にできた雨の水たまりに浮かんで流れる小さな「花筏」まで、様々な光景を眺めることができますよ。

極楽浄土に行ける?……川面を流れる桜の花びらが織りなす「花筏(はないかだ)」。SNS 4万超「いいね!」で人気に【後編】
一年に一度だけの出会い(写真:photoAC)


弘前公園の「花筏」(写真:photoAC)

1年に1度だけ出会える風景。ぜひ楽しんでみてください。

高野晃彰

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