「どうする家康」上洛なんかしている場合か!?第13回放送「家康、都へゆく」振り返り
戸惑いながらもお市からもらったコンフェイト(金平糖)を食べる姿には健気さを覚えた方もいるはず。
そこで今回は、阿月と関係している小豆の袋の逸話がどんな内容なのか紹介します。
■逸話「小豆の袋」の紹介

お市の方/Wikipediaより
元亀元年(1570)足利義昭の上洛命令を無視した朝倉義景に対して、織田信長は軍を向けます。朝倉氏が守る金ヶ崎城や天筒山城を攻略し、徐々に義景の元へ迫っていきました。
しかし、そんな時に浅井長政に嫁いだ信長の妹・お市の方から陣中見舞いとして小豆が入った袋が送られてきました。
信長は小豆が好きなこともあり、小豆の袋に喜びましたが、袋の両端が紐でしっかり結ばれていることに違和感を覚えます。
また袋に、はち切れんばかりの小豆が入っており、この異様な袋に信長は長政が裏切ったことにより、自分たちが袋の鼠になっていることを察知。羽柴秀吉と徳川家康が囮になり、京都への決死の撤退戦が始まるのでした。
■実は創作だった小豆の袋

織田信長/Wikipediaより
以上が小豆の袋の逸話です。
この逸話は後世の創作との指摘を受けています。そのため、送られてきたのが小豆だった理由も様々。
信長が小豆嫌いだったので、嫌いなものを送ってくる意図で察したとも、信長の父・織田信秀が大敗した小豆坂の戦いを暗示していたともいわれています。
このように多くの諸説があることから、信長の機転の良さを表したエピソードの1つとして理解しておくと良いでしょう。
■『どうする家康』で阿月はどう描かれるのか?

徳川家康と浅井長政/Wikipediaより
では、小豆の袋の擬人化と噂されている阿月は『どうする家康』ではどのように描かれるのでしょうか?
次回予告で走っている阿月を見ていると、信長の元へ決死の伝令を届ける役目になるかと思います。そうなると、14話「金ヶ崎でどうする!」はお市の方や阿月による女たちの戦いと、信長や家康、長政による男たちの戦いの双方が描かれると予測しています。
実際の放送でどのように描かれるか楽しみですね。
■最後に
今回は、金ヶ崎の戦いを代表する逸話「小豆の袋」を紹介しました。
小豆の袋の擬人化ではないかと指摘される阿月は、健気ながらもどこか幸の薄さを感じてしまいます。そのため、「コンフェイト美味しゅうございました。」との言葉を残して儚く散ってしまわないことを願うばかりです。
予告では家康が誰かに怒鳴り散らしているので、どのような展開が繰り広げられるのか興味ありますね。
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