「にらめっこしましょ 笑うと負けよ あっぷっぷ!」のかけ声で、それぞれがおもしろい顔をして、先に笑った方が負け。

そんな「にらめっこ」遊びは、みなさんも子どものころから親しんできたのではないでしょうか?

では、みなさんは「にらめっこ」のはじまりを知っていますか?単なる子どもたちの遊びとして生まれたかと思いきや、実は歴史上の超有名人物がかかわっていました。


この記事では、そんなにらめっこの知られざるルーツに迫ってみたいと思います。

■平清盛が起源という説

にらめっこの起源には諸説あります。そのなかでも、有名な説が、平安時代の終わりごろに活躍した平清盛(たいらのきよもり)が関係しているというもの。

「にらめっこ」の起源、実は誰もが知る平安時代のあの武将がきっ...の画像はこちら >>


『天子摂関御影』の清盛肖像(Wikipediaより)

当時は「にらめっこ」ではなく「目くらべ・目競」という名前だったとか。

平家の栄枯盛衰や武士階級の台頭などが描かれている『平家物語』の一部をわかりやすいように絵にした書物によると、平清盛が骸骨と「目くらべ」を行い、彼がにらみつけたところ、目力で骸骨を退治したという話があります。

ちなみに、目くらべで勝つことを「目勝ち」と呼んだとか。名称については、「にらみつける」が「にらめっこ」に変化したといわれています。

「目くらべ」の目的としては、戦いで武士が負けないように、敵を正面から見る訓練のためだったと考えられています。

■笑ったら負けになったのはいつから?

鎌倉時代になると、にらみあいの要素は残しつつも、相手を笑わせるという要素も加わり、現代の形に近いものとなりました。

また、江戸時代になると、にらめっこの歌のもととなるわらべ歌が登場。歌の影響もあり、子どもの遊びというイメージが定着していきました。

■にらめっこに関するトリビア

にらめっこといえば、かけ声(わらべ歌)がやはり特徴的ですよね。
「だるまさん、だるまさん、にらめっこしましょ、わらうとまけよ、あっぷっぷ」という歌詞ですが、前半の「だるまさん、だるまさん」の部分は省略されることも多いです。

また、地域によっては「あっぷっぷ」が「うんとこどっこいしょ」に代わることもあるとか。歌詞に違いがあるのも興味深いですよね。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

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