今回は彼らの謎に迫ります!
関連記事:
かっこいい戦国時代はどこへ……残酷で非人道的な恐怖の「乱妨取り(らんぼうどり)」とは?
捕虜になったら100万円?戦国時代の身代金相場は、かなり絶妙な価格設定だった

足軽とは
足軽は平氏の栄枯盛衰を描いた「平家物語」や南北朝時代の「太平記」などにも登場し、かなり古い時期から存在していました。その中でも彼らが特に存在感を増したのが、1467年から10年間続いた応仁・文明の乱です。そこから戦国時代にかけて、足軽は重要な戦力として組織化され、大活躍しました。

足軽の必須アイテムは槍!
兵農分離が行われるまで、足軽は普段は百姓として畑で働いていました。いざ戦となると徴兵され、戦場に投入されましたが、普段は武芸の訓練をしていないわけです。そこで役立ったのが長い長い槍でした。

槍は訓練が必要な銃や刀と違って、特別な技能は必要ありませんでした。長さは4~5メートル前後もあって相手と充分に距離を取れる上、「叩く」か「構えて穂先を前に突き出す」だけで、相手を圧迫して追い詰めることができました。
全く訓練が要らない動作だったので普段百姓でも足軽になれたのです。
足軽のご褒美は?

そんな足軽ですが、彼らにはきちんと定められた給料はありませんでした。
じゃあめちゃくちゃ損じゃん!というわけではなく、「勝てばその土地のものなんでも略奪していいよ」というのが当時の基本ルールで、つまり奪う、盗む事が彼らへのご褒美だったのです。

勝った足軽はその土地の民家を物色し、中には逃げ遅れた女子供を16万円くらいで売り飛ばして金にしたという記録もあるようです。ひどい話ですが、当時の足軽だけがおかしいというわけではなく、ゲリラ隊による略奪行為は現代に至るまで続いており、その内容に大差はありません。
戦争とは、そういう事が容認されるという事なのです。つくづく今の日本の治安の良さと、平和な時代への感謝が湧いてきますね。
参考文献
- 「歴史人2020.12月号」KKベストセラーズ
- 樋口隆晴「図解武器と甲冑」ONE PUBLISHING
- 記事中画像: 雑兵物語
日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan