筆者は2人暮らしで一日5合食べます。一週間でおよそ5kg消費します。
諦めて新米の時期まで工夫して食いつなぎ、新米が買えた時はようやっとほっとしました。
で、「一日5合」というと、大概驚かれたり、嘘だと言われます。
- 朝ご飯…1合でおにぎり2~3個
- 弁当…1合を2人分の弁当に詰める
- 夜ご飯…3合を二人で食べきる(おかず、副菜、味噌汁)
…と、どんどん個人情報を暴露しておりますが、何を言いたいかというと昨今「太るから」「糖質を気にして」という理由で、お米を食べなくなっている日本人が増えましたよね。そこで、お米の名誉のために声を大にして言いたいのです!
「お米をたくさん食べても、適度に運動をし、他の食べ物を食べすぎなければ太りません!」(独断と偏見かもしれませんが)
だってそうでしょう。
古写真をみても、基本、日本人は小柄で筋肉質、肥満とは皆無です。
これだけでも「お米=太るは嘘」ということが立証されているのではないでしょうか。ちなみに江戸時代の庶民がどれくらいお米を食べていたのか、調べてみました。
■江戸時代一日何合食べた?

『守貞万項』によると、成人男性の食べる量は「1日5合」ということが判明!!
あなうれしい!うちとおなじじゃないの!
しかも筆者宅は「2人で五合」です。江戸時代は「1人5合(約750g)」。凄いね!
しかし考えてみると、ほとんどの者にとって移動手段は自力で歩くことだけ。むしろこれだけ食べないとカロリーが足りなかったかもしれません。
現在のように便利な炊飯器はないので、朝に一日分のご飯を釜で炊くというのが通常でした。
- 朝…ほかほかのご飯と味噌汁・漬け物
- 昼…冷や飯、おかずに魚や煮物など
- 夜…(冷や飯を)お茶漬け・漬物

明治期の古写真(パブリックドメイン)
現代では夕食が一番豪華な傾向がありますが、どうやら江戸では昼食重視だったようです。暗くなったら寝るだけですから、夜にたっぷり食べても仕方ないですね。
しかも薪をどんどん燃やすのは大変ですからねぇ、効率的にも理にかなっているのでしょう。
炊いたご飯は米櫃へ。旅館などでしか見かけなくなった米櫃というものの存在を、改めて感じた次第です。
もちろん、商家の大店や武家などたくさん使用人のいる家では、事情が違っていたと思われます。
■コメの消費量は、実は世界で51位

米離れとはいっても、結局米所ニッポン、和食と言えばご飯じゃない?!と思う方もいるでしょう。でも実は、世界で一人が一日あたり消費するお米の量は、日本は51位なんです。
一位はバングラデシュで、一人473gグラム。これはコンビニのおにぎり約11個分に相当するそうです。対する日本は119gで、おにぎり3個分くらい。
米の価格を大きく変動させないために、政府は減反政策を行ってきました。このまま米離れが起きると、さらに農家の廃業も増えるでしょう。
精米したての米は、スーパーから1ヶ月しかおけないきまりになっており、返納された米は飼料に回されたり廃棄になります。一年経つと古米扱いになります。
日本は古来、お米、稲穂は繁栄の象徴とした稲荷信仰が強い国。しかしいつか、このまま米離れが起きると、お米が当たり前のように食べられなくなる日がくるかもしれません。
江戸時代のように粗食でも、お米さえあれば生き延びることができます。ありがたみを感じて、お米を見つめ直してみませんか?
参考:農林水産省HP
日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan