そんな夏、暑さを乗り切るグッズやコツはいろいろなものがあると思います。
そこで、今回の記事では、暑さを乗り切る山形県ならではの「冷やし文化」についてご紹介したいと思います。
■山形の「冷やし文化」の代表格!冷やしシャンプー
山形県の理容室では、夏になると「冷やしシャンプー始めました」という青いのぼりやポスターが見られます。冷やしシャンプーは1990年代後半に山形市内で誕生。冷蔵庫や氷水につけてキンキンに冷やしたメントール・ミント系のシャンプーで頭を洗ってくれるサービスです。
現在では、山形県内の約300店舗で「冷やしシャンプー」が行われているそうです。ちなみに、演出は店によってさまざまだとか。山形県外からわざわざ冷やしシャンプーを求めてやってくる人もいるんですよ。
■冷やしラーメン
ラーメンといえば熱いのが普通ですが、山形では冷やしラーメンが食べられています。歴史は古く、1952年に山形市の「栄屋本店」というお店がはじめたのがきっかけでした。スープも麺も冷たいのが特徴で、なかには氷を乗せる場合もあるとか。
■水かけごはん
水かけごはんは、文字通りごはんに水をかけた食べもの。
この食文化は、昔は朝に炊いたご飯が暑さですぐに饐(す)えてしまうため、洗って食べるという生活の知恵から生まれたと言われています。
■どうして山形で「冷やし文化」が生まれたの?
ここまでさまざまな「冷やし文化」をご紹介してきました。全国的にも知名度の高いものから、意外なものまで、たくさんありましたね。
そんな「冷やし文化」ですが、なぜ山形で生まれ発展したのでしょうか?それは、つい最近まで山形が「日本一暑いまち」だったから。1933年に最高気温40.8度を記録し、これが2007年まで日本一を誇っていたのです。
ほかの場所が最高気温を更新するまでの74年間に、少しずつ「冷やし文化」が育まれていきました。
東北というと涼しいイメージがあるかもしれませんが、特に盆地の山形市は夏とにかく暑くなります。それを乗り切るために知恵を絞って生まれたのが「冷やし文化」だったのです。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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