明治時代初期に日本を訪れたアメリカ人・グリフィスの手記にある日本の学校の様子があまりにも今と違って自由すぎて面白いので、今回はその様子をご紹介します。





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ウィリアム・エリオット・グリフィス(Wikipediaより)



学生たちの風貌





実は化学・物理の教師として日本に招かれたグリフィス。
日本に着いたばかりの頃、初めて日本の学生たちの様子をみたグリフィスは「何という光景!」と驚きを書き残しています。





腰には日本刀、タバコもOK!外国人が驚愕したという明治時代の日本の学校がフリーダムすぎる!
グリフィス(中央)と大学南校の学生たち Wikipediaより



まず、少年や青年たちが外国では見たこともない高下駄を履いてカラコロと歩くのに驚いたのです。





「学生は長い袋のような袖つきのゆるい上着と、上が横あきのペチコートのような短いスカートの日本衣装を着て、頭の真ん中を剃り、銃の撃鉄のような髷をしている」。





グリフィスは着物の袖の形や、ペチコートつまり袴の形、そして彼らの「チョンマゲ」に驚いたのですね。





更にグリフィスは「しかしなんといっても不思議なのは、ぶっそうな刀を長短2本帯に差していることである」と記しています。





明治初期はまだ廃刀令が出ておらず、未成年でも佩刀しているのが当たり前だったようです!私達にとっても驚きですよね。

刀を差すのは禁止!明治時代の「廃刀令」は効力を失わず、実は昭和時代まで続いていた
腰には日本刀、タバコもOK!外国人が驚愕したという明治時代の日本の学校がフリーダムすぎる!












授業の様子は「混乱」状態!?





グリフィスはこんな事も書き記しています。日本の生徒たちはどんな体勢で勉強をしているのか、「手や顔が墨だらけ」。





そして彼らは江戸時代の頃からの習慣が抜けなかったようで、「休み時間に、いや暗唱中にも、日本の学生や教師は煙管を出して煙草を雁首につめふかす」。





そのため、粗末な木製の校舎には「灰皿用の火鉢と竹筒が置いてある」とグリフィスは半ば呆れたように書いています。江戸の藩校や寺子屋がどんな様子だったかは、おおよそ想像がつきますね・・・。





腰には日本刀、タバコもOK!外国人が驚愕したという明治時代の日本の学校がフリーダムすぎる!
寺子屋の筆子と女性教師(一寸子花里画) Wikipediaより



江戸の自由な状態から、明治になって突然学校の規律が外国風の厳格なものになり、日本人の生徒たちはいらだって落ち着かない様子だったそう。






その様子はグリフィスに言わせれば「混乱状態に見えた」という事です。しかしグリフィスらの努力も実り、日本の学校の様子は「数年の苦闘の結果、ついに道徳的に立派になった」とのちのち振り返っています。





参考文献:グリフィス「明治日本体験記」東洋文庫



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