そして作り上げられたのが、蔦重版の吉原細見『籬(まがき)の花』でした。
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吉原細見『籬の花』、これは「べらぼう」劇中の創作ではなく、江戸時代、実際に蔦屋重三郎が手掛けた吉原細見で、現在はパブリックドメインとなっており、オンラインで全ページ読むことができます。


『[新吉原細見]/籬乃花(安永4, 1775年)』(江戸東京博物館所蔵) 出典: 国書データベース,https://doi.org/10.20730/100450858
劇中でも紹介されていましたが、これまで以上に売れるよう『籬の花』には様々なアイデアが盛り込まれていました。妓楼から河岸の安見世までをも網羅した情報量、そして気軽に持ち歩けるようなサイズ感にするなど……。
そして劇中では、花魁・花の井が五代目瀬川を襲名したことを吉原細見の中で掲載することで、さらに売れる要素を盛り込んだのでした。実際の『籬の花』にも、瀬川の名が書き込まれいます。
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大河ドラマ「べらぼう」に登場する浮世絵や古典籍などには、実際に出版されていたものが数多く登場します。ドラマ本編を見るとともに実際の書物にも目を向けてみると、より深く江戸文化を体感でき、これまで以上に「べらぼう」を楽しめると思います。
それでは、1775(安永4)年に出版された吉原細見「籬の花」をご覧ください!
「吉原細見「籬の花」 版元:蔦屋重三郎」を見る
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