「おから」とは、大豆製品の1つです。豆腐を作る時には、大豆の搾り汁である「豆乳」を「にがり」などを使って凝固させます。
この製造工程からも分かるように、「おから」とは本来「絞りかす」を意味する「殻(から)」に、丁寧語である「御(お)」を付けたネーミングです。
白い色をしていることから関東では「卯の花」と呼ばれたり、関西や東北では切らずに食べられることから「雪花菜(きらず)」と呼ばれるなど、雅やかな別名も存在します。おからは日本だけでなく、中国や韓国など、豆腐に相当する大豆製品の存在する地域ではごく一般的に食べられている食品でもあります。
■「搾りカス」と侮るなかれ!おからの健康に良いところ
おからとは豆乳を搾った後の「カス」ですが、栄養成分は豊富で、「カス」と侮ることはできません。大豆と同じ植物性タンパク質の他、食物繊維なども豊富に含まれています。
またおからに含まれている脂肪分は、約50%が不飽和脂肪酸の1種であるリノール酸です。
近年健康効果が期待されているため、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
更に、記憶力を高める脳内物質であるレシチンやアセチルコリンなども含まれているので、受験生のお子さんの夜食などに採り入れると良いかも知れませんね。
■おからを使った料理?
産業廃棄物や家畜のエサとされることも多いおからですが、実は様々な料理に活用できるということを、ご存知でしょうか?最もポピュラーなのは、おからをシイタケ、ニンジンなどと一緒にだし汁と調味料で煮付けた「卯の花」または「炒り卯の花」と呼ばれる料理です。

また、おからハンバーグやおからクッキーのように、肉や小麦粉の代わりに使用することもできますし、その他の食品や飲み物に混ぜて、おからの健康効果を手軽に取り入れる調理法もあります。
おからのデメリットとしては、水分を多く含むため品質を保つことが難しく、日持ちがしないことが挙げられます。しかし近年では、おからの水分を抜いて乾燥させて粉状にした「おからパウダー」も、スーパーなどで販売されています。
ただし、この「おからパウダー」を小麦粉に混ぜてクッキーなどのお菓子を作ると、小麦粉だけで作る場合と比べて硬く仕上がりやすいため、混ぜる分量には注意しましょう!
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