■驚かすのが好きな妖怪
妖怪にもさまざまなタイプがありますが、人間に危害を加えないけれど、驚かすのが大好きな妖怪も多かったようです。
お歯黒べったりは、名前の通りお歯黒をべったりつけた妖怪で、目鼻がなく口だけ。
絵本百物語「歯黒べったり」
お歯黒つながりで、もう一つ。青森に出現した、うわんです。お歯黒をした鬼のような姿で、墓場や廃屋に潜り込み人が通りかかると「うわん」と叫んで驚かせるのが、特徴です。「うわん」と言い返したらいいそうですよ。
百怪図巻「うわん」
人前に突然現れて驚かす妖怪には、こんなものも。大阪府南部に出たといわれる白坊主です。目・鼻・口がなく、まるで白い風船のよう。のっぺらぼうの仲間で、かすりの着物を着ていたとか。黒坊主というのもいて、こちらは深夜に現れて人の寝息を吸って口を舐める妖怪です。
■突然姿を変えちゃう妖怪たち
人に近づいてから、相手が油断したら本当の姿をみせて驚かせるタイプの妖怪もいます。例えば、徳島県の糸引き娘。美しい娘の姿で、道端で糸車を回しています。それに惹かれて人が近づくと、とたんに白髪の老婆に変身してカラカラと笑うそう。
ぷよぷよした肉の塊に手足が出ているような姿のぬっぺほふも姿を変えて驚かす妖怪。最初は人間のふりをして近づき、親しげに会話をかわして相手が油断した頃に、本当の姿をみせて驚かせるとか。のっぺらぼうの原型や仲間という説もあるぬっぺほふは、とにかく臭いがすごくて、通った後には悪臭が残るそうです。
百怪図巻「ぬつへつほう」
福島県会津地方に出現する朱の盤も、同じタイプの妖怪でした。顔も目も真っ赤の、大きな朱色の盤のような顔になって驚かします。さらに額には一本の角、髪は針のようで口は耳まで切れているというから、かなり怖いですね…。
皆さんご存知の妖怪砂かけ婆も、人を驚かせるのが好きでした。木に登って、夜な夜な木の下を通る人間に砂をかける…のでなく、砂をかける音だけ。
突然現れるだけでも驚くのに、人の姿で普通に会話してからの変身は、より驚きが増しますよね、きっと。それにしても、妖怪と人間がおしゃべりしている様子って、どんな感じなんでしょう。その様子を、そっと覗いてみたくなります。
妖怪にもさまざまなタイプがありますが、人間に危害を加えないけれど、驚かすのが大好きな妖怪も多かったようです。
お歯黒べったりは、名前の通りお歯黒をべったりつけた妖怪で、目鼻がなく口だけ。
それで真っ黒に染まった歯が覗いていれば、インパクト抜群。驚くこと間違いなしですね。お歯黒べったりは、全国に出没しました。
絵本百物語「歯黒べったり」
お歯黒つながりで、もう一つ。青森に出現した、うわんです。お歯黒をした鬼のような姿で、墓場や廃屋に潜り込み人が通りかかると「うわん」と叫んで驚かせるのが、特徴です。「うわん」と言い返したらいいそうですよ。

百怪図巻「うわん」
人前に突然現れて驚かす妖怪には、こんなものも。大阪府南部に出たといわれる白坊主です。目・鼻・口がなく、まるで白い風船のよう。のっぺらぼうの仲間で、かすりの着物を着ていたとか。黒坊主というのもいて、こちらは深夜に現れて人の寝息を吸って口を舐める妖怪です。
■突然姿を変えちゃう妖怪たち
人に近づいてから、相手が油断したら本当の姿をみせて驚かせるタイプの妖怪もいます。例えば、徳島県の糸引き娘。美しい娘の姿で、道端で糸車を回しています。それに惹かれて人が近づくと、とたんに白髪の老婆に変身してカラカラと笑うそう。
ぷよぷよした肉の塊に手足が出ているような姿のぬっぺほふも姿を変えて驚かす妖怪。最初は人間のふりをして近づき、親しげに会話をかわして相手が油断した頃に、本当の姿をみせて驚かせるとか。のっぺらぼうの原型や仲間という説もあるぬっぺほふは、とにかく臭いがすごくて、通った後には悪臭が残るそうです。

百怪図巻「ぬつへつほう」
福島県会津地方に出現する朱の盤も、同じタイプの妖怪でした。顔も目も真っ赤の、大きな朱色の盤のような顔になって驚かします。さらに額には一本の角、髪は針のようで口は耳まで切れているというから、かなり怖いですね…。
皆さんご存知の妖怪砂かけ婆も、人を驚かせるのが好きでした。木に登って、夜な夜な木の下を通る人間に砂をかける…のでなく、砂をかける音だけ。
なんで、音だけなのかは定かではありませんが、奈良県や兵庫県に出没。砂かけ婆の仲間には、砂かけ狸や砂降らしがいました。
突然現れるだけでも驚くのに、人の姿で普通に会話してからの変身は、より驚きが増しますよね、きっと。それにしても、妖怪と人間がおしゃべりしている様子って、どんな感じなんでしょう。その様子を、そっと覗いてみたくなります。
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