日本が世界に誇る「浮世絵」。歌川広重の東海道五十三次や葛飾北斎の赤富士などの風景画の他にも、イケメンや美女を書いた役者絵や美人絵なども人気です。
美男美女を描いた浮世絵の作品には、すらっとしたスタイリッシュな印象があって、今の私達が見てもかっこいいと思っちゃいますよね。400年以上前に描かれた浮世絵のイケメンや美女たちはどうしてかっこいいのでしょうか。
その答えは「頭身」にあるんです。頭身とは頭からつま先までの長さを頭の大きさを基準にして測ったものです。例えば、全身の大きさが頭の大きさ7つ分であれば7頭身ということになります。八頭身美人と言った言葉を聞いたことがないでしょうか?
■八頭身美人の代表といえば
元々「頭身」とは西洋絵画の考えからきている言葉です。まずは、教科書などでも見かける西洋のギリシャ時代に作られた彫刻を例にしてみましょう。
ご存知、ミロのヴィーナスの彫刻、ヴィーナスとは美の女神。西洋絵画や彫刻の題材にされることも多く、プロポーションは美の象徴とされています。これを頭の大きさを基準にして測ってみると…
見た感じは7.5頭身~8頭身ですが、まっすぐに立つと8頭身になることがわかります。
■「頭身」を意識して浮世絵を眺めてみよう
では、日本の浮世絵ではどうでしょうか?葛飾北斎が描いた美男・美女をみてみると
(画像:北斎展図録より)
同じく8頭身。
(画像:北斎展図録より)
こちらも同じく姿勢を正すと8頭身ですね。
そうです。浮世絵のイケメン・美女は8頭身で描かれていたのです。北斎さんを始めとする当時の浮世絵師がや8頭身について知っていたかどうか分かりませんが、きっと、このように描けばイケメンに見えるだろう…と考えて描いたのでしょう。
現代の日本人の平均は男性で身長170センチ、女性が158センチ、どちらもほぼ7頭身です。江戸時代の身長は男性が155センチ、女性が143センチとのこと。今の時代よりも脚が短いと言われていた昔の日本人は今よりも頭身が低かったかもしれませんね。
今のように写真がなかった江戸時代では、浮世絵に描かれる男性や女性は今で言うブロマイド的な要素がありました。役者のアップを描いた大首絵と呼ばれる浮世絵は飛ぶように売れたそうです。
しかし、現代ではモデルさんの頭身は8頭身を超えて、9頭身や10頭身のモデルさんも続出しています。これには北斎さんもびっくりかもしれませんね。
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