江戸時代中期までは、肉体派の男性労働者が日本全国から集まったため、江戸は男だらけでした。男性60%女性40%という比率だったので、女はモテモテに。
そんなわけで、女性は気が強くて元気、そして積極的なタイプが多かったのでしょう。「告白もプロポーズも女性から」が、大半でした。やがて江戸の街が発展し、町人をつけた町人が中心の文化になると、男女比もほぼ同じくらいになりました。
そうはいっても、武家などの上流階級では「一生涯夫に仕え、家を守るのが当然」とされていたので、親の決めた相手とお見合いして結婚、ということが多かったようです。
その点、庶民の恋愛は結構進んでいたとか。親の目を盗んで、恋愛を楽しむ男女も少なくなかったのです。積極的に告白する女性が多かったとのこと。恋愛指南書を参考にラブレターを書いて、それを乳母や奉公人に渡してもらうんですね。
■すぐに体で愛情確認、デートのプロセスは省いちゃう?
この手紙でうまくいったら、次は逢引きです。いわゆるデートのことです。お互いの気持ちを確認するため、何度も何度もデートを重ねて…とか食事をしてから…といったプロセスは省いちゃうのが江戸っ子流。

じゃあどうするのかというと、すぐに体で愛情確認するんですって。なんて情熱的な!当時は、食事はひとりでこっそりとするもので、男女が食事を共にするというのは、よほど親密な関係じゃないとなかったそう。
つまり、気になっている相手とデートするということは、まだそこまで親密になっていない。つまり、食事を一緒にするのは恥ずかしい、となるわけですね。体で愛情確認は恥ずかしくないんかいとツッコミたくなりますが、自由奔放に恋愛そして愛の営みを満喫したのが、江戸時代の男女なのです。
当時大人気だった芝居にも、過激なシーンがあったとか。臨場感たっぷりのそんなシーンをみてしまったら、ムードが高まってしまうのも自然なことだったのかもしれません。
そういえば…「好色五人女」(井原西鶴著)で描かれた八百屋お七も、そんな積極的女子の一人だったとか。16歳のお七は、寺小性の若衆のトゲを抜いてあげたことをきっかけに、恋が始まり、猛アタック!
恋文を書くのはもちろんのこと、彼の寝室にも忍び込んで夜具を引きはがして自分から誘ったほどの肉食ぶり。もし、街中に好色のモテ男がいたら、きっと肉食女子たちがどんどんアタックしていたのかも?!
何はともあれ、恋愛は自由に楽しむのが一番!
参考文献:女子のためのお江戸案内
日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan