ゴボウやニンジンなどを千切りにして、砂糖、醤油などで甘辛く炒めた総菜のことを「きんぴらごぼう」といいますが、筆者はこどもの頃から、「この“きんぴら”ってなんだろう?」って、ずっと不思議に思っていました。

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Wikipediaより

■きんぴらの語源は坂田金平さん

「きんぴらごぼう」はそもそも江戸時代の元禄期から作られるようになったそうですが、この「きんぴら」というのは、漢字で「金平」と書き、「坂田金平」(さかたのきんぴら)という人物からきたものなんです。


きんぴらごぼうの「きんぴら」実は金太郎の息子・坂田金平さんが語源だった!


坂田金平は、平安時代中期に活躍した頼光四天王のひとり、坂田金時の息子のことです。坂田金時と聞いてもぱっとしない方もいるかもしれませんが、昔話に出てくるあの「まさかりかついで金太郎~ 」と、童謡にも歌われる金太郎のことだといえばイメージが付くでしょうか。

■なぜ坂田金平が「きんぴらごぼう」の語源に?

坂田金平は伝説上では、とても強く勇ましい人物だったと伝えられています。そんなことから、江戸時代になると、彼を主人公にした『金平浄瑠璃』が作られ、大流行したそうです。

やがて人々は、「強いもの」「丈夫なもの」を「金平」と呼ぶようになり、歯ごたえが強く、精がつく食べ物であることから、「きんぴらごぼう」と呼ばれるようになりました。

また、一説には、坂田金平の物語が歌舞伎の演目になったときに金平を演じる役者の髪型がごぼうの千切りのようなボサボサ頭だったことから「きんぴらごぼう」という名前がつけられたともされています。

また、ごぼうだけでなく、非常に丈夫に作ってある足袋のことを「金平足袋」、にかわをまぜて作った、接着力の強い糊のことを「金平糊」と呼ばれるものがあり、そのいずれも金平の強さが由来になっていたそうです。

きんぴらごぼうの「きんぴら」実は金太郎の息子・坂田金平さんが語源だった!


そういえば、お父さんも「金太郎飴」として、後世の食べ物に名前を残していますね。父子揃って食べ物に名前を残すとは・・・さすがです!

参考:Japan Culture Lab

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