漢方薬大手のツムラが2025年7月24日、生理やPMS(月経前症候群)の理解を深めるきっかけとして東京の丸ビル1階・マルキューブで開催する企画展「違いを知ることからはじめよう展」について、発表会を行い、先行体験会も実施した。

発表会にはモデルでタレントの「みちょぱ」こと池田美優さんが登壇し、ツムラが問題提起する「隠れ我慢」(心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事を行うこと)の対処法を伝えた。

生理経験者の過半数が「隠れ我慢」している

ツムラは21年に「#OneMoreChoiceプロジェクト」を発足し、生理のつらさを我慢しなくていい社会を目指して活動を続けている。その一環で25年5月には男女3000人を対象に調査を行い、生理経験者の68.5%が「隠れ我慢」を経験していると分かったという。

また、生理・PMSに伴うつらさが日常生活に影響すると答えた869人のうち、つらさが人によって違うことを「知ってもらいたい」と望んだのは91.9%、知ってもらうことで「助けになると思う」のは92.1%にのぼる。

しかし869人のうち7割が、症状を周囲に「伝えにくいと感じた」という状況がある。その理由は、上位から「自分の症状やつらさを分かってもらえないと思うから」(51.8%)、「気を遣わせたくないから」(43.0%)、「自分の症状やつらさを表現・説明しにくいから」(42.8%)、「我慢すべきだと思っているから」(31.6%)が挙がった。

発表会ではこうした調査結果が発表されるとともに、登壇したみちょぱさんは、ツムラのプロジェクトや「隠れ我慢」について「皆、隠れて我慢してることってたくさんあると思う」「言い出しやすくなったりとか、言える機会ができるんじゃないか」と話した。

我慢に代わる選択肢は「ポジティブに開き直る」

みちょぱさん自身は、夫でモデルの大倉士門さんに対して生理に伴う症状を率直に話すとし、「伝えないと理解されないものかなって私の中では思ってるので、恥ずかしがらず、ためらわず、はっきり言うってことが...この姿(見た目)だけで感じ取るのも難しいと思うから、ちゃんと私は言葉にして伝えるようにしました」と述べた。

また、調査結果を受けて、職場をはじめ周囲に生理の話を伝えにくいと感じる人に理解を示しつつ、みちょぱさんは「もっと気軽に話ができたら」「言った方が楽になる」という。

発表会の終盤には、「心地よく生きるための、我慢以外の選択肢」(OneMoreChoice)を問われ、フリップに直筆で「ポジティブに開き直る」と記したみちょぱさん。「生理のせいにする、っていうのも良い意味で大事かなと思って」といい、下記のように提言していた。

「自分はこういう症状が出やすいから...とか、そういう時はこうしようとか、開き直ることによってだいぶ楽になるんですよ。私は今回の生理・PMS以外でも開き直ることを結構大事にしていて、『諦める』ともちょっと違うんですけど、これは自分、この人はこういう人だしとか、そういう目で見ると、人と自分の違いも感じるし。
難しいけど。しょうがない、逃れられないから向き合うしかない」

なお、ツムラでは「#OneMoreChoiceプロジェクト」の一環として、無料の展示会「違いを知ることからはじめよう展」を7月24日~27日(11時から19時まで。初日のみ14時半開始)の4日間にわたり開催。生理・PMSのつらさや日常への影響を音声や漫画などで分かりやすく可視化し、生理による腹部の鈍痛、倦怠感、集中力の低下といった影響を疑似体験できるオリジナルコンテンツも展開する。

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