いま思えばよかったのは開催決定の一瞬だけ。よもやここまでトラブルが続くとは……。

呪われていると言われても仕方がないわれらがオリンピックだが、元凶は男ばかり!? 東京トラブル五輪の「消えた男たち」を振り返る――。

【’15年7月】大会エンブレム盗用疑惑で異例の撤回

アートディレクター佐野研二郎氏の手掛けたエンブレムが、ベルギーとスペインの作品に酷似していると言われ、使用差し止めの提訴をされる事態に。大論争を呼んだが、撤回された。新デザインは野老朝雄氏の「組市松紋」に。

【’15年7月】国立競技場ザハ・ハディド案が総工費高騰で白紙に

新国立競技場のデザインに建築家・安藤忠雄氏が推薦した「ザハ・ハディド案」が選ばれるも、予算は当初の2倍弱と判明。規模縮小案も出たが、最終的に白紙撤回となった。新たなデザインは建築家の隈研吾氏が担当した。

【’20年3月】新型コロナで開催延期

新型コロナウイルスの世界的感染拡大を受け、五輪史上初となる1年延期が決定。安倍“マリオ”前首相も苦渋の決断となった。その後はご存じのとおりコロナ禍収束の見通しがいまだ立たず、今年の開催も危ぶまれている。

【’21年2月】森喜朗組織委員会会長が失言辞任

スポーツ団体女性理事の割合を40%以上にする目標について言及した際に、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と“失言大魔王”がまたやらかした。翌日、発言を撤回し謝罪したものの、逆ギレ会見で非難はさらに過熱。

橋本聖子氏へバトンが渡された。

【’21年3月】開会式の差別的演出プラン

開会式を演出する電通出身プランナー・佐々木宏氏が、渡辺直美をブタに見立てる驚愕のプランを提案したことが発覚。辞任に追い込まれた。野村萬斎氏や振付師のMIKIKO氏ら、鳴り物入りだったメンバーはすでに離脱。

■そのほか、舞台を去った旗振り役のお歴々

【石原慎太郎元都知事、猪瀬直樹元都知事、舛添要一元都知事】

石原慎太郎氏が東京都知事時代の’05年に五輪招致を表明、招致活動を進めてきた。石原氏退任後は新都知事(元副知事)の猪瀬直樹氏に引き継がれ、’13年9月に五輪開催地が東京に決定するも、数カ月後に「徳洲会」グループから資金提供を受けていた問題で猪瀬氏は辞任。後任の舛添氏も、政治資金をめぐる公私混同疑惑で集中砲火を浴び、途中退場。

【桜田義孝元オリパラ担当大臣】

白血病を告白した水泳の池江璃花子選手に対する心ない発言に世論の集中砲火を浴びた。その後も失言が続きわずか半年の在任で辞任。

【竹田恆和元JOC会長】

五輪招致に絡む買収疑惑でフランス当局から捜査を開始され、疑惑のなか’19年6月末の任期満了をもって退任した。

「おもてなし」フィーバーのときは、まさかこんなことになるとは……。いったいどうなることやら。

「女性自身」2021年4月6日号 掲載

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