昨年から続いている空前の値上げラッシュは、まだまだ終わりが見えない。家計がピンチの今だからこそ取り入れたい、ストレスフリーな節約術を教わりましたーー。
「あらゆる買い物の場面で、『この消費はコスパがいいのか?』というのを常に自分に問いかけています。“コスパ”とはコストパフォーマンスの略で、“コスパがいい”というのは、かかったお金よりも得られる利益のほうが大きいということを指します」
そう語るのは、元お笑い芸人で現在は個人投資家の井村俊哉さん。
芸人時代は年収3万円だったが、アルバイトで貯めた100万円で投資をはじめ、現在は資産10億円に。巨大なお金を築いた陰には、投資だけでなく、無理なく続けられる“節約術”があったのだという。
「節約はダイエットと同じで、我慢している状態だと長続きしません。欲しいものは買っていいんです。ただし、いい物をどう安く買うか。そこにはとことんこだわってください」(井村さん・以下同)
そんな“ストレスフリー”で実践できる、8つの節約術を教えてもらった。
「まずは値段だけ見るのではなく、内容量で比較することが大切です。ティッシュ1箱でも150組と200組では、容量が約25%も違います。1枚あたりの単価が安いほうを選ぶだけで節約につながるのです」
【1】スーパーではグラム表示を見るべし
「最近は値段は変えずに内容量だけ減らす“ステルス値上げ”が多いです。ポテチ58円は一見安そうだが30gでは割高。
【2】月1,000円買わないポイントカードは捨てるべし
「スーパーなどのポイントカードの上限は5枚です。少ない枚数に厳選すると、ポイントがたまりやすく、期限切れなどの見落としも少なくなります。『ポイントカードの黄金比』を参考に、月1,000円も使わないお店のカードは思い切って捨てましょう!」
〈ポイントカードの黄金比〉
日用品のお買い物(ドラッグストア、スーパーなど):5枚前後
共通ポイントカード(Tポイント、Ponta、楽天など):3枚前後
専門店(家電、美容院、洋服など):極力持たない
【3】食品の値段を記録すべし
「買い物時は値段を感覚で覚えるのではなく、メモしておこう。オススメは『マイ底値リスト』というアプリ。食品や洗剤などの容量も登録でき、自動で単価を計算してくれます。コスパがよい方を比較するのに便利!」
■献立をスーパーで考えるべき理由とは?
【4】献立はスーパーで考えるべし
「スーパーへ買い物に行くときに『今日は鍋にしよう』と先に献立を決めてしまうのはNG。なぜなら、その時点で買う食材が『白菜』『鶏肉』『豆腐』などと決まっていますよね。しかしその日に都合よく、欲しい食材が安く売っているとは限りません。夕方の割引セールがある場合もあるので、スーパーへ行って、お得な食材のなかから献立を考えるようにすることで、自然と節約につながるのです」
【5】支払いはキャッシュレスにすべし
「支払いは現金ではなくポイント還元などがあるクレジットカード、電子決済などのキャッシュレスがオススメ。年間消費の約1%を回収できます。月10万円のクレジットカード利用で年間1万2,000円以上もお得に!」
【6】洋服は古着のチェーン店で買うべし
「僕が着ているジャケットはブランドもので、1万円のものを古着屋さんで780円で買いました(笑)。
【7】家電の買い換えは3月にすべし
「企業の決算期日は3月末の場合が多く、決算日までに売上業績を少しでも上げようとするため、3月に値段を下げてたくさん売ろうとします。また4月に商品をリニューアルすることも多く、3月中に現行の商品を売り切りたいため、値下げされる場合も。とくに高価な家電などは、種類にもよりますが1年でいちばんお得になりやすい3月末に行われる決算期末セールがねらい目です!」
【8】卵・バナナ・納豆を食べるべし
「『卵』『バナナ』『納豆』の“神スリー”食材は、いつでもスーパーに並んでおり、コスパのいいスグレモノ。卵は10個入り1パックが198円、バナナは1房で98円だったり、納豆は3パックで59円とかですよね。それでいて、納豆にはタンパク質が多く含まれていたりと、コストに対して得られる栄養素が高いんです。また1年を通して価格の変動も少ないので安定して食費を抑えられます」
いまの生活クオリティーを下げずに、無理なく、無駄なく、続けられる節約術を習慣にして、家計を守っていきましょう!