若い頃から漫然と入っているままの保険はないだろうか? 内容の充実度、細分化された保障、コスパなども進化している現在、自分に必要な保険へのかけ替えを検討しよう――!
「交通事故などの重大事故のとき、O型の人はほかの血液型より3倍近く死ぬ確率が高いというデータがあるのをご存じでしょうか」
こう話すのは『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)の監修などで活躍するファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。
東京医科歯科大ほかが重症のケガで緊急搬送された901人の患者の死亡率を血液型別に分析した結果、O型はA型に比べ、2.7倍も高いという報告がされている。
このほかにも、近年、世界各国で医学的エビデンスに基づき血液型別になりやすい病気、重大事故での死亡率などの調査が行われ、血液型別にさまざまなリスクの差異が報告されている。
このデータをもとに、長尾さんにO型、AB型の人のリスクに合わせた保険をあげてもらった。
「本来なっては困るけれど、もし万一なったときのために備えるのが保険の原則。血液型によるリスクの差異にはごくわずかなものもありますが、気に留めておいて損のないレベルでしょう。それをもとに私の基準で最新の保険商品のなかから選びました」(長尾さん・以下同)
■「O型」なりやすいのは重大事故による死亡
事故による死亡率が高いが、がんや脳梗塞のリスクは比較的低いとされる。
「事故死や重大な後遺症に備え、非喫煙の人などが割安な定期保険『スーパー割引定期保険』、保険料が安い『FWD収入保障』などがおすすめでしょう」
【定期保険】メットライフ生命「スーパー割引定期保険」
非喫煙で血圧など健康に自信がある人は、保険料が割安になる。健康状態によって4つの保険料に分かれ、標準体と非喫煙優良体を比較すると保険料が半額以下になる。健康な人にとっては保険料が安いのが特徴。保険期間は80歳までで、保障額は500万から3,000万円まで。
【収入保障保険】FWD生命「FWD収入保障」
保険料が安くて、手厚い保障がついている。特徴は「配偶者同時災害死亡時割増特則」が自動的付帯。
■「AB型」なりやすいのは認知障害
脳梗塞や認知障害のリスクが高いとされる。
「介護保険は認知症以外の介護もカバーするので保険料が高くなりますが『あんしん介護』は要介護1になると支払いが受けられるので、介護する側の負担が軽くなります。認知症保険のなかでは『笑顔をまもる認知症保険』は軽度認知障害と診断されると一時金が出るなど、こちらも認知症初期から保障が受けられるのが特徴です」
【介護保険】朝日生命「あんしん介護」
「年金タイプ」と「一時金タイプ」がある。「年金タイプ」は要介護1になると年金がスタートし、要介護度が上がると年金額も上がる。要介護1になると保険料の払い込みも不要。「一時金タイプ」は要介護3になると一時金を受け取れる。両方またはどちらか一方に加入できる。
【認知症保険】SOMPOひまわり生命「笑顔をまもる認知症保険」
認知症と軽度認知障害(MCI)の両方に備えることができる認知症保険。初めて軽度認知障害と診断されると一時金が出て、認知症と診断されたときにも一時金が出る。「介護一時金特約」を付けておくと、要介護1以上に認定されると一時金を受け取ることができる。
保険は転ばぬ先のつえ。自分の血液型の病気や事故のリスクも考えて加入しても損はないはずだ。