気分を一新したい春は、部屋を片づけるには絶好の季節だ。
「お金持ちの部屋はどこを見てもスッキリしています。
そう話すのは、2,000軒以上の家を見た整理収納アドバイザーの広沢かつみさん。
お金持ちの整理術は〈1〉使うものと使わないものを分け、〈2〉使わないものを処分して、ものを減らし、〈3〉収納の定位置を決める、が3原則。
リビングの見栄えを決めるテレビ台には、テレビしかない。それにティッシュが見えないことも、お金持ち共通の特徴だという。
「特に雑然とするのはキッチンです。ものが多すぎる家が多い」(広沢さん)
絶対必要でないものも、処分するとなると、もったいない気が……。
「安いプラ容器・タッパー類から処分の練習をして。整理してスペースができると、必要なものを取り出しやすく収納できますよ」
そこで、広沢さんがお金持ちの整理・収納術を伝授!
■リビング
【見栄えはテレビ台で決まる】
テレビしか載せない。置いてあるものを整理し、定位置を決める。
【壁には絵画など飾るものを少しだけ】
カレンダーは1つに絞る。メモ書きなどははがす。
【色を統一しスッキリした印象に】
色は3~5色まで。特に収納品(100均カゴなど)の色をそろえる。
【テーブルの上に何も載せない】
リモコンは定位置を決める。ティッシュはテーブルの天板の裏などに隠す。テーブルを収納場所にしない。
【床に何もない】
配線は見えないように隠す。
■キッチン
【よい食器しかない】
もったいないと思わず美しい食器を使う。子どもが独立したら、「夫婦2人分」に見直す。
【夜寝る前には、何も出ていない状態に】
ものが多すぎるのでまずは整理が必要。安いものから〈1〉プラスチック容器・タッパー、〈2〉ざる・ボウル、〈3〉フライパン、〈4〉鍋、〈5〉使っていない家電の順に整理して、スペースができたら収納する定位置を決める。
■トイレ
【手洗いタオルと飾ってある花以外は何もない】
トイレマットや便座カバーは臭いのもと。ないと洗濯の必要もなく、トイレ掃除もしやすい。
【掃除用具が隠れている】
しまう場所がないときは便器の後ろの壁にツッパリ棒を渡し、掃除用具やゴミ箱を「浮かせる収納」に。
それにしても、お金持ちはみんな掃除好きなの?
「実はものぐさな方が多くて、臭いのもとのトイレマットは敷かず、さっと拭き掃除。洗面所は汚れをためてからより“ついで掃除”。手間のかからない方法を選びます」
ものを処分すると過去と決別し前向きになれた、ムダ遣いがなくなり貯蓄できたなど運気上昇効果も。お金持ちの整理術をマネして、部屋も気持ちもスッキリしよう。
【PROFILE】
広沢かつみ
リフォーム誌の編集長から整理収納アドバイザーに。著書に『「お金持ち」が知っているいつも片づく部屋づくり』(青春出版社)がある