12月12日、14回目の誕生日を迎えた“少年革命家”でYouTuberのゆたぼん。

15日に公開した動画では、誕生パーティーでNHK党の立花孝志党首(55)が祝辞を述べる様子が。

さらに、格闘家の皇治(33)や加藤紗里(32)、脳科学者の茂木健一郎(60)ら著名人から届いたビデオメッセージも映し出された。

ゆたぼんといえば、11月13日に日本一周の旅を終えたことも記憶に新しい。“不登校児や様々な人たちと会い、学びながら元気と勇気を与える”目的で、昨年12月に立ち上げたクラウドファンディング(以下、クラファン)は約487万円の寄付金が集まった。

ところが、クラファンだけでは旅費を賄えなかったようで、10月25日に投稿した動画で「50万円以上ガソリン代がかかった」などと大赤字を報告し投げ銭を募り、物議を醸した。

「ゆたぼん君は『楽しんでも遊んでもいいから自由に使ってって言ってくれる人だけ投げ銭してください』などと条件を要求し、“都合が良すぎる”と批判が殺到。その後も騒動は続きました。

投げ銭を募集した直後に100万円の申し出があったと歓喜しましたが、振り込み詐欺だったことが判明。意気消沈するも一転して、とある経営者から本当に100万円の振り込みがあったと報告したのでした」(WEBメディア記者)

残すところあと7県で大赤字に陥ってしまったが、救いの手を差し伸べてくれた人のおかげで日本一周は達成できたようだ。しかし、旅が終わったあとも、波紋は続いた。なんと“相棒”を手放そうとしいているのだ。

ゆたぼんは12月10日に投稿した動画で、日本一周に使用した専用車「スタディ号」の売却を宣言。複数の問い合わせがあったといい、「スタディ号を欲しいという人に売ろうと思います」「さらに改良して旅してもいいし、スタディしてもいいし、人助けしてもいいし、自分専用にしてもいい」と応募を募った。

いっぽう、「137日間の旅やってんけど、その間、ずっとスタディ号は俺のことを守ってくれてて、事故もなく、中でもぐっすり眠れるし、本当に最高な車や!」とも熱弁していたゆたぼん。そんな「スタディ号」は、クラファンで募った寄付金の大半を投じたトラックだった。

「旅の引率者である父・中村幸也氏が運転し、基本的には車中泊をして各地を巡ったそうです。旅の収支を報告した動画で、ゆたぼん君は1.1トントラックの『スタディ号』の購入や準備に300万円かかったと明かしていました」(前出・WEBメディア記者)

支援者からの寄付金で用意した「スタディ号」を即座に売却しようとするゆたぼんに、ネット上では疑問の声が相次いだ。

《クラファンという意義は何なのだろうね。支援者はこれで納得するのだろうか》
《300万円も費やして専用カーを作ったのであれば、第2回、第3回と全国の不登校児に元気と夢を与え続けたらどうなのだろうか》
《思いを受け継ぐ人などに譲るのでは無く売る?》

■「物に対するありがたみがどこか欠けているような気がします」

では実際に、かつてゆたぼんを支援した人はどのように感じただろうか?

「『どこかの施設で使ってもらえませんか?』という風に、まずは施設や団体に寄付をするといった呼びかけが通常ではないかなと思います。

もともとゆたぼん君のトラックは、クラファンをする前からあったものではないのですよね。日本一周の旅が終わって、すぐに売るという方向に持っていくのは違和感があります」

こう語るのは、愛媛県で金属リサイクル・家具家電リユース業の会社「リバーズエコ」を経営する小川凌社長(以下、カッコ内は小川氏)。ゆたぼんのクラファン企画で、「日本一周中にあなたのお店や会社に実際に行って、ゆたぼんのYouTubeチャンネルで紹介します」という8万円のリターンを購入した人物だ。小川氏は続ける。

「物の大切さや思い入れが感じられず、『物の価値=お金』という印象を受けます。お父さんの入れ知恵なのかはわからないですが、中学生の感覚として『なんでもかんでも物はお金なんだ』といった価値観を持っているのであれば、なかなか危険な考え方ではないでしょうか。

物に対するありがたみがどこか欠けているような気がします」

ゆたぼんが昨年3月に小学校の卒業証書を破く動画を投稿して以降、YouTube上でゆたぼん親子に異論を唱えてきた小川氏。自らに批判的な“匿名のアンチ”に猛反発し続ける幸也氏に対して、実名や顔を明かし真っ向から思いを伝えようとしてきた。いっぽう、ゆたぼんのクラファン企画は「学ぶ機会として非常に有意義だと思う」と賛同し、「直接会って意見を伝えるチャンス」と捉え支援したという。

■メールは無視、現金書留で一方的に支援金を返金

ところがある時、一方的に支援金を返金されたというのだ。小川氏は今年9月、ゆたぼん親子の代理人弁護士から手数料を含めた8万220円が現金書留で届いたことをYouTube上で報告している。

「『振込先口座を教えてほしい』と連絡がきたので、『返金ではなく、会いに来てください』とメールで返事をしましたが、ずっと未読のままで……。

気づいたら現金書留でお金が返ってきたんです。正直、驚きましたね」

以後も、送ったメールは読んでもらえず、ゆたぼん親子とは全く連絡が取れないままだという。小川氏は言う。

「私の会社に来てもらい、色々な仕事や分野があることをスタディしてもらうことで、これまでの“炎上スタイル”を変える分岐点になると思っていました。ですが結局、彼らにとって都合の悪い人や反対意見の人の所には行かず、好きな人の所だけ行っていますよね。正に、“好きなことだけやる”という風な生き方を選んでいるように思います。

ですが、ゆたぼん君が大きくなるにつれて世間の人たちの興味は薄れるでしょうし、このままだと人に迷惑をかけることでしか注目されない大人になってしまうのではないかと危惧しています」

ゆたぼんの将来を心配する小川氏は、「対談する機会があれば色々話してみたいこともあります」と語り、こう続けた。

「ゆたぼん君がやっているスタイルは多くの人から反感を買うばかりで、恐らく応援してくれる人は今後増えないでしょう。ゆたぼん君はそれで良いのかもしれませんが、大人になって世間から白い目で見られるようになってしまうと、仲の良い人たちだけでやっていくのも実際には難しいと思います。やはり、多くの人が支え合って生きていくものだと思っていますから、機会があれば色々話してみたいと思います」

本気で心配してくれる支援者の声は、このままゆたぼん親子に届かないのだろうか。