12月も終盤に差し掛かり、2024年もすぐそこ。正月休みは家でドラマを一気見するのが恒例という人も多いと思うが、ドラマの“王道”として知られるのが、フジテレビの月曜夜9時から放送されるドラマ、通称「月9」だろう。
月9といえば『ロングバケーション』や『東京ラブストーリー』などの大ヒット作を生み出したフジテレビの看板ドラマ枠。90年代には社会現象を生み出すほど大きい影響力をもつ作品もあったが、令和となった今、その評判はどうなのだろうか。
そこで本誌は、男女500人を対象にし、最も「面白い/がっかり」と思った令和以降に放送された月9ドラマのアンケートを実施。今回の記事では「面白いと思った」令和の月9ドラマのランキングを発表する。
まず、3位に選ばれたのは、’19年夏に第一シーズンが放送された『監察医 朝顔』。『漫画サンデー』(実業之日本社)で連載されていた漫画を元にしており、上野樹里(37)演じる法医学者の朝顔が、遺体の解剖を通して事件の謎を解いていくという内容になっている。第1シーズンは全話2桁%を超える高視聴率を記録し、’20年秋には第2シーズンが放送された。
解剖を通した医療系ミステリーながら、朝顔というひとりの女性の人生を描く物語の重厚さが人気の理由のようだ。朝顔の父役を時任三郎(65)、夫役を風間俊介(40)が演じており、実力派俳優たちの演技が作品に深みを与えている。
「法医学者と刑事という珍しいタッグがおもしろかった」
「朝顔一家の家族愛がほほえましい 監察医を通してひとの生きざまが描かれていたが、心にしみいる感じがした 演者の演技に引き込まれた」
「内容はかなり重ためですが、忘れてはいけない日々の幸せと東日本大震災のことを思い出させてくれたから」
つづいて、2位に選ばれたのは、今年秋に放送された『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』。クリスマスイブのたった1日の出来事をワンクールかけて描くという設定が話題になった今作。トリプル主演を二宮和也(40)・大沢たかお(55)・中谷美紀(47)が務め、関わりのなかった男女三人のストーリーが交差していく様子を描いている。
主演3人の話が同時並行に進みながら、視点が切り替わっていくという構成に驚いた人は多かったようで、その斬新さを評価する声が多かった。
「これまでにない新鮮さを感じた」
「ONE DAYは1日の出来事をそれぞれの視点で丁寧に描かれていて毎週楽しめた」
「1日の目まぐるしい出来事を毎週味わえたから」
また、主演級の俳優三人がトリプル主演という豪華さが功を奏したのか「独特で個性的な人が多く台詞が面白かったから」と、キャスティングに魅力を感じた人も多数いたようだ。
そんな『ONE DAY』に大差をつけ118票を獲得し、1位に選ばれたのは、’22年冬に放送された『ミステリと言う勿れ』。原作は『BASARA』『7SEEDS』などで知られる漫画家・田村由美氏の大ヒット少女漫画で、風変わりな大学生が謎を解いていくというミステリー作品。原作の人気が高いだけに”再現度”に注目が集まったが、ドラマ版でも世界観を忠実に再現できていると高評価を獲得していた。
「漫画の原作の面白さを忠実に再現できていたから」
「面白い原作の漫画を踏襲したうえで、主人公を演じた菅田将暉さんの演技によって主人公の心に刺さるセリフが違和感なく届いてきたから
「漫画の原作から好きだし、ミステリー要素に主人公が面白いし、菅田将暉さんがあってたから」
また、菅田将暉(30)が演じる主人公の久能整は、気になったことがあると誰彼構わず喋り続けるという変わったキャラクター。「整くんが面白い」「ミステリーで謎解きも面白いが、主人公のキャラクターがほっこりする」と、独特のキャラクターも人気を集めたようだ。
このランキングを参考に、令和発の月9ドラマを見返してみてはどうだろうか。