登録者数116万人を誇る人気YouTubeチャンネル「令和の虎CHANNEL」。4月30日に「大変なことになりました。」と題する動画がアップされ、収録中に火災が発生するトラブルが勃発した。

動画では「FC(フランチャイズ)版Tiger Funding」企画が行われ、から揚げ店の全国展開を志願する経営者が登場。審査員たちの目の前で経営者自らから揚げを調理し、審査員たちができたてを実食する場面もあった。

経営者によるプレゼンが行われるなか、動画が10分ほど経過したその時。スタッフが「ちょっと控え室に来ていただいてもいいですか。油が今ちょっと火が……」と、報告しにきたのだった。

チャンネルを主宰する岩井良明氏(64)は「やべぇやべぇ」「かけろ、早く」と消火器で火を消すよう指示。

テロップには、「※大きな物音などが鳴りますのでご注意ください」「消火器をまいている音です」と表示された。スタッフらに「火事です!」「出てください!」と促され、審査員たちが足早に退室する様子が収められていた。

審査員として参加していたYouTuberのヒカル(32)は、「緊急で動画を回してるんですけど」と火災発生時の状況をリポート。場面が切り替わると、消火器が撒かれて白い煙が立ち込めている控室が映し出されていた。

■主宰者は騒動を謝罪も「そこまで違約金を払わないといけないのか」と不満

火災の原因はから揚げを調理したカセットコンロから出火したようだが、主宰者が漏らした“不満”が波紋を広げている。

動画後半では火災の発生日とは別の日に撮影された映像が映し出され、岩井氏と「FC(フランチャイズ)版Tiger Funding」を主宰する林尚弘氏(39)が登場。

林氏は「皆さんにご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ありませんでした」と謝罪し、志願者と同じように自らも責任を感じていることを語った。岩井氏もまた、「私にも責任があるという風に感じております」と詫びていた。

林氏によれば令和の虎を撮影しているスタジオ「Suneight」に、ビルのオーナーから「すぐに出ていってくれ」と要請があったという。林氏は「もちろん私たちが悪いんですが」と前置きした上で、厳しい通告を受けたことをこう明かした。

「家庭用コンロを使用しただけで、悪意もなくから揚げを揚げて、火が出てしまった。消火器を使うなどして、 ことが大きくなってしまったのですが、『すぐ出ていってほしい』と。

『出ていかないのであれば、家賃を3倍お支払いしなければならない』と通告されまして。このSuneightさんのスタジオは、『令和の虎』のために作られたと言ってもおかしくないくらい『令和の虎』用にしていただいてまして。スタジオ製作に非常にお金がかかっています」

退去費用や新たにテナントを借りる費用などを含めると「最大3億円程度」かかってしまうといい、林氏は「少なくとも違約金がなかったとしても、このオフィスを元の形に戻し、新しくこの形を作るには、少なくとも1億5000万円はかかると言われています」と語った。

岩井氏も納得できていないようで、「確かに現状回復は、もちろん当たり前にしなければいけないことなんですが、そもそもこの件で即時退去と言われてしまうものなのか自分には理解できなくて」とコメント。「僕にしてみると法外な違約金をSuneightさんが請求されているのを耳にして、志願者のお気持ちはわかるんですが、とてもじゃないけど責任を負えるような金額ではなくなってしまっている」とも、吐露していた。

また、岩井氏は消防士から聞いた話として「本当は油の時は濡れた布を被せなければいけないらしい」と語り、「消火器の酸素に火が燃え移って火が大きくなった」と知ったという。

「とにかく起こってしまったことは仕方がないことなんですけれども」としつつ、「それに対する罰則規定みたいなものが、僕たちが想像してる以上のもので、本当にそこまで違約金を払わないといけないのか。僕個人の意見なんですけど、なかなか納得できるものではない気がしています」と語っていた。

動画のコメント欄には《皆さんの命が無事で本当に良かった》と安堵する声もあがる一方で、動画でオーナーへの不満を述べる主宰者に疑問を唱える声もあがっていた。

《金額が妥当かを言う必要はなかったでしょ 今話すべきはそこじゃないよ》
《賃貸ビルで火事を起こすのがガチヤバイという感覚がないことに驚いた。悪意はないとか大事にならなかったのに酷いとか余裕で飛び越えて、火事は、ヤバイって》
《事の重大さが分かってなさそうだね。自分が保有してて色んな会社が入ってるビルで火事起こされたらどう思うか、人が亡くなってたらどうなってたかもっと考えた方がいいよ》