6月に入り、大詰めを迎えつつある春ドラマ。今期も多くの魅力的な作品が登場し、最終回が待ちきれないという人も多いだろう。

脚本や演出もさることながら、ドラマの見応えに大きく影響を与えるのはやはり出演する俳優たちの演技力だろう。そこで、プライム帯放送の春ドラマに出演する主演俳優・女優について、500人を対象にアンケート調査を実施。“演技が素敵、上手い!”と思うのは誰なのかを聞いた。今回は、主演女優について発表する。

3位に選ばれたのは、『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)で主演を務める杉咲花(26)。杉咲演じる川内ミヤビは、優秀な若手脳外科医だったが、不慮の事故で過去2年の記憶を喪失してしまったうえ、今日のことを明日には忘れてしまうという後遺症を負ってしまう。

本作で共演する若葉竜也(34)は、WEBメディア「Real Sound」のインタビューで、杉咲について「彼女の背中を見て手を抜ける人っていないと思うんです。なぜかと言うと、同じ現場にいたらわかるんですが、誰にも見えないところで血の滲むような努力をしているから」と語り、杉咲の演技への真摯さを絶賛している。

その熱意は画面越しに、しっかりと届いているようだ。アンケートでは杉咲に対して、「自然体で何も違和感がない」「台詞がない場面での演技が上手い」など、静かでリアルな演技に賞賛が集まった。また、「昔から演技が上手いと思っていたが今見たら更に上手く話に凄い引き込まれる」など、杉咲自身の成長を感じる人もいた。

演技派として高い評価を受ける杉咲。

‘16年の映画『湯を沸かすほどの熱い愛』では、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。‘20年後期のNHKの連続テレビ小説『おちょやん』でヒロインを務めた。今年3月には映画『市子』で「第78回毎日映画コンクール」の女優主演賞に加え、「第47回 日本アカデミー賞」優秀主演女優賞を受賞するなど、その実力を如実に示してきた。

毎日映画コンクール受賞に際するWEBメディア「ひとシネマ」のインタビューでは、撮影の際に意識していることを「矛盾なんですけど、表現しないことです」と語っていた杉咲。その自然な演技は「アンメット」でも視聴者の心を掴んでいるようだ。

2位に選ばれたのは、『9ボーダー』(TBS系)で主演を務める川口春奈(29)。

川口演じる大庭七苗(おおば・なな)は自身と同じ29歳。仕事ぶりが評価され最年少で副部長に抜擢されるが、その間元カレや友人たちが結婚や出産をしていくことに複雑な思いを抱えている。という役どころ。

木南晴夏(38)演じる七苗の姉・六月、畑芽育(22)演じる妹の八海とのテンポの良い掛け合いは見どころの一つ。姉妹の苦悩を自身の人生と重ねる視聴者も多いが、川口自身もその役柄に共感することがあるという。

そのためか、アンケートでは「喜怒哀楽の絶妙な演技が秀逸」「年代毎の悩みや葛藤を上手く描いているドラマだと思いますが、川口春奈さんが主演だからこその良さが出ているドラマだと感じたからです」「切なさや葛藤などリアルな気持ちが伝わる演技」など、川口の等身大な演技に好感を持つ声が相次いで寄せられた。

‘20年に放送されたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で、急遽沢尻エリカの代役を務めた川口。NHKはその起用について「確かな演技力がある」と発表していた。その後、’22年のNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』に出演したほか、主演を務めた同年のドラマ『silent』(フジテレビ系)は大きな話題を呼ぶなど、着々と評価を高めている。

今回の配役も、川口のキャラクターとマッチしていたことも相まって、心を動かされる視聴者が続出したようだ。

そして栄えある1位に選ばれたのは『Destiny』(テレビ朝日系)で主演を務める石原さとみ(37)。演じるのは「横浜地方検察庁」中央支部の検事・西村奏役。

亀梨和也演じる大学時代の恋人と12年ぶりに再会したことをきっかけに、青春時代のある事件が甦り、運命の波に翻弄されていくことになる。

‘22年に第一子を出産した石原。本作は3年ぶりの連続ドラマ復帰作となった。子育てに追われる石原は、本作のセリフを子供の寝かしつけをしながら覚えたという。また、大学時代を自ら演じたことも話題となった。

アンケートでは、「大学生役や検事など全然違うが、演技が上手くて見入ってしまうから」安定した演技力を評価するだけでなく、「結婚を機に演技に磨きがかかったと思う」「母親になっても益々綺麗になり観ていても美しさに見とれてしまう」と、ライフイベントを経てその魅力に磨きがかかったと絶賛する声が多く寄せられた。

石原といえば、現在公開中の映画『ミッシング』での演技も話題になっている。映画では、これまでの”石原さとみらしさ”を封印し、失踪事件で娘を失い心を失った母親を演じた石原。憔悴した母親役を演じるため、ボディーソープで髪を洗い、リップクリームも塗らないという徹底ぶりを見せたという。実際、その生々しい演技に圧倒される人が続出。各所から絶賛の声が寄せられている。

今回のアンケートでも、「現在公開中の映画とはまた全然違う演技をしていらっしゃるので」と、『ミッシング』との役柄の差に驚く声も寄せられた。役者としての幅を広げている石原。その活躍が今後も期待される。