埼玉県鶴ヶ島市にある「鶴ヶ島カインズホームチャンスセンター」の店頭には先日から「ウォンテッド」と大きく書かれたポスターが貼りだされている。

「今年8月27日に、昨年のサマージャンボ当せん金の支払期限が迫っています。

当売り場からはおかげさまで1等5億円と前後賞それぞれ1億円合わせて7億円が出ました。これはバラで販売した中から出ましたので、1等、前賞、後賞、別々の人が購入したと思われます。このうち、1等5億円の当せん者はすでに換金されていますが、前賞1億円の人と後賞1億円の人が今年6月末時点で、まだ未換金との連絡を受け、このポスターを貼りだしました。昨年のサマージャンボをこの売り場で購入された人はぜひ今一度、手元のくじを確認していただけせんでしょうか」

懇願の口調でこう話すのは店長の段塚尚宏さん。「鶴ヶ島カインズホームチャンスセンター」は2023年の年末ジャンボで1等の前賞1億5千万円、2024年6月にロト6の1等3億7,496万円、そして前出の2024年サマージャンボ1等・前後賞7億円と大当たりが続き、その大当たりぶりにあやかろうと、ジャンボ発売時期には遠くは関西や東北地方からも宝くじファンが購入に訪れる人気売り場だ。

「店頭には大きく2024年サマー1等が出たのれんを出しアピールしているのですが、遠方からたまたま買いにいらしたお客さんの中には、当せんが出ていることを知らずに、机のなかにしまったまま、未確認という人もいらっしゃるのかもしれません」(前出・段塚店長)

■場所柄、一見のお客さんが購入するケースも多く、1等が出たことを知らずにいる人がいる可能性が

気を揉んでいるのは昨年のハロウィンジャンボで1等と後賞4億円が出た東京都「阿佐ヶ谷チャンスセンター」の長沼浩二店長も同じだ。

「昨年のハロウィンジャンボの当せん金支払い期限は今年10月29日で残り3か月になっているのに、いまだ1等3億円と後賞1億円、いずれの当せん者も換金に来られていないと聞いています。もし支払い期限を過ぎてしまい時効となると、ただの紙切れになってしまい、当せん者にとっては悔やんでも悔やみきれないことになります。そうなる前に一日も早く銀行へ換金に行ってほしいと願っています」(長沼店長)

JR阿佐ヶ谷駅南口ロータリーに面した「阿佐ヶ谷チャンスセンター」は場所柄、たまたま通りかかった一見のお客さんが購入するケースも多く、やはりこの売り場から1等が出たことを知らずに未確認の人がいる可能性があるという。

「実際、24年のサマージャンボでは、この売り場から3等100万円が出たのですが、知らずに売り場に70代の女性が持参したくじの中に100万円の当たりくじが入っていて、本人もびっくり。『とにかく急いで銀行に行ってください』とお伝えしました。このように、知らずに自宅にあるくじの中に、4億円の当せんくじが眠っている気がします」(長沼店長)

もしこのまま未換金だった場合、そのくじの当せん金はどうなるのか、宝くじ評論家の山下剛さんに聞いた。

「ジャンボ宝くじの当せん金の支払期間は、当せん金の支払開始日から数えて1年間で、これを過ぎると『時効』の扱いになり、当せん金は、全額、発売元である全国都道府県及び20指定都市に納められ、公共事業等に使われることになっています。宝くじ公式サイトによると、23年度に確定した時効当せん金は100億円に上ります。その大半(約79%)は末等(100~300円)のくじなどですが、1億円以上の当せん金のくじも7本あったそうです。自分で調べただけでは思わぬ見落としも発生します。とにかく購入したくじは必ず1年以内に、宝くじ売り場で調べてもらうことが確実ですね」

以前、福井県では年末ジャンボ1等2億円(当時)が未換金であることを、地元のテレビ局が呼び掛けたところ、翌日、売り場に、油まみれになったくじを「捜したら、工場の作業場で見つかった」と持参した男性のケースも伝わっている。該当の売り場で購入した心当たりがある人は、ぜひ今一度、手元のくじの番号を下記、当せん番号と確認してほしい。

【未換金情報】

「鶴ヶ島カインズホームチャンスセンター」

埼玉県鶴ヶ島市三ツ木新町1-1-13 カインズホーム鶴ヶ島店

★2024年サマージャンボ(支払期限25年8月27日)

(1)1等の前賞1億円当せん番号 11組110954番
(2)1等の後賞1億円当せん番号 11組110956番

「阿佐ヶ谷チャンスセンター」

東京都杉並区阿佐ケ谷南1-48-10 JR阿佐ヶ谷駅南口

★2024年ハロウィンジャンボ(24年10月29日)

(1)1等3億円当せん番号 24組111980番
(2)1等の後賞1億円当せん番号 24組111981番

※注:この未換金の情報は25年6月30日付のものです。

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