多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う「敬老の日」。9月の第3月曜日に設定されており、今年は9月15日である。

皇室では、両陛下が、敬老の日にちなみ高齢者のための施設をご訪問になっているが、一般的には、孫たちが祖父祖母に日頃の感謝を伝える日とされている。今回は、上皇ご夫妻と愛子さま、悠仁さまとのご交流をおことばとともに振り返る。

上皇陛下は、お誕生日に際するお言葉で、愛子さまとより仲を深めたいという思いを表明されてきた。平成18年、お誕生日に際しての会見で「幼稚園生活を始められた愛子様のご成長」について質問され、こうお答えになっている。

《最近の愛子の様子については、皇太子妃の誕生日の夕食後、愛子が皇后と秋篠宮妃と相撲の双六で遊びましたが、とても楽しそうで生き生きとしていたことが印象に残っています。ただ残念なことは、愛子は幼稚園生活を始めたばかりで、風邪を引くことも多く、私どもと会う機会が少ないことです。いずれは会う機会も増えて、うち解けて話をするようになることを楽しみにしています》

また、平成22年のお誕生日に際しての会見でもこう述べられている。

《今年は、学習院初等科3年になる愛子に、登校が難しくなるという思い掛けない問題が起こり、心配しています。皇太子、皇太子妃の心配も大きいことと案じています。そのようなことから愛子と会う機会も限られ、残念ですが、交流としてお話しできるようなことはまだありません。皇后は他の孫たち同様、愛子をとてもかわいがっており、愛子もこちらに来るときには必ず庭の花を摘んできて皇后に手渡しています。先日来たときには、飼っている猫の動画を熱心に皇后に見せていました。

運動会の映像で見る愛子は、昨年と変わらず、元気に楽しんでいるようで、安堵しています》

一方で、美智子さまは、愛子さまと似ているところがあると思われていたようだ。平成20年のお誕生日に際しての文書ではこう述べられている。

《この頃愛子と一緒にいて、もしかしたら愛子と私は物事や事柄のおかしさの感じ方が割合と似ているのかもしれないと思うことがあります。周囲の人の一寸した言葉の表現や、話している語の響きなど、「これは面白がっているな」と思ってそっと見ると、あちらも笑いを含んだ目をこちらに向けていて、そのような時、とても幸せな気持ちになります》

同文書で美智子さまは、悠仁さまのかわいらしさについても述べられている。

《悠仁とは9月の葉山で数日を一緒に過ごしました。今回は陛下が久しぶりに海で二挺艪の和船を漕がれ、悠仁も一緒に乗せて頂きましたが、船を海に押し出す時の漁師さんたちのにぎやかなかけ声、初めて乗る船の揺れ等に、驚きながらも快い刺激を受けたのか、御用邸にもどって後、高揚した様子で常にも増して活々と動いたり、声を出したりしており、その様子が可愛いかったことを思いだします》

また、美智子さまは、佳子さまの頼もしさに好感を抱かれていたようだ。平成19年のお誕生日に際しての文書では、お孫さまたちの仲の良さに触れられている。

《愛子は、眞子や佳子と遊ぶ時、大層楽しそうですし、眞子と佳子も、愛子を大切に大切にしながらも、大人とは異なる、子ども同士でのみ交せる親しさをこめて相手をしています。悠仁に対しても、2人の姉たちが、丁度小さなおかあさんのように気遣いつつ、しかも十分に手加減を知った無造作さで、抱いたり着がえさせたりしている姿や、小さな愛子が、自分より更に小さい悠仁の傍でそっと手にさわっていたりする姿を、本当に好もしく可愛く思います》

愛子さまと佳子さまは日々ご公務に励まれ、悠仁さまは成年皇族となられた。お孫さまたちの立派なご成長に、上皇ご夫妻も喜びを感じられていることだろう。

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