豊作だった秋ドラマが続々と最終回を迎えたり、クライマックスに突入したりしている今。翌週まで続きをじりじりと待たなくてもいいタイミングだからこそ、各種配信サービスで改めて一気見してみるのもおすすめ!

そこで、今季の「予想以上におもしろかった作品」と「つまらなくて期待を裏切られた作品」を『女性自身』のドラマ好きライターたちが忖度ナシの本音で語り合いました!

【メンバー紹介】

レッド(40代)
ブルー(30代)
イエロー(20代)

■予想以上におもしろかったドラマ

【1】『フェイクマミー』(TBS系)

レッド:今季、いい意味で予想を裏切られたのが『フェイクマミー』。

想像していたよりずっとおもしろかった!

ブルー:波瑠川栄李奈が並んで拳を突き出してるポスターを見たときは、「このドラマ、絶対つまんないぞ……!」って思いましたけど(笑)。実際は、女性に刺さる“シスターフッド”の話で最高でした!

イエロー:川栄李奈の“ギャル社長”って役柄に、作り手の嫌味や偏見を感じないのが画期的ですよね。ちゃんと自分で努力して地位を築いた人として描かれている。

レッド:社員に慕われている様子とか、事業にかける信念も、きちんと語られてたもんね。娘に深い愛情を持って向き合っているのも好感度が高い。

ブルー:波瑠の役もいい感じですよ。東大卒のエリート女性って、ちょっと性格悪く描かれがちじゃないですか。でも、不器用だけど心根がまっすぐな人になってるから、主人公として好感が持てるし感情移入もしやすいです。

イエロー:そんな正反対の女性2人が、お互いを大好きでリスペクトし合ってるのがいいですよね。

ブルー:本当にそう!とりあえず「女同士は対立させとけ」ってドラマには辟易としてますから(笑)。

レッド:シリアスな要素も、いいスパイスになってるよね。川栄李奈の元カレがもう怖すぎて……!

ブルー:笠松将の演技がハマってますよね。

まさにラスボスって感じで、どう終結するかが気になるところ。

レッド:でも、せっかく田中みな実が出てるから、このまま貞淑な主婦で終わったらもったいない!最終回でもっと周りをかき乱してほしい(笑)

【2】『ぼくたちん家』(日本テレビ系)

イエロー:私は、『ぼくたちん家』もけっこう好きです。

レッド:わかる!登場人物たちがみんな魅力的だよね。ゲイ同士の恋愛とか、横領事件とか、中学生の1人暮らしとか、エッジが効いた設定がもりもりなのに、全体的にはふわっとハートウォーミングなのが不思議(笑)。

イエロー:どの登場人物もキャラクターが立っていておもしろいです。しかも、麻生久美子光石研坂井真紀と脇を固めるのがみんな演技派揃い!

レッド:ゲイのキャラクターが変に誇張されてないのもいいよね。ちゃんとリアリティがあるもん。

ブルー:及川光博手越祐也のカップルは、2人ともきれいな顔立ちでBLっぽく見えかねないけど、あえて等身大にしてるんでしょうね。

レッド:それに、エンディングテーマもいい味出してるんだよ。『バームクーヘン』って甲本ヒロトの曲なんだけど、この作品にぴったりだと思う!

イエロー:クライマックスまで、優しい気持ちで見続けられる、質の高いドラマでしたね。

■つまらなくて期待を裏切られたドラマ

【1】『新東京水上警察』(フジテレビ系)

ブルー:逆に期待を裏切られたのは、『新東京水上警察』。『踊る大捜査線』の湾岸署が登場すると聞いてめちゃくちゃ楽しみにしてたのに……。

なんか惜しい感じで、いまいち盛り上がりに欠けるんですよね。

レッド:私、加藤シゲアキの役が好きになれなかった!上昇志向ばっかり強くて、いつも不機嫌で周りに当たるし。見てるとイラッとしちゃう(笑)

ブルー:たしかに、登場人物に“奥行き”がないですよね。チームのメンバーも、中尾明慶がヘタレっぽい元鑑識、山口紗弥加がサバサバした姉御肌の女刑事って、典型的なパターンにはめられてるし。主演の佐藤隆太の役もちょっと暑苦しくて、『ROOKIES』を思い出しましたよ(笑)

イエロー:だから、“一昔前のドラマ”って感じがするんですね!どこか“平成っぽい”というか。

ブルー:「俺は勇敢なんかじゃない。命を、惜しむ資格がないだけだ……!」とか、セリフがクサいときがあるんですよね。最近は、『ブラッシュアップライフ』みたいに日常的な会話劇が流行ってるから、令和っぽくなく感じるのかも。でも平成のドラマって、おもしろかったけどなあ。

レッド:記号化されたキャラクターと仰々しいセリフっていう、平成の古臭い部分だけが際立っちゃってるのかもね……!

【2】『絶対零度~情報犯罪緊急捜査』(フジテレビ系)

レッド:『絶対零度~情報犯罪緊急捜査』も、なんともいえないよね。沢口靖子が『科捜研の女』すぎる(笑)。

ブルー:どんな役をやっても、まったくブレないのがすごいです!情報犯罪の捜査って、最先端の技術を駆使しそうじゃないですか。

でも、チームでパソコンを使いこなしてるのが黒島結菜だけで、本当に情報犯罪に太刀打ちできるのかなって(笑)

レッド:沢口靖子の役なんか、あえて足を使って捜査してる設定だもんね。ドラマの中ではそれが捜査に功を奏してるけど、サブタイトルにも情報犯罪って大々的に入れてるわけだし、最新技術で犯罪と戦うものだと思っちゃうよね。

ブルー:重要な手がかりの花が売っているお店を、馬場園梓がたまたま知ってたっていう展開があって。元物品調達課っていう経歴をいかしたかったんでしょうけど、「画像検索すればよくない?」って思わず声が出ちゃいました(笑)。

イエロー:キャスト陣は経験豊富な人ばかりで、いい意味で渋い感じなんですけどね。

レッド:大人が多いよね。視聴者も若年層より50代以上くらいで想定してるのかも。それこそ沢口靖子が馴染みある顔だから、違和感なく見られそうだしね。

イエロー:情報犯罪のターゲットになる可能性が高い年代ですから、啓蒙する意味もあるのかも……?つまらないと思ったドラマも、こうやってツッコミながら見ると意外と楽しめますね。

ブルー:おもしろかった作品を見直すのはもちろん、ハマらなかった作品もツッコミするつもりで見てみると、逆に魅力に気付けたりするかもしれませんね。

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