「高市内閣は他責の内閣だ。早朝会議が批判されたら、野党の質問通告が遅かったせい。

台湾有事答弁が批判されたら、質問した野党のせいでしょ。つまり、自分の失敗はすべて人の責任ということでしょう」

本誌記者にそう語ったのは、旧立憲民主党所属で、今回の選挙に中道改革連合から出馬している前衆議院議員だ。ちなみに、野党の質問通告はルール通りに行われていたこと、台湾有事については歴代の内閣も同様の質問を受け無難に答弁していることが判明している。

選挙期間中の高市早苗首相(64)の言動が波紋を呼んでいる。

「円安でもっと助かっているのが、外為特会っていうのがあるんですが、これの運用、今ホクホク状態です」

1月31日、神奈川県川崎市内で、衆議院選挙の応援演説でこう語った高市首相。これが円安の容認ではないかと報じられると、高市首相はXで《一部報道機関で誤解がある》《円高と円安のどちらが良くてどちらが悪いということはなく》と主張した。

あたかも “切り取り報道”だったかのような主張だが、演説では円安のメリットにこそ触れていたものの、円安が引き起こす問題や円高の利点などについて言及していなかった。

■“熱烈支援者”のせいで“腕に痛み”というが……

翌2月1日に高市首相はNHKの『日曜討論』に出演し、党首討論に参加する予定だった。前出の“ホクホク発言”や「週刊文春」で報じられた旧統一教会関連団体によるパー券購入などについて、他党から厳しく追及されることが必至だったが、開始30分前に“腕の治療”を理由に“ドタキャン”。自らのXにこうつづった。

《実は、ここ数日の遊説会場で、熱烈に支援してくださる方々と握手した際、手を強く引っ張られて痛めてしまいました》

しかし、予定されていた遊説は敢行し、寒空の下で気丈にも応援演説を行った。ちなみに、2月3日の『文春オンライン』では、放送2日前の1月30日の時点で、番組欠席の準備をしていたと報じられている。

そんな高市首相の「人のせい」はこれだけではないようだ。

1月27日に東京・秋葉原で行われた日本維新の会の吉村洋文代表(50)との合同演説では、議席配分から衆議院の委員長ポストを野党が握っていることに触れ、「法律案があって、委員長、よその党が持ってたら実現できない」と訴えた。政策実現できないのも、自ら選んだ今回の解散総選挙も「野党のせい」ということだろうか。

前出の前衆議院議員はこう語る。

「総理就任前にも、自分にとって都合が悪い総務省の行政文書が出てくると、官僚の捏造だと主張していました。総務省は『捏造があるとは考えにくい』と結論付けましたが、このときも“官僚のせい”にしたでしょ。人のせいにするために、ありとあらゆる理屈を考えるんです。

自民党の議員や支持者であれば、こういう“遊び”に付き合ってくれるかもしれませんが、外国には通用しません。他責思考を改め、自らの言動を省みない限り、台湾有事答弁のような、国益を損なう言動をこれからも繰り返すと思います」

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