4月4日放送回で取り上げた、ナフサの供給を巡る専門家の発言について、高市早苗首相(65)が否定し、番組公式Xで謝罪に追い込まれた報道番組『報道特集』(TBS系)。実は同放送回でもう一つ波紋を呼んでいた出来事が――。

問題となっているのは、「PFAS問題に揺れる沖縄から怒りの声」と題された特集のなかで、環境医学の専門家である南デンマーク大学のフィリップ・グランショーン教授へのオンライン取材を行っている場面だ。

取材している記者の左隣には別のスタッフが座っており、そのスタッフのものであろう閉じられたノートパソコン1台が画面内に映り込んでいるのだが、そのカバーに《安保法制は憲法違反です!》と大きく記されたステッカーが貼られていたのだ。

このパソコンが番組スタッフの私物、または会社支給のパソコンかなどは一切不明だが、当該シーンの写真などがXで拡散されると、一部から批判があがった。

《放送法第4条違反なのでは?あと、今更言うことではないですが、フジテレビ同様、TBSのコンプライアンス意識も低すぎるのでは?》
《さすがに、迂闊すぎでは? 隠す必要もなくなったってことか》
《要するに、TBS「報道特集」は、そういう思想のヤツらが制作している番組だという事だろうと思います》
《逆向いてるからチェック出来なかったかTBSが何も思ってないからスルーしたのか》

「“安保法制反対”という考えそのものは、個人の自由なので是非を問われるものではありませんが、放送法には放送事業者は”政治的に公平であること”と明記されています。テレビ局の姿勢としてもですが、特に客観性や中立性が求められる報道番組において、思想の左右に関わらず、政治的主張を映してしまったため、中立性が保てていないとした批判や、意図的な演出ではないかとの憶測を招いてしまったのだと思います」(テレビ局関係者)

そこで、TBSに、問題のパソコンはTBSのスタッフの物か、政治的主張のステッカーが映り込んでいることに気がついていたら画面から排除したか、中立性を問う批判についての見解を聞いたところ、広報担当者から次のような回答が得られた。

「取材に立ち会った通訳の方の、私用のパソコンが映り込んでいたものです。番組の内容とは一切関係ありません」

前出のテレビ局関係者は次のように指摘する。

「問題のパソコンはTBSの備品や番組スタッフのものではなく、取材に同席した外部通訳者の私物であることが確認された一方で、たとえそれがスタッフ以外のものであっても、視聴者に“番組側のメッセージ”と誤認させるリスクを孕んでいることは否定できず、番組制作の現場では、通常であれば事前に確認し、画面から排除されるべきだったと思います。

『報道特集』はこれまで、徹底した調査報道で日本のジャーナリズムを牽引する番組として高く評価されてきました。一方でリベラルな内容が多いゆえに、一部の右派からたびたびやり玉にあげられているだけに、こうしたステッカーが映り込んでしまったことで“偏向報道”といった批判を招いてしまう結果となってしまいました。細部の管理不足が番組の本質とは異なる文脈で批判を招く結果となったことは、残念です」

なお、4月9日時点でTverでの見逃し配信を確認すると、問題のステッカーにはぼかしがかけられており、メッセージの内容は確認できないようになっていた。

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