「仕事は手を抜いたことはなかったんです。とにかく熱い事務所なんですよ。
そう話すのは、デビュー以来12年間在籍していた所属事務所エヴァーグリーン・エンタテイメントを、今年3月21日に電撃解雇された山本裕典(29)。『仮面ライダー』シリーズでデビューしたイケメン俳優への突然の“クビ宣告”は、世間を驚かせた。現在、山本は都心の駅からほど近い高級マンションで暮らしている。
5月中旬の夜、車で帰ってきたところを直撃すると、一瞬、驚いた表情を見せたが、真摯に応じてくれた。
――女性自身です。ご本人の口から、きちんと経緯をお聞きしたいと思いまして。
「そうですね、世間ではあることないこと言われてしまって(苦笑)。時期を見てファンのみなさんにきちんとご報告をとは思っていたんですが……。決して(事務所と)喧嘩別れでもないし、田舎の学生を芸能界に連れてきて育ててくれて、いまも感謝しかないんです」
――結局、なぜ解雇されたんですか?副業のバー経営が問題だった?
「実際にいまも飲食店を何店舗か経営していて、それは事実です。事務所には言っていませんでした。
そう言って笑った顔は、少しさびしげに見えた。本誌が直撃した前日、ひさびさに芸能界と接点を持ったという。
「昨日、蜷川(幸雄)さんの一周忌で、さいたま芸術劇場(さいたま市)に行ってご焼香させてもらいました。育ててもらった恩もあるのですが、(この状態だと)なにか負い目を感じるというか……。制作スタッフさんや共演者ともお会いして、みんな心配してくれました」
――芸能界はこのまま引退するつもりですか?
「高校3年生で芸能界に入って、人間関係も生き方もここで作ったもの。だから、未練はなくはないし……やりたい気持ちもありますが、現時点でどうするか、正直決められない。正直、自分はこのまま経営者のままでもと……。(そうすれば)誰にも迷惑かけないじゃないですか。人前に立つのは好きなので、いつでも戻れる準備はとも思うんですが」
答えが出るには、もう少し時間がかかりそうだ。