つい自分をよく見せるためにマッチングアプリのプロフィールを盛り気味に書いてしまった……。そんな嘘をついてしまう人が少なからずいるようです。


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今回は、そんな嘘プロフィールの男性に翻弄されてしまった女性のエピソードをご紹介しましょう。

マッチングアプリで知り合った彼

松田樹里さん(仮名・31歳)は、最近マッチングアプリで知り合った蓮さん(仮名・35歳)と4回目のデートでお付き合いを申し込まれました。

「実は初めてのデートの時に、目の前に現れた蓮さんは写真の通り爽やかな笑顔だったんですが……身長がプロフィールに書いてあったよりだいぶ低めで、ちょっと不信感を抱いてしまったんですよね」

ですが蓮さんは話題が豊富で知識もあり、話をしているととても楽しく、徐々に「まぁ身長を5cm盛るぐらいの嘘ならたいしたことでもないか」と気にならなくなり、デートを重ねたそう。

「マイナスからのスタートでしたが、すっかり蓮さんの落ち着いた雰囲気や、聞き上手で私の話におおらかなツッコミを入れてくれるところに心惹かれてしまい、お付き合いOKの返事をしたんですよ」

すると蓮さんは大喜びで「次のデートは2人の記念日にふさわしいプランを練るから」と言ってくれました。

「それってもしかしたらお泊まりデートってことかな? と思いました。まだ私と蓮さんは手を繋いだことしかなかったので」

「こんな若い子連れちゃって!」とは?

そしてデート当日。ムーディーなフレンチの店を予約してくれた蓮さんは、お姫様を扱うように樹里さんをエスコートしてくれたそう。

「美味しくて見た目も素敵な料理を堪能して夢心地の中、蓮さんが『実は◯◯ホテルに予約入れてあるんだけど、大丈夫?』と優しく聞いてくれて……。それは私がずっと泊まってみたかった高級ホテルだったので胸が高鳴りましたね」

するとタクシーを拾うために大通りに出た時に、急に蓮さんの肩をガシッと掴み「お、かっちゃんじゃねぇか! 偶然だな! こんな若い子連れちゃっていいねぇ」と親しげに酔っ払った40代後半ぐらいのおじさんが話しかけてきました。

「蓮さんは苦い顔をして『また酔ってるんですか? こちらからまた連絡するので、今は勘弁してください』とおじさんをたしなめました。『なんで敬語なんだよ! 俺たちの仲なのにおかしいだろ』とさらにからまれましたが、タクシーに乗り込むとそのおじさんを振り切り強引に出発したんですよ」

樹里さんはその時のおじさんが何となく気になり「あれは誰なの? あと蓮さんのこと『かっちゃん』て呼んでたけどなんで? どんな由来のあだ名?」と聞いてみたそう。

「『気にすることないよ、以前勤めていた会社の上司で、僕のこと気に入ってくれていたんだ。かっちゃんていうのはその当時のあだ名で、だけどもう理由はなんだったか忘れちゃったけどね』と微笑んでいましたが……なぜか蓮さんの笑顔がいつもと違って引きつっているように感じたんですよ」

ホテルで身分証を盗み見ると……

初めて会った“35歳男性”とホテルに行った女性。身分証を見た瞬間、凍りついたワケ
嘘だらけのプロフィール
多少の違和感を抱きつつもホテルにチェックインして、先に蓮さんがシャワーを浴びました。

「その時につい、蓮さんがプロフィールで身長を盛っていたことを思い出し、もしかしたら『かっちゃん』ていうのが本名で、『蓮』というかっこいい名前が偽名? と思いついてしまい、いけないことだとは分かりつつ、蓮さんのお財布の中身をチェックしてしまったんです」

するとマイナンバーカードが入っていたので見てみると……。

「私が聞かされていた名前とは違っていました。
そこには『かっちゃん』とあだ名がつくだろうなという下の名前が書いてあり、騙されていたことが分かりショックを受けましたね」

そしてさらに、マイナンバーカードに載っている顔写真が白髪だらけでほうれい線も深く、今の蓮さんよりかなり老けていたそう。

「嘘でしょ? と思いふと生年月日を見てみたら、なんと実際は45歳だったことが判明したんですよ! まさか10歳もサバを読まれていたなんて……。だからさっきのおじさんが『こんな若い子連れちゃって』と言っていたのかと腑に落ちましたね」

ホテルを脱出してLINEもブロック

樹里さんは、急に蓮さんのことが得体の知れない不気味な存在に感じて怖くなってきてしまい、どんどん鼓動がはやくなり冷や汗が止まらなくなってしまいました。

「気がついたらホテルを飛び出してタクシーに乗り込んでいましたね。ていうか45歳のかっちゃんて誰なの? という感じでLINEをブロックし、とにかく逃げてこられて良かったとホッとしたんですよ」

実は最初のデートの時に蓮さんは大手企業に勤めていると語っていたのですが、それも本当なのか怪しいそう。

「白髪を染めてヒアルロン酸かなにか打っているのか分かりませんが、本当に若く見えたのですっかり騙されてしまいました。でも今思うと『はい優勝~』とか無理して若者言葉を使いたがる割に、使い方が間違っているというか、微妙にニュアンスが違うなと感じたことがあったんですよね」

樹里さんはそれ以来、マッチングアプリをやめてしまいました。

「男性のプロフィールが全く信じられなくなってしまい、アプリはもう懲り懲りです。もう絶対に素性のはっきりした男性じゃないと、デートするのも嫌ですね」とため息をつく樹里さんなのでした。

<文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。
著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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