女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。
(初公開日は2023年6月5日 記事は取材時の状況)

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「子ども同士のケンカに親が口を出すものではない」とよく言いますが、自分の子どもがいじめられていたとなると話は別。しかし、思わぬきっかけでトラブルが解決することもあります。

息子をいじめている子を特定したら、母親が“まさかの人物”だっ...の画像はこちら >>
 神奈川県在住の山岡美里さん(仮名・31歳)は、離婚後に幼稚園児の1人息子、ハルクくん(仮名)を連れて実家に戻ってきました。

息子が転園先でいじめられている!?

「慣れ親しんだ幼稚園を転園させるのはやっぱり気が引けました。ハルクもお友達と離れるのはすごく寂しそうでした。でも、実家の近くの幼稚園であれば、私の同級生の子もいるかもしれないからすぐにお友達はできるだろうと淡い期待を抱いていたんです」

 しかし、ハルクくんを待ち受けていたのは同級生の女の子からのキツイいじめでした。

「最初はいじめに気が付かなかったんです。でも、前の幼稚園では楽しそうに登園していたハルクがだんだんと元気がなくなってきて、『お腹が痛いから幼稚園行きたくない』と言い出すようになり、おかしいと感じたんです。そこで、何かあったのかハルクに尋ねると、クラスの女の子がいじわるなことを言ってくると打ち明けてきました」

 その“いじわるなこと”とは「チビ」「女の子みたい」「変な名前」など言ってくる女の子がいると言うのです。

 しかもハルクくんの話によると、みんなの前ではなく2人きりになったときに言われているようでした。それでは先生もいじめに気づいてないのかもしれない……と思った美里さん。園に一度、相談してみることにしました。

いじめをしている子を確認

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幼稚園 子ども
「でも、どの園児がいじめているのかをまずは自分で確認したかったんです。お迎えはバスなので顔が判断しにくいのですが、そんな矢先に幼稚園の発表会があったんですよね。


 そして当日、ハルクにどの子に意地悪なことをされているのかを指差しで教えてもらいました。いじめている子は、ハルクよりもかなり体の大きい女の子。どうやら、クラスのボス的存在のようで他の園児もその子の横にくっついていましたね」

 発表会には保護者も来ていたので、ついでにいじめている子の親御さんのことを覚えておきたいと美里さんは考えました。するとそのとき、背後から「美里さんじゃないですか!」と呼ぶ声が聞こえたのです。

いじめっ子の母は、まさかの人物だった

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ママ友
「振り返ると、そこには昔の知り合いがいたのです。あまり大声ではいえないのですが、結婚前にアルバイトをしていた都内のキャバクラ時代の後輩、マミでした。

 私は当時、ナンバー入りしていたのですが、マミはあまり売れていなくてよく私のヘルプについてもらっていたんです。マミとは地元が同じで仲良くなったのですが、まさかこんなところで再会するとは思ってもみませんでした。

 久々に会えて盛り上がっていると、『ママ~!』と、マミの元に子どもが駆け寄ってきました。それは、なんとハルクをいじめているという女の子だったのです」

 なんと、ハルクくんをいじめていたのは美里さんのキャバクラ時代の後輩の娘だったのです。

ママ同士が“お友達”だと知ると…

「マミの娘が『ママのお友達?』と私のことを聞いてきました。そこでマミは『お友達だよ! ママのお友達の子と仲良くしてる?』と娘に聞いたんです。それを聞いた娘さんは何かを察したのか『う、うん! 仲良くしてるよ……』と言いました」

 転園してきたばかりで、他の保護者の顔をほとんど知らなかった美里さん。
しかし、マミさんとの知り合いだったということをきっかけに他のママを紹介してもらうことができたといいます。

 その日をきっかけにハルクくんへのいじめは一切なくなりました。ハルクくんも今は元気に登園しているといいます。

 美里さんはいじめのことをマミさんに伝えようと思いましたが、何か言ったせいで子ども同士のトラブルに発展して、またハルクくんが登園しづらくなるのも嫌だったので、黙っておくことにしたといいます。

 美里さんの場合は、思わぬきっかけで解決しましたが、子ども同士のいじめやトラブルは園に相談するのが一般的。子どもの様子に違和感を抱いたら、信頼できる先生や園長になるべく早く伝えるようにしたほうがいいでしょう。

<文・取材/結城>

【結城】
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer
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