孫が祖父にプレゼントを贈る。それだけで感動的ですが、今回は特にウルッときてしまいました。


 Threadsユーザーであるri_ririyさんの娘さんは、小学6年生のころに日めくりカレンダーを自作。これは、病気になって気持ちが沈んでいたおじいちゃんを励まそうと自らノートを買い、「前向きになれるように」と誕生日プレゼント用に作ったものだそうです。

 日めくりカレンダーを受け取るとどう励まされ、どう前向きになっていくのか? それは、めくればわかります。

日めくりカレンダーの中身は

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレ...の画像はこちら >>
「一輪の花さえも一生懸命に生きている。誰にも見られなくても。」

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
「どうしようもないことは辛くて苦しいけど、少しでも、その苦しみを軽くできることがあるのなら協力するよ」
「どうしようもないことは辛くて苦しいけど、少しでも、その苦しみを軽くできることがあるのなら協力するよ」

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
「どうしようもないことは辛くて苦しいけど、少しでも、その苦しみを軽くできることがあるのなら協力するよ」
「たまには空を見上げてみてよ。朝焼けも夕焼けも夜空ももう一度確かめてみて。よく見て。」

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
「あなたが生きているだけでそれでいいって、思ってる人は確かにいる。それだけは覚えていて。」
「あなたが生きているだけでそれでいいって、思ってる人は確かにいる。それだけは覚えていて。」

 1日進むたびに、読むと前向きになり、明るくなるような言葉と出会うことができるわけですね!

 娘さんが自作したこの日めくりカレンダーについて、母親であるri_ririyさんに話を聞いてみました。

余命宣告されたおじいちゃんが明るくなった

――日めくりカレンダーに書いてある文章は、娘さんが自分で考えたのですか?

ri_ririy:
作者名の記載があるものは娘がネットで名言集を調べて、良さそうなものをピックアップして書いたようです。

――「毎日を生きよ。あなたの人生が始まった時のように。 ゲーテ」などが、それにあたるわけですね。

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
「毎日を生きよ。あなたの人生が始まった時のように。 ゲーテ」
ri_ririy:
はい。作者の名前が入っていないのは、すべて娘が考えた言葉です。


――「一輪の花さえも一生懸命に生きている。誰にも見られなくても。」などが、娘さんが考えた言葉ということですね。気持ちが沈んでいたおじいちゃんが前向きになりそうな言葉が多いです。

ri_ririy
:はい、「生きる」という表現が多いですよね。

――この日めくりカレンダーを受け取ったおじいちゃんは、どういう反応でしたか?

ri_ririy:
喜んでいましたね。「がんばるよ」と言っていました。

――おじいちゃんはとても励まされたと思います。その後、容態はどうなりましたか?

ri_ririy:
病気になって最初のときに、もう余命宣告はされていました。でも、日めくりカレンダーをもらって少し前向きになったと思います。明るくなっていました。

母親から見た特にお気に入りの言葉は……

――娘さんが日めくりカレンダーを作っていたとき、ri_ririyさんは娘さんがどんな言葉を綴っていたかは知っていましたか?

ri_ririy:
いえ、中身はまったく見ていませんでした。たぶん、部屋でコツコツ作っていたのだと思います。だから、実家(おじいちゃんの家)に行ったときに飾ってある日めくりカレンダーを見て、そこでその日の言葉を読んでいたぐらいでした。


 その後、祖父が亡くなり、それからは祖母が日めくりカレンダー使っていたのですが、最近になって娘がもらって帰ってきたので、わが家で飾るようになりました。改めてそこで日めくりカレンダーを見て「なかなか、いいことが書いてるあるなあ」と、私も夫も知りました(笑)。

――ママの目から見て、特にどの言葉がお気に入りですか?

ri_ririy:
「いつも通ってる道とはちがう道を歩いてみる。いつも考えていることとは違うことを考えてみる」というのが私は好きです。

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
「いつも通ってる道とはちがう道を歩いてみる。いつも考えていることとは違うことを考えてみる」
――これは娘さんが自作した言葉ですね! 病気のおじいちゃんにも沁みる言葉ですし、普通の人にも教訓になるような言葉だと思います。とても、小学生の頃に書いたとは思えない深い言葉ですが……(笑)。

ri_ririy:
娘は昔から絵を描いたり、字を書いたり、いつもノートになにかを書き込んでいる子でした。だから、日めくりカレンダーのようなものを手作りするのは好きだったのだと思います。

――文章だけでなく、きめ細かく絵も描いていらっしゃいますね。

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
真っ暗闇を切り裂く夜明けの日差し
ri_ririy:
はい(笑)。

「欲しい」の声多数の日めくりカレンダーが商品化される可能性

――今、娘さんは何歳になりましたか?

ri_ririy:
今年4月から娘は大学2年生になりました。

――Threadsでは、大学生になった今の娘さんが綴った言葉も投稿されていますね。


ri_ririy:
小学生時代に作った日めくりカレンダーがわりと好評だったので、Threadsで見てくれている人に向けてスケッチブックに書き込んだ言葉と絵を新たに投稿しています。今投稿しているのは名言集からピックアップしたものではなく、すべて彼女自身が考えた言葉ばかりです。

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
娘さん自作の言葉
――大学生になった娘さんも、いい言葉をたくさん綴っていますね。「正解の道を選ぶんじゃなくて選んだ道を正解にしたい」など、やはり前向きに生きるための言葉が多い印象です。母親から見て娘さんはどんな女性でしょうか?

ri_ririy
:常に何か目標を持ち、それに向かって努力する子です。性格はすごく天真爛漫で明るいのですが、それでいて自分に厳しいというか。なんというか、すごく正しい子です。

病気で元気がないおじいちゃんに小6の孫が贈った「日めくりカレンダー」が沁みる…。お母さんに話を聞いた
成長し、大学2年生になった娘さん
――小学生時代に作った日めくりカレンダーを見た人たちから「このカレンダー、欲しい!」というリアクションが続々と寄せられています。その可能性はあるでしょうか?

ri_ririy:
本当は作ってみたいのですが、自費出版ってすごくお金がかかりますよね? だから、ネットでオーダーできる印刷会社さんを見て調べたりしています。

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 祖父のためにつくった「一輪の花さえも一生懸命に生きている。誰にも見られなくても」「たまには空を見上げてみてよ。朝焼けも夕焼けも夜空ももう一度確かめてみて」という言葉たちが、今も多くの人の心に届いているという事実。
若干12歳(当時)とは思えない、成熟した感性に驚きました。

 フォロワーの人たちの「欲しい!」という反応にも同感です。この日めくりカレンダー、たしかにわが家で飾ってみたいかも……!

<取材・文/寺西ジャジューカ>
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