泊まってみたい宿坊の魅力と、日本各地の代表的な宿坊6選を『山の神様に会いに行く』の著者であり、国内外の山に多数登ってきた人気占い師・大串ノリコさんに教えていただきました。
宿坊に泊まると何がいい? 4つのメリット
おいしい料理や温泉が楽しめる宿坊も。泊まることで、山のご神気をたっぷり吸い込んでいるような特別な体験ができるのだとか。1:神様の近くで過ごせる
宿坊にはご本尊やご神体が祀られているので、神様の気配をより身近に感じられます。ご神気もたくさんいただくことができますよ。
2:特別な体験ができる
お寺の宿坊には、精進料理をいただけたり、写経や坐禅の体験ができるところも。感覚が研ぎ澄まされ、さらにご利益を得ることができます。
3:勤行や特別なご祈祷に参加する
宿坊に泊まったらぜひ参加したいのが、朝の勤行やご祈祷。非日常の厳かな体験に身が引き締まり、心がすっと軽くなっていきます。
4:重要な文化財が見られることも
宿坊によっては、普段は公開されていない仏像や建築、寺宝などの重要な文化財を間近で見られることも。その寺院ならではの文化や信仰に触れることができます。


全国のおすすめ宿坊6選
宿坊のある霊山と、そのなかでも代表的な宿坊をご紹介します。自分で調べて選んでみるのも楽しみのひとつです。●三峰山 興雲閣(埼玉県)
かつては僧侶や参拝者が身を清める場として使われていた三峯神社の宿坊。静かな山の中でゆったり過ごすことができ、季節の山菜を使った素朴で滋味深い料理も魅力。
宿泊者限定で早朝の特別祈祷を受けられるほか、「三峯神の湯」と呼ばれる天然温泉も宿泊する楽しみです。
●出羽三山 羽黒山参籠所 斎館(山形県)
羽黒山参道の坂上にあり、江戸時代には30あった宿坊のうち、唯一現存する山伏の住まいの遺構。山伏修行のご祈祷の場として使われていた部屋もあります。
出羽三山の山菜を使った伝統的な精進料理は、松尾芭蕉が「奥の細道」行脚で出羽三山を訪れた際に味わったと伝えられています。
●七面山 敬慎院(山梨県)
身延山を守護する鎮守神として、七面大明神が祀られています。宿泊すると、七面大明神のお姿を見ることができる御開扉式と勤行に参列できます。
お坊さんによる七面山の歴史や、堂内の案内もわかりやすいと評判。境内から眺む富士山と朝のご来光も絶景です。
●御岳山 能保利(東京都)
関東随一の霊場・御岳山にある、150年の歴史を持つ宿坊。リニューアルされ、昔ながらの雰囲気はそのままに快適に過ごせる空間になっています。
名物の「刺身こんにゃく」や、川魚を朴の葉で包み味噌と焼いた「朴葉焼き」など、地元の食材を使った料理も楽しみのひとつ。
●高野山 恵光院(和歌山県)
弘法大師・空海が五重塔を建て、毘沙門天や不動明王を安置したことから始まる、1200年の歴史を持つ宿坊。今も本堂では日々祈りが捧げられています。
朝の勤行や護摩祈祷、阿字観という瞑想法など、ここならではの体験も。高野山の空気に包まれて、心を整える時間を過ごせます。
●比叡山 延暦寺 会館(滋賀県)
世界遺産・延暦寺の境内にある宿坊で、美しい琵琶湖の景色を楽しみながら、伝統的な精進料理をいただくことができます。
喫茶「れいほう」では、梵字ラテや梵字テラミスといったここだけのメニューを楽しめます。座禅や写経といった修行を体験することもできます。
<構成/女子SPA!編集部>
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