今日は、大人女性が年々実感する「顔が間延びして見える」現象について、ちょっとした工夫で若々しく見せるメイク法をお届けします。
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大人の顔に起こる「間延び感」の正体
一般向けメイクレッスンや、後進を育成する資格講座などを行っているなかで、大人メイクの様々な悩みに出会います。例えば、20代の頃と比べて、「なんとなく顔が間延びしてきた」と感じたことはありませんか? その理由のひとつは、下顎と頬骨をつなぐ筋肉=咬筋(こうきん)の衰えが挙げられます。

リップを強調すると、ますます間延びするわけ
「年々印象がぼやけてくる大人向けには濃いめのリップがいい」、「若々しく見せたいから、リップを鮮やかに」と思う方も多いでしょう。しかし、口元は顔の下方にあるため、リップを強調すると下方向に視線が集まり、目の錯覚で重心が下がってみえるのです。その結果的に下方向へ“間延び感”を助長してしまうのです。

「目は強く、口元は控えめ」の鉄則で重心アップを
逆に目線を上に持っていけば、顔全体の重心が引き上がって見え、若々しい比率に補正されます。そのためには、「眉を太め」「アイメイクで目ヂカラUP」がおすすめです。これは「重心の錯視」を利用した大人におすすめのメイクのコツです。

・眉:ふわっと太めで明るめが今っぽいので、太さを出しながら、眉コンシーラーで毛の色を淡く。
※おすすめアイテム:・眉コンシーラー:エテュセ/アイエディション(ブロウコンシーラー)

※おすすめアイテム:眉コンシーラー:rom&nd(ロムアンド)/ベター ザン アイズ#01 DRY MANGO TULIP

※おすすめアイテム:デジャビュ/ラスティングファイン クリームペンシル7(カシスブラウン)

※おすすめアイテム:ケイト/ラッシュマキシマイザーHP シークレット

メイクは「センス」より「理論」
メイクって「フワッとしたセンスや感覚に頼るもの」と思われがちですが、実際には、人間の目の錯覚や比率の法則を応用した「理論的な学問」でもあるのです。年齢とともに顔が“間延び”して見えるのは仕方のないことではありますが、原因を知り対処法を知ることで、自然にカバーすることができます。リップに頼るよりも、アイメイクで視線を上に集める、それだけで顔全体が引き上がり、若々しい印象に変わります。
顔のバランスを理解する、この視点を持つだけで毎日のメイクがぐっと楽しくなります。バランスを補正しつつ今っぽさも演出!ぜひ取り入れてみてくださいね。
<文/池田曜央子 ※顔の画像は生成AI>
【池田曜央子】
(いけだ・ようこ)メイク講師。骨格補正メイク考案。一般社団法人日本骨格バランス協会代表理事。
1977年生まれ、青山学院大学経済学部卒業。建築士だった38歳のころ、愛犬の事故死でうつ状態に陥り、糖質依存となり15kgの激太り。外見差別を受けたことをきっかけに、美容・ファッションなどを学び、メイク講師として活動を開始。輪郭と顔パーツを数値で分析、骨格や年齢による変化を補正し、好印象な美人に近づける独自の「骨格補正メイク」を考案。メイク講座やスキンケア講座などで1000名を超える女性を変身させる。43歳で-17kgのダイエットも成功させ、ミセスコンテストで特別賞受賞。著書『骨格補正メイク 顔の比率を描き変えて、一生美人!』(主婦の友社) Instagram:@ikeda.makeup ブログ