みなさんこんにちは! ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子(すみゆうこ)です。秋ファッションは4つのシーズンの中でも、もっともバリエーション豊かなおしゃれが楽しめる季節。
その理由は薄手の素材、厚手素材、光沢のある素材かららハリのある素材まで様々な生地を楽しめることにあります。

 なかでも、秋らしさを感じて、クールな印象を与えられるのは「レザーアイテム」。しかし、そんなレザー服も取り入れ方を間違えると、“方向を誤ったロックおばさん”になりかねません……。そこで今回は、ハードなレザーアイテムを上手に着こなすコツについてご紹介いたします。

これはロックおばさん! レザーのNGな着こなし

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 レザーアイテムのなかでも、とりわけよく使われるのがレザージャケット。

 レザージャケットは昔からある定番人気の秋アウターで、昨今ではライダースよりもブルゾンタイプが人気となっています。しかし、40代以上の大人女性は「レザーといえばライダース」というお決まりの形にとらわれる方も多いです。そのため、鋲(びょう)つきのライダースジャケットを合わせがち。

 そのデザイン自体は決して廃れているわけではないのですが、そんなライダースに合わせてボトムスもダメージデニムやインナーにロックTシャツを着てしまうと、全身がどうしても「ロックテイスト」で染まってしまいます。もちろん普段からそういうファッションを好んで着ているなら問題ないのですが、意図せず「その日だけロックな人」になっているケースも。

他をシンプルにまとめるか、フェミニンアイテムで中和

 ライダースをはじめ、レザージャケットは他のアイテムをシンプルにまとめるか、もしくはフェミニン要素の強いアイテムを用いてピリッとスパイシーな印象を和らげる必要があります。

 ちなみにフェミニンなアイテムも、フリル素材やレースを多用しているようなコンサバ系の服は要注意。コンサバ×レザーアイテムの組み合わせは10年ほど前ならまだしも、今ではミスマッチさが強くてコーデ全体が少しうるさく見えてしまうので気をつけて。

レザーはブルゾンに、カラーはグレーと合わせて

 では一転して、今っぽくおしゃれなレザーアイテムの着こなしはどのようなものか。昨今よく見かけるのは、レザーブルゾンを使ったマニッシュなコーディネートですね。


「レザージャケット」で“ロックおばさん”になってない? NGな着こなしで“浮いてる人”の共通点
ライダースジャケット
 トラウザー、ハーフパンツにブーツ、もしくはごつめのスニーカーなど。メンズ要素の高いアイテム同士を組み合わせるコーデが基本となっています。無理にフェミニンな服装でミックスさせず、かわりにメイクやヘアアレンジ、アクセサリーなどで女っけを表現するのがポイントです。

 また、ワンピースやスカートといった女性らしいアイテムを組み合わせる場合においても、グレーやホワイトといったノーブルなモノトーンカラーを採用されることが多いです。コンサバに寄せすぎないけど、どことなく素材や色合い、小物合わせで色気を出す。このさじ加減が大人の女性にもよくマッチします。

甘めアイテムをプラスしたい時はバレエコアに

 レザーアイテムでハードな装いを楽しみつつも、女性らしいフェミニンさを忘れたくないという時は、バレエコアアイテムをプラスするのもおすすめです。バレエコアとは「バレリーナ」から着想を得たファッションスタイルのこと。数年前から、韓国発のトレンドとして注目を集めています。

 例えば、細いリボンのついたワンピースや、バレエシューズ、チュールスカートをプラスするなど。トレンドのアイテムをコーデにプラスすることで、今っぽい着こなしが楽しめます。ぜひ、これらのポイントを参考に、今年の秋はレザーアイテムでおしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか。


<文&イラスト/角佑宇子>

【角 佑宇子】
(すみゆうこ)ファッションライター・スタイリスト。スタイリストアシスタントを経て2012年に独立。過去のオシャレ失敗経験を活かし、日常で使える、ちょっとタメになる情報を配信中。2023年9月、NHK『あさイチ』に出演。インスタグラムは@sumi.1105
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