あなたはマウンティングをしてくる人物に、振り回されてしまった経験はありませんか?

 きっと「もう疲れた……」とため息をついたことのある女性は、想像以上に多いはずです。

義母のマウントに気を遣う日々

義母から突然「あなたとは絶縁します」と電話ガチャ切り。夫に相...の画像はこちら >>
 豊田美穂さん(仮名・33歳)も、まさにそんな一人でした。結婚して3年、夫の寛也さん(仮名・35歳)との生活は順調なはずが、一人暮らしの義母(68歳)の微妙なマウントに、常に気を遣う日々を送っていました。


「『うちの寛也ちゃんはね、昔から私には特別優しくてね~』『あなたの何倍も寛也ちゃんの好みは分かっているから、いつでも聞いてね』と笑顔で嫌味ともとれることを言ってくるので、きっと内心穏やかじゃないんだろうなと思っていましたね」

 寛也さんに相談しても「別に母さんには悪気ないんだよ。大丈夫大丈夫」と真面目に取り合ってくれなかったそう。

義母の突然の「絶縁宣言」に衝撃

「そんなある日、義母から突然電話がかかってきて『もう、あなたとは付き合っていけないわ。私はあなたに傷つけられたの。絶縁します』と一方的に告げられたうえに、ガチャ切りされてビックリしてしまって」

 夫の寛也さんに相談して知らされた理由は、義母の誕生日祝いに送ったお花が、誕生日より1日遅れて届いたという些細なことでした。

 さらに義母は涙声で寛也さんに電話をかけて「美穂さんに冷たくされて……私、もう生きる気力ないの。お花もわざとセンスの悪いのを送ってきた」と泣きついたんだそう。

「寛也はすぐに義母の家へ行きました。そして帰ってくるなり『母さんも年だし、もう少し優しくしてあげられないかな?』とまるで私が悪者のように言われてしまって……釈然としませんでしたが、これからは私がもう少し気をつけるということでとりあえず決着をつけたんですよね」

 すると数日後、何事もなかったかのように義母から「美穂さん、もう気にしてないから。また遊びに来てね~」とご機嫌な様子で電話がかかってきました。

「その時に初めて、これは私をダシに使って、義母が寛也にかまってほしいだけなんだなと気がつきました。そして寛也に味方をしてもらい気の済んだ義母は、私への絶縁宣言を平気で覆してきたんだなと。私の気持ちなんてお構いなしで、どこまで子離れできていないんだよ気持ち悪いなと思いましたね」

子離れしない義母、何も取り合わない夫にうんざり

 その後も義母は寂しくなると、美穂さんを悪者にして寛也さんの気を引こうとする行動を続けたそう。


「ある日、寛也が義母の家へ行ったきりなかなか帰ってこなくて。電話をかけたら『母さんが倒れたから落ち着くまで看病する』と言うんです。でもその日の義母のSNSには、寛也と高級そうなレストランで勝ち誇ったような顔で笑っている写真がアップされていたんですよ」

 その瞬間、美穂さんの心の糸はプツンと切れたといいます。

「もう2人とも気持ち悪すぎて。勝手に親子だけの世界で生きていってください。私はもうついていけませんので! と思い、荷物をまとめて家を出たんです」

 とりあえず女友達の部屋に身を寄せた美穂さんの元には、寛也さんから何度も電話が。仕方なく出てみると……。
 
「寛也に『母さんのことはごめん、今度こそちゃんと距離を置くから戻ってきてくれよ』と言われて、またかと思いました。どうせ何も変わらないし、寛也は“母さんに悪気はない”って言い続けるだけ。まるで私は寛也と義母の仲を盛り上げるための道化を演じるために結婚したみたいで、心底バカらしくなり、とにかく離婚したいという意思を伝えました」

義母から突然「あなたとは絶縁します」と電話ガチャ切り。夫に相談したら…まさかの理由が気持ち悪すぎた
※画像はイメージです
 寛也さんは「とにかく離婚はしたくない」としばらくゴネていましたが、別々に暮らす中で思うところがあったのか、結局は渋々了承してくれたそう。

「寛也はまだどこか現実を受け止めきれていない感じもありますが、離婚に向けての話し合いは進んでいます。きっと今頃義母は私がいなくなったことで自分の勝ちを確信して上機嫌でいるんじゃないでしょうか? 本当に気持ち悪いですね(笑)」

 美穂さんは離婚をすることに全く後悔がなく、女友達宅での合宿のような生活を楽しみながら、新たに一人暮らしをする物件を探しているそうです。


<文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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